高密度の手織り絨毯”緞通(だんつう)”で、“縄文”をモチーフにしたミニラグとタペストリーを和樂がつくりました。製作を手がけたのは、山形県米沢市に工房をもつ日本有数の絨毯メーカー「米沢絨毯 滝沢工房」。手仕事ならではのぬくもりに、力強いメッセージを感じる”縄文”が重なり、心惹かれる商品が誕生しました。
モダンさが部屋に映える!「JOMON緞通」ラインナップ
「土面」タペストリー
東北地方で数多く発見されている土面は、儀式の際に使われたといわれています。何かを語りかけているような表情の豊かさに注目。
「ビーナス」タペストリー
国宝・縄文のビーナスからインスパイア。厳密には米沢との関わりはありませんが、優しくまろやかな曲線美は見ていて幸せな気持ちに。
「土偶」ミニラグ
さまざまな形状の土偶を配した、楽しい絵柄になっています。上下を回転させても使えるよう、互い違いにデザインしました。
「土器」ミニラグ
縄文を象徴する、火焰型土器をあしらった、手の込んだデザインです。燃え上がる炎を象ったといわれる土器の特徴を、細やかに表現しました。
「土面」ミニラグ
タペストリーの「土面」とは、デザインが少し違っています。どこか笑っているような…ユーモラスな表情に、一気に空間が和みそうです。
「ビーナス」ミニラグ
タペストリーと同デザインのミニラグです。一見してなんの絵柄かわからないところも、さりげなくおしゃれな雰囲気を醸し出します。
新たな傑作誕生!?「JOMON緞通」ができあがるまでの物語
緞通の歴史は深く、約3000年前に、中近東付近で放牧民族が敷物や寝具としてつくっていたものが発祥といわれています。やがてそれが中国へ、江戸時代には日本へと伝わりました。昭和の時代には山形にも技術が伝承。国内の重要な建物の絨毯を製作するなど、その品質は国賓からも絶賛され、世界レベルとなりました。
「米沢緞通 滝沢工房」が手織り絨毯業をスタートさせたのは昭和41(1966)年。高度成長期には、首相官邸や日生劇場といった名だたる建物内の絨毯を手がけていましたが、その後クリーニングやメンテナンス業が主流に。しかしながら「緞通の魅力をもっとたくさんの人に広めたい」という熱い思いは絶えることなく、先代が発明した小さな織機でのコンパクトな敷物づくりは継続。それが「米沢緞通」です。3年前からは地元のグラフィックデザイナーも加わり、より現代的な織物へと進化。イスの上に敷くミニラグに代表される、絨毯という枠を超えた存在が、メディアから注目されるようになりました。
「米沢緞通」は、かわいいだけでなく、まさに“一生もの”といえる高品質な逸品。しっかりした密度と厚みが特徴で、強い打ち込みにより毛が抜けづらく丈夫、かつ接着剤を使用していないぶん通気性がよく、劣化しにくい。だからいつまでも美しく長く使えるつくりになっています。
なぜ「JOMON」??
今回、和樂とのコラボレーションにあたり、掲げたテーマは“縄文”。実は山形県では、旧石器時代から古墳時代までの遺跡が数多く見つかっており、もちろん縄文土器も発見され、中には国宝も。縄文といえば日本人の原点。「土器や土面といった硬質なものを、ぬくもりのある緞通に落とし込んだら、きっと面白いものができあがるに違いない。土とウールという相反する素材のギャップを楽しもう」。そんなひらめきから生まれたアイディアでした。
そして完成したのは、歴史と伝統に裏付けされたものでありながら、とてもモダンな雰囲気のミニラグとタペストリー。現代の住宅事情において、絨毯を敷きつめる機会は少なくなりましたが、この小さな敷物を取り入れることで、長く受け継がれてきた日本文化を、文字どおり“肌”で感じてみてはいかがでしょう。
和樂スタッフが使ってみました!