黒の漆にプラチナの縄文模様が輝く「JOMON応量器」をつくりました!製作を手がけたのは輪島の漆芸集団「彦十蒔絵」。「食べる」とは何か? そんなことを改めて考えたくなる、世界でたったひとつの「JOMON応量器」が完成しました。2020年10月30日から販売スタート。限定1個の発売です!
「食」は「祈り」だ!
「今は核家族化が進んでいますが、昔から食事の時間というのは大切なものとされてきました。家族全員が集まり、食卓を囲み、『いただきます』という言葉から始まる。仏様にもお供えしたりしますよね。みんなでごはんを食べるという行為は、つまり『祈り』なんです」。そう話すのは、彦十蒔絵代表の若宮隆志さん。
今回、応量器を製作するにあたり、和樂と若宮さんでテーマとして掲げたのは「食と祈りをつなげる」こと。ちょっと難しいテーマに感じてしまいますが、毎日の食事が当たり前でなかった時代は、作物の実りを祈り命をいただくことに感謝をすることが当たり前でした。
若宮さんと和樂で「食と祈り」に改めて向かい合い、究極の器を完成させました!
そもそも応量器ってなに?
曹洞宗(そうとうしゅう)の僧侶が食事をする際に使う、入れ子になった食器の名前です。
大小6つの器から構成されていて、それぞれおかゆや汁物、副菜、香菜を受けるものです。いちばん外側の「頭鉢(ずはつ)」と呼ばれる器は、食事のときはおかゆ用ですが、托鉢(たくはつ)の際にお布施を受け取る器としても使用するので、街中で見たことがある人もいるかもしれません。応量器の使い方は宗派によって異なりますが、それぞれの作法に込められている思いは一緒。命をいただくことへの感謝など、食に対する学びや祈りが込められています。
なんで縄文文様なの?
縄文土器に注目すると、派手な文様や装飾が施されていることがわかります。
土器は、食べ物を煮炊きするための道具。本来であれば、派手な文様や装飾は不要で、むしろ食事をするときに邪魔になる可能性も。それでも土器に文様や装飾を施した縄文人。そこには食に対するなんらかの「祈り」があったのでは? と和樂は考えました。
モチーフはタトゥーアーティスト大島托さんの作品
モチーフとなる模様を考えるにあたり出会ったのが、大島托さんの作品。大島さんは、縄文の文様とタトゥーの関係について研究するアートプロジェクト「縄文族 JOMON TRAIBE」に携わるタトゥーアーティストです。
「JOMON応量器」には、そんな大島さんの作品からインスパイアされた文様をあしらっています。
「縄文時代にタトゥーはあったのか?」いまだに解明されていない謎ですが、祈りの道具である土偶にもタトゥーが施されているものが多くあることから、縄文タトゥーにも「祈り」が込められていたのではないでしょうか。
触れて感じてほしい漆の魅力
「食」に対するあらゆる敬意と祈りが込められた応量器。そして祈りの象徴であった縄文文様。これらを融合させた器が「JOMON応量器」です。
「漆器は工芸なので、飾るだけでは半分の魅力しか伝わらない。実際に触れて、漆を体感してほしい思いが強くあるんですね。もともと輪島漆は何十年と長く使うことを考えて発展してきた工芸ですし、応量器も食器ですから、使うことで初めて漆の手触り、口触りの素晴らしさがわかってもらえるはずなんです」と若宮さん。
美しく、ちょっと高額な「JOMON応量器」。つい飾っておきたくなりますが、ぜひ暮らしの器として使用してみてください。普段使いの器でも、特別な日の器でも、使い方は自由です。JOMON応量器で漆の魅力に触れ、「食べる祈り」を改めて考えてみてください。きっと、日々の食事を今まで以上に大切に感じるはずです。
「JOMON応量器」商品情報
価格:136,000円(+税)
限定数:1
製造:日本
セット内容:応量器(器は計6個)
サイズ:約直径145×高さ73mm(収納時)
総重量:約515g