2017年12月3日まで、菊池寛実記念 智美術館で「八木一夫と清水九兵衞 陶芸と彫刻のあいだで」が開催中です。
用途をもたない彫刻的な作品を「オブジェ焼き」と称して制作し、従来の焼きものではなく、彫刻でもない、新たな造形の世界をつくり出した八木一夫。昭和29(1954)年に発表された「ザムザ氏の散歩」は、その記念碑的な作品で、美術界に衝撃を与えました。カフカの小説「変身」で、突然巨大な毒虫になってしまった主人公ザムザがこんな姿だったとは…。お散歩は転がりながら?自由な表現に刺激を受けます。
八木一夫 「ザムザ氏の散歩」 1954年 高さ27.5cm 径27.0×14.0cm。写真/森川昇