Gourmet
2020.12.26

こんな時だからこそ思いを込めて作りたくて…「辿り着いた」紅白なますで簡単おせち

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長蛇の列に耐えながらやっと最前列に着くと、途端に緊張し「えーっとえーっと家族全員健康でありますように」としか頭に浮かばず、すごすごと退散する初詣。
まあまあ神様や仏様の前であまり欲深いのは良くないわよね!と、自分で作ったおせちをもぐもぐと食べています!ご利益!

そうなのです、おせちは新年の様々な願いを込めたお料理で、一つ一つの品に意味があり、おめでたい「福食」と言われています。「これを食べたら願いが叶うかもしれない!」という食べ物を自分で作れるってとても楽しいものです。


夫には今年もお仕事頑張ってねと思いながら「出世魚」の「ブリの焼き漬け」を。子供達には少しでもお勉強頑張るのよ、と「伊達巻」を多めに。巻物を形取ったお料理は学業成就を意味します。しっかりね!
私は、海老のうま煮を。海老のように腰が曲がるまで長生きしたい!これはきちんと人数分準備して、長寿の願いを込めて家族全員で食べましょう。
こんな風に、意味合いを考えながら食べると、おせちはあっという間に綺麗さっぱり無くなってしまいます。

今回、ご紹介する「紅白なます」は、紅白の色からおめでたい料理であり平和を願うものとされています。また大根も人参も根を張るお野菜ですので、土台を整え、家や家業が安定するように、という意味合いもあります。
そして、この紅白なます、普段の常備菜としても、とってもおすすめ!アレンジも出来、お弁当の彩りにもぴったりです。

「紅白なます」

(材料)
大根 1/2本(約500g)
金時人参 1/3本(約50g)人参は大根の1割ほど、普通の人参でも大丈夫です
塩(下ごしらえ用)  大さじ1/2
酢  大さじ4(60ml)
砂糖 25g(大さじ2)
塩 … 小さじ1/3

大根、人参は皮を剥き、長さ5cmほどに切りわけ縦に薄切りにしてから、千切りにします。長さはおおよそで大丈夫です。大根と人参を別々のボウルに入れます。


  
大根に塩大さじ1/2、人参には塩少々をふり10分ほど置いてから水気を絞ります。


  

大根のボウルに人参、お酢大さじ4(60ml)とお砂糖25g(大さじ2)、お塩小さじ1/3を入れて混ぜ合わせます。10分ほど置いて味が馴染んでから味見をしてみてください。酸っぱ過ぎたら、お砂糖。締まりがなかったら、お酢やお塩を少量より足して下さい。

冷蔵で1週間日持ちします。冷凍保存は汁ごとラップをして1ヶ月大丈夫です。食べるときは自然解凍がおすすめ。

紅白なますはアレンジも無限です。
レーズンを混ぜてオリーブオイルを垂らし、ワインとパンのお供に。

ナムルの盛り合わせにも。そのままでも良いですが、唐辛子を効かせても本格的。あの焼肉屋さんの味に!

生春巻きの皮で巻けばベトナム風春巻き。、スイートチリソースを付けてどうぞ。

この紅白なますと、今年「たどり着いたレシピ」でも紹介した、ローストビーフお芋の蜜煮から作った芋金団と組み合わせたら、ワンプレートおせちの出来上がりです。3品でも新年のお祝い肴らしいおめでたさでしょう?

「手作りのおせちだなんて大変そう…」と思いがちですが、これに市販のかまぼこや、黒豆、数の子を組み合わせたら、十分豪華なお正月料理です。
慣れたら少しずつ品数を増やしていっても。おせち料理は大体のものが冷凍出来るので、時間のあるときに少しずつ取り組むのも一興です。最初からお重に詰めて…と頑張らず、一品か二品いつものおかずを作るように気軽に挑戦してみてください。きっと特別なお正月になるはずです!

本年中はありがとうございました。皆様のお料理の時間が少しでも楽しいものになればと思います。新年に希望を込めて。皆様どうぞ良いお年を!

(写真/今井裕治)

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