澤田真一の読み物

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芸能と文化
「儂はただの禿や!」万民平等を唱えた庶民派僧侶・親鸞さんがやって来た

「儂はただの禿やさかい。偉いもんやあらへん」 行く先々の人にそう言って回った、ひとりの僧侶がいる。 この言葉だけを聞けば、いかにも朗らかそうな僧侶だと誰しもが思うだろう。実際、彼は誰とでも同じ目線で接することができる人格の持ち主だ。ところが、世間は彼に対して辛らつだ。曰く「破戒僧」、曰く「嘘つき」、曰く「偽僧侶」。 なぜ、彼はそう罵倒されてしまったのか? 今回の主役は、「浄土真宗の宗祖」親鸞である。 「金持ちの仏教」浄土教 親鸞は平安時代末期から鎌倉時代にかけての人物だ。しかしここでは、彼が生まれる150年ほど前の話から始めよう。 日本の11世紀前半は、藤原摂関政治の全盛期だった。朝廷そのもの […]

芸能と文化
たった1ヶ月でロシア語を習得!日露の外交問題を解決したスーパー商人・高田屋嘉兵衛

1854年、ロシア・サンクトペテルブルクの北西30km余りの会場に浮かぶコトリン島クロンシュタット港。 フランス、イギリス、トルコとの戦争が前年に開始され、ここサンクトペテルブルク近海にも緊張が走っていた。クロンシュタット港防衛の任を務める艦隊の提督は、ピョートル・リコルド海軍大将である。 我が親友タイショウよ、あなたは今どこで何をしているんだ? 彼にとっては、このクロンシュタット港での任務が最後の軍歴となるのだが、若年の少佐だった頃はサンクトペテルブルクから遥か東の海、即ち日本と国境を接する海域での軍務をこなしていた。 いや、「軍務をこなす」どころではない。リコルドはとある日本人と共に、極東 […]

芸能と文化
「襲ってきた敵と友達になる」合気道の聖人・塩田剛三の神業に世界が驚愕!

身長154cm、体重46kgといえば、女の子の身体である。 しかし、この記事の主人公は男性。そんな人物が、プロレスラー並みの肉体を持つ男を格闘技で組み伏せるとしたら、誰しもが驚愕するに違いない。 塩田剛三という合気道家が存在した。彼の肉体は先述の通りの数値で、とても強そうには見えない。が、本気を出したらどんな大男でも確実に悲鳴を上げてしまう技を次々と繰り出す。相手が2人だろうと3人だろうと、或いは5人だろうと構わない。襲ってきた者をみんな投げ飛ばすか、地面に這いつくばらせてしまう。 有名格闘家もその威力を認めざるを得ない、塩田剛三の神業。極東の島国の不思議な格闘技が、人類最強の高みへ上り詰めた […]

芸能と文化
引退寸前のボクサーと生物学者が!日本人初の世界チャンピオン・白井義男とカーン博士の師弟物語

日本人初のボクシング世界チャンピオンは、白井義男という人物である。 白井が世界フライ級チャンプのベルトを獲得したのは1952年5月19日。サンフランシスコ平和条約が発効し、再建途上の日本が独立を果たしてから1ヶ月も経っていない頃だ。白井の大活躍は、日本人に勇気と希望を与えた。 それだけではない。白井のファイトスタイルは、世界の潮流から取り残されていた日本のボクシングを大きく進化させた。それは白井のマネージャーを務めていた、とあるアメリカ人が日本にもたらした至高の財産でもある。 生物学者と引退寸前のボクサー アルビン・ロバー・カーンは、GHQに勤務する生物学博士だった。彼は日本の水産資源を調査す […]

芸能と文化
唐の文化人も驚愕!財宝を売って本を買い込む日本人留学生の勤勉さがスゴかった!

奈良時代は、我々現代人が考えている以上に国際的な時代でもあった。 日本はシルクロードの最東端に位置する国でもある。8世紀当時の船は常に遭難の危険性が付きまとう代物だったとはいえ、それでも大陸から様々な文化や制度がもたらされ、人的交流も活発だった。平城京には外国人も暮らしていたほどだ。 建築物の彩りも豊かで、海の向こうの大陸から珍しい舶来品もやって来る。「奈良の大仏」だけではない奈良時代に目を向けてみよう! 唐朝の善政が日本にも影響 国際交流が活発になるための最低条件というものがある。 それは、あるひとつの国が圧倒的軍事力で他国の不穏な行動を抑え込むことだ。 そう書くと、必ず反発されてしまう。し […]

芸能と文化
江戸っ子を熱中させた「三国志演義」!日本人はなぜ蜀漢贔屓なのか?

日本人は三国志が大好きだ。 よく考えれば、これは不思議な現象である。中国史の三国時代から僅か20年ほどあとに五胡十六国時代という区分があるが、そちらは全くと言っていいほど人気がない。そして筆者は10世紀前半の五代十国時代が大好きなのだが、残念ながら日本では話の合う人が殆どいない。「何で三国志じゃないの?」と言われる始末である。 そうなのだ。三国志のせいで、五胡十六国や五代十国に全く光が当たらない。 だが、仕方のないことでもある。何しろ日本人の三国志好きは、今に始まったことではないからだ。 「赤壁の戦い」に目を輝かせる江戸っ子 江戸時代の庶民の間で、『三国志演義』が大ブームになったことがある。 […]

芸能と文化
世界を驚かせた激レア骨董品が静岡に!「徳川家康の置時計」から見る江戸幕府の平和外交

徳川家康は、晩年の十数年間は「日本の顔」だった。 大御所として駿府城に君臨していた頃の家康は、外交にも力を入れていた。イギリス国王やスペイン国王とも連絡を保っていたから、当時の徳川幕府はまさに全世界と交渉していたということだ。 そして、ヨーロッパ諸国からの舶来品もやって来た。 しかもその舶来品は、現代では生産国にすら存在しないものだ。 難破したスペイン船 アメリカとイランの関係が悪化の一途をたどる中、日本は両国と国交を保っている。 これは日本が国際社会で存在感を示す上でも重要なポイントなのだが、日本×イランの国交維持に大きく貢献しているのが正倉院展である。 正倉院宝物の中には、ペルシャ由来のも […]

芸能と文化
屈辱であるが、誇りでもある。ブラジルの日系社会を救った木村政彦の関節技「キムラ」の物語

エネルギーを計る単位「ジュール」は、イギリスの物理学者ジェームズ・プレスコット・ジュールが由来である。 現行太陽暦のグレゴリオ暦は、グレゴリウス13世がローマ教皇として君臨していた時代に制定されたからそのような名称になった。このグレゴリオ暦より前に使われていた太陽暦はユリウス暦、ローマ帝国のユリウス・カエサルの時代に制定されたものだ。 このように、ある制度や事柄に人名をつけることはよくある。 今回は、ある分野で国際的単語になっている「キムラ」について解説しよう。 「クロスガード」を確立したエリオ・グレイシー 津軽地方出身の柔道家前田光世は、アメリカやヨーロッパで異種格闘技の試合をして回っていた […]

芸能と文化
繊細な文様に心奪われる!江戸時代の日本で大流行したジャワ島の染物「バティック」とは

インドネシアに「バティック」と呼ばれる染物がある。 これはいわゆるロウケツ染めで、蝋燭にも使われる蝋を生地に直接つけて模様を描く。蝋がついている部分には染料が届かず、それを複合的に組み合わせると緻密な染め抜きが実現する。 このバティック(ジャワ更紗)は、江戸時代の日本で大流行していた。 現代にも技法が受け継がれているバティックだが、我々日本人のご先祖様がその模様に魅せられ、大金を出してまで買い求めていた事実はあまり知られていない。 「バティックの都」ジョグジャカルタ 18世紀のインドネシアでは、戦乱が立て続いた。 ジャワ島に君臨していた新マタラム王国の内部分裂は、バタヴィア(現在のジャカルタ) […]

芸能と文化
発祥は嘉納治五郎の弟子だった!魔法の格闘技「ブラジリアン柔術」を知ってるか?

1993年11月、日本の格闘技界は衝撃的な光景を目の当たりにした。 アメリカ・コロラド州デンバーで開催されたUFCという異種格闘技の大会に、当時から日本でも有名だったケン・シャムロックやジェラルド・ゴルドーが出場した。順当に行けばこのふたりのどちらかが優勝するだろう、というのが日本の格闘技関係者の予測だった。 しかし、シャムロックとゴルドーを短時間のうちに負かして優勝したのは、ブラジリアン柔術という無名の格闘技の使い手ホイス・グレイシーだった。 80kg程度の体重しかない男が、100kgのレスラーや空手家を締め落とす。ホイスの魔法のような体術に、世界は魅了された。そして彼の駆使するブラジリアン […]

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