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2021.03.01

すべてが職人の手仕事!葛飾北斎の傑作『冨嶽三十六景』でスタイリッシュな「北斎屛風」つくりました!

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家で過ごす時間が大切となっている今、空間を豊かに演出することに注目が集まっています。そこで今回和樂webで開発したのが、この『北斎屛風』。

もともと屛風は、日本の歴史において非常に重要な存在。「絵画」でありながら、風よけや目隠しといった「道具」の機能をもち、ときには富や権力の象徴ともなり、海外への贈答品として国際交流を支えていたという側面もありました。現代でも結婚式や記者会見などの背景に用いられるように、空間をあらたまったものにしてくれる効果も。屛風は、昔も今も、日本人の生活に深くかかわっているのです。その屛風を、現代の住宅に取り入れてみては……という発想から始まった本企画。しかも世界が認めたアーティストである北斎の、あの『冨嶽三十六景』を大胆にも扇面に! その内容をご紹介します。

『忠臣蔵六段目』 国立国会図書館デジタルコレクション
ちなみに屏風が描かれた浮世絵を見つけました!日常でも使われていたことが伺えます。

北斎屛風に込めた熱い思いと技術の粋

今回和樂webが手を組んだのは、日本の伝統技術を、現代の生活に提案する2社。

屛風は、日本有数の屛風の産地、新潟・加茂にある創業100年を超える老舗「大湊文吉商店(おおみなとぶんきちしょうてん)」が、浮世絵は、東京の江戸木版画工房「版三(はんぞう)」がそれぞれ担当。日本が誇る伝統技術を結集し、完成させました。

浮世絵の技術を革新的に伝承する版三

現在では希少である、江戸伝承手摺木版画の版元。伝統技術を現代的な作品へと昇華する取り組みにも積極的で、浮世絵界に旋風を起こしています。特に「ドラえもん」を浮世絵にした作品は、発表されるたびに高い人気が。

『神奈川沖浪裏』の版木を彫る。江戸時代と同じ、硬くきめ細やかな山桜材を使用

屛風の新しい可能性を模索する大湊文吉商店

明治初期、新潟県加茂市にて創業。和紙に柿渋から抽出したものを塗り、防腐剤とした「渋紙」の製造卸から始まり、昭和に地場産業のたんす・建具の技術を生かした屛風の製造に着手。紙と木の融合商品を軸にインテリア商品を幅広く手がけています。

骨組み作業の様子

実は屛風と浮世絵には、共通点がいくつもあります。それはどちらも「注文」によって、「分業制」で、「和紙を扱い」制作されるところ。版三の代表取締役・坂井英治さん曰く、「これは日本のものづくりの原点。」 買う人の要望に応えながら、職人たちが行う繊細な手仕事は、特有の美しさをもっています。

斬新!浮世絵にこんな鑑賞方法が!

また、この『北斎屛風』には浮世絵の新しい楽しみ方も潜んでいます。屛風にあしらわれた6枚の『冨嶽三十六景』。版三で摺られた浮世絵は、ふだん展覧会で観るものとは少々色調が異なりますが、制作方法そのものは同じ。特に江戸の方では色鮮やかに摺られていたそうで、つまり当時の人々が楽しんでいたであろう色彩が、まさにここに復元されているのです。一般的に額装されることの多い浮世絵を、『北斎屛風』ではじかに糊付けしているのも大きな特徴。和紙や顔料の風合いが、見る側にしっかりと伝わってきます。

こんなに間近で楽しめるって今までなかった!

「当時、大衆文化であった浮世絵は、 壁に直接貼ったりなど、もっと雑に扱われていたはずなんです。そういった楽しみ方の文化も復活させたくて。顔料が和紙に染み込んだときの色彩の奥行きなど、浮世絵の生々しさを感じてもらいたいですね」と、坂井さん。扇絵という扇形のフレームに描かれた浮世絵は、現在も多く残っているのですが、今回は大判の浮世絵を扇形にカットするという、逆の発想でアプローチ。『北斎屛風』 は、日本の伝統技術を守り、進化させたい人々の、情熱の結晶です!

こんな屛風、ほかにはない!北斎屛風の斬新さ!

日本伝統のパーティション「屛風」を自宅で楽しめる! 『北斎屛風』その中身をご紹介します。

屛風としては小ぶりな、縦62×幅82cm(展開時)サイズ。

部屋の片隅に置きやすいサイズ!

そして、屛風の伝統的なデザインである扇面の装飾を、大判錦絵をカットすることで完成させるという大胆な発想です。

現代に蘇った浮世絵は、 はっとするほど鮮やかな色調が魅力。江戸時代にタイムスリップしたよう。

小口には藍色の布を貼り、屛風をさわやかな雰囲気に演出。「冨嶽三十六景」とも好相性。

屛風本体には錫(すず)箔をあしらっています。贅沢だけど、派手すぎないので、インテリアとして馴染みやすいデザイン。

コンパクトながら存在感たっぷりの『北斎屛風』なら、家の中が彩り豊かになること、間違いありません!

屛風にしたのはこの6作品

冨嶽三十六景 駿州江尻


現在の静岡市清水区にある江尻。目に見えない風を、臨場感たっぷりに描き、海外でも人気の作品に。

冨嶽三十六景 遠江山中


大きな材木に乗ってノコギリを挽く、ダイナミックな作品。足場と富士山の三角がリンクする、大胆な構図に。

冨嶽三十六景 凱風快晴


通称「赤富士」と呼ばれる、北斎の傑作のひとつ。ウロコ雲が浮かぶ空に際立つ、赤い山肌が印象的。

冨嶽三十六景 相州箱根湖水


富士山の手前には、蘆ノ湖、駒ヶ岳 と、箱根の様子が優しい色調で描かれている。箱根神社の森も見える。

冨嶽三十六景 甲州犬目峠


現在の山梨県上野原市あたり。坂道を登る旅人の様子を小さく描き、富士山の大きさを強調している。

冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏


世界で最も有名な絵画のひとつ! 荒波に浮かぶ舟、つかまる人々の躍動感と、静かに佇む富士山が対照的。

こうやってみると、扇面にすることで、ひと味違った印象になるのがよくわかります。

商品名:大湊文吉商店×版三×和樂 北斎屛風
価格:¥240,000+税
スペック:約幅82×高さ62×奥行き1.4cm(展開時)、1500g。閉じたときの幅約41cm。天然木、和紙、錫箔。日本製。
※受注生産品のため、お届けまでに約1カ月ほどかかります。
※受注生産品のため、キャンセル、返品不可。
※色柄の出方に若干の個体差が生じます。

※冨嶽三十六景はすべてメトロポリタン美術館より

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編集長から「先入観に支配された女」というリングネームをもらうくらい頭がかっちかち。頭だけじゃなく体も硬く、一番欲しいのは柔軟性。音声コンテンツ『日本文化はロックだぜ!ベイベ』『藝大アートプラザラヂオ』担当。ポテチと噛みごたえのあるグミが好きです。