2018年10月8日まで、根津美術館で「禅僧の交流-墨蹟と水墨画を楽しむ-」が開催中です。
雪村周継筆「龍虎図屏風」(左隻)6曲1双 紙本墨画 日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵
古来、日本と中国の僧侶の間にあった交流は、中世の禅僧において、より活発に行われました。この展覧会では、その中で生まれた墨跡と水墨画の名品約50件を展示。「布袋蔣摩訶問答図」の賛者である楚石梵琦(そせきぼんき)は、当時の中国国内外から絶大な支持を得ていた禅僧で、日本からも多くの修行僧が教えを乞うたとか。
国宝 因陀羅筆 楚石梵琦賛「布袋蔣摩訶問答図」1幅 紙本墨画・墨書 中国・元時代 14世紀 根津美術館蔵
中国の文人にならって文化サークルを形成して集った僧たちが、グループに属する者で詩を詠み交わした詩画軸では、彼らの理想が語られています。賢江祥啓(けんこうしょうけい)や雪村(せっそん)など絵画制作を専門とした画僧たちの作品も必見。