上品で明るく、華やかな京の和小物。四季にひそむ日々刻々の移ろいや、琳派という絶対的な美意識、宮中という伝統、それらがみんな京の感性をかたちづくってきました。私たちは、どうしてこんなに京の奥ゆかしさにグッとくるのでしょう。みんなが心惹かれる茶の湯まわりの「カワイイ」を見つけてきました!
1 紙嘉の「和紙・水引各種」
赤柾紙と大高檀紙。水引やのしも、各サイズがそろう。
紙嘉(かみか)
店内には錚々(そうそう)たる有名社寺御用達の木札がズラリ。日常的に紙を多く使う社寺の多様な要求に応えてきた。300年以上の歴史をもち、現当主は11代目。
住所:京都府京都市東山区三条通白川橋西入ル北
2 鳥井金網工芸の「携帯茶こし」
手づくりなので、網の張り替えができる携帯茶こしセット(巾着付き)。
鳥井金網工芸(とりいかなあみこうげい)
精緻な手編みの技法で、金網工芸品を製作。2017年のスマッシュヒットは、抗菌効果のある銅のコーヒードリッパー。注文が殺到したそう。
住所:京都市下京区高辻通柳馬場西入ル泉
3 ぴょんぴょん堂の「御茶懐紙」
紙の断面に紅をカラーリングした柄入りの御茶懐紙。干支の戌とうさぎがチャーミング。
ぴょんぴょん堂
木版手摺りの和紙細工品は、はんなりとした味わいで、あたたかみを感じる品ばかり。千鳥の型抜きの敷紙も人気。
4 安重打刃物店の「花鋏」
熟練の職人による一生ものの花鋏。数十年経っても研ぎ直してもらえる。
安重打刃物店(やすしげうちはものてん)
現在も刀の製法で花鋏や刃物をつくる老舗。元禄13(1700)年創業。こだわりの花人たちに愛されるお店。
5 かづら清老舗の「和装バッグ」
きものの紗のような透け感が美しい水衣(みずごろも)バッグ。やわらかなぼかしの地に銀糸の唐草が浮かび上がる。
かづら清老舗
慶応元(1865)年創業。八坂神社のそばで、上質な頭飾品を扱う老舗。椿油のスキンケアやオリジナルの和装関連品にも多くのファンをもつ。
6 むら田の「麻ハンカチ」
麻無地ハンカチ(45×45㎝)。名入れも可能。製作期間は1~2週間。
むら田
織りや染めの洒落着を得意とする呉服店。麻の帯揚げや更紗柄を染めた麻の日傘も好評だ。
住所:京都府京都市東山区祇園町北側246
うつわや あ花音の「茶箱」
味わい深い黒柿茶箱(佃眞吾作)、丹波焼の茶盌(市野雅彦作)、白磁の薄茶器(三笘修作)、銀製の茶杓(音堂多恵子作)、「犬の散歩」振り出し(スナフジタ作)、金胎漆器の茶筅筒と茶巾筒(ともに土井宏友作)。バラ売り可。
うつわや あ花音
茶人として知られる梶裕子さんのお店。目利きは抜群で、若い作家の育成も。茶箱の取り合わせにセンスが光る。