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2016.11.01

ワンタン麺を食べよう。美術館をめぐる旅 山形・庄内 観光グルメガイド

この記事を書いた人

港町として繁栄した酒田から、城下町・鶴岡へと車を走らせた庄内の旅。あれもこれもと欲張らず、ひとつふたつをじっくり楽しむのがこのクルマ旅です。土門拳記念館から湯野浜温泉までは、快適ドライブで30分の距離。日没の1時間ほど前に宿にチェックインすれば、お湯に入ってひと息ついたころ夕景に。ドラマチックな日本海を眺めつつ、庄内の幸で一献…といきますか。

酒田グルメ、ワンタンメンの話

これはわたしだけのことかもしれないけれど、いい美術館で時間を過ごしたら、もうそれ自体がメインディッシュだと感じてしまう。だから、その日のうちに高級レストランや料亭で贅沢な食事をしようとはまったく思わない。いいものを見た後は作品の余韻に浸って、あまり高級ではないものをさくっと食べるようにしている。そうして、宿に戻って早く寝床に着く。土門拳記念館で気力あふれる作品を見た後は市街に戻り、ラーメン店「満月」へ。満月の名物、ワンタンメンは緊張した心と身体をほぐしてくれる一杯だ。トビウオの焼き干し、煮干し、昆布を使ったしょうゆ味のスープに、自家製の極薄の生地で作ったワンタンと大量の麺が入っている。酒田に来て、満月のワンタンメン麺を食べるたびにわたしは考え込む。「この店が東京にあったら毎日通うのに…」実際、東京に支店を出されたら、それはそれで困るのだけれど、それでも、満月のスープとワンタンは人の心をとらえて離さない魔性の魅力を持っている。
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さて、この店でひとつ発見したのだけれど、ワンタンが700円であるのに対して、ワンタンメンは730円だ。わずか30円をプラスしただけで、大量に麺が入ったワンタンメンが食べられるのである。それなら誰もワンタンなんか注文しないだろうと思ったのだが、そんなことはなかった。店主に聞くと、「ワンタンを注文する方は意外に多いんですよ」。そこで、わたしはワンタンを注文してみた。麺なしである。
「おまちどおさま」と出てきたワンタンを食べて納得した。いつまでたってもワンタンは減らない。食べても食べてもスープの底から極薄生地のワンタンが浮かびあがってくる。麺を食べなくともワンタンだけで十分にお腹いっぱいになる。ワンタンを偏愛する人はワンタンメンを経験したうえで、ワンタンに移行したのではないかとわたしは考えた。初めて食べる人はワンタンメンを注文するといい。2度目以降の人はワンタン方面へ行くか、それとも中華麺に専念するか。それは各自の自己責任だ。酒田には土門拳記念館、満月という、気力が充実した場所がある。気力充実の場所を訪れるにはそれなりの覚悟を持って臨まなければならない。(文/野地秩嘉)

満月

酒田の郷土グルメはココ!
地域に愛される〝酒田ラーメン〟の王者

ラーメン店の自家製麺率が9割を超えるという酒田。昔から出前文化が発達していたこの土地では、事あるごとに「じゃあラーメンでも」と家庭でも店の味が親しまれてきました。自家製麺に魚介系のだしをベースにしたスープが基本の酒田のラーメン、その元祖ともいえるのが現在2代目が切り盛りする当店。11時の開店直後にほぼ満席と、酒田人のラーメン愛を感じます。
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住所)山形県酒田市東中の口町2‐1
営業時間)11時~16時30分
定休日)不定休
日本海東北自動車道「酒田中央IC」より約5分 駐車場40台 
ワンタンメン730円(税込)

游水亭いさごや

湯野浜温泉の宿はココ!
夕景と日本海の幸、魯山人の作品もご馳走の湯宿

庄内平野の西部に位置する、日本海を望む温泉郷・湯野浜温泉。白砂の海岸と大海原を一望できる湯宿が「游水亭いさごや」です。個人宅のリビングのような居心地のラウンジや、魯山人の器を飾ったダイニングレストランなど、楽しみどころはお湯や日本海の幸だけにあらず。美術館を目的とした、まさにアートをめぐる旅の一夜を過ごすのに相応しい一軒です。現社長が収集した魯山人の器や書を配したギャラリーダイニングでは、海の幸を中心に〝食の都庄内〟と呼ばれる美味を提供。冬季は蟹や鰰、寒鱈などが旬を迎える。庄内の旬の食材をテーマにした「庄内浜海席」のプランがおすすめ。
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料理魯水の膳-min

住所)山形県鶴岡市湯野浜1-8-7
1泊2食付き税込16,350円~
(1室2名利用時1名分) 
日本海東北自動車道「庄内空港IC」より約10分 駐車場70台

メルセデス・ベンツ
GLC 250 4MATIC Sports

庄内をドライブしたのはこのクルマ!
街乗りもロングドライブも快適!

今回の旅のお伴は、快適な走行性と乗り心地だけでなく、さまざまな知的安全装備を宿したGLC。人気のスポーツユーティリティ車(SUV)で、車間距離や自動停止をアシストしたり、運転席が高いため視認性に優れるなど、安全・安心な設計はドライバーの疲労を軽減します。広く利便性の高いラゲッジも、旅行時に活躍!

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●メルセデス・ベンツ GLC 250 4MATIC Sports(本革仕様) 
右ハンドル 9速A/T 四輪駆動 
総排気量1991㏄ 全長4670㎜ 
全幅1890㎜ 全高1645㎜ 
車両本体価格7,350,000円(税込)

問い合わせ先/ヤナセ http://www.yanase.co.jp

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–撮影/永田忠彦 構成/小竹智子 文/野地秩嘉-

美術館をめぐる旅 前編はこちらから!

第2回 石川県立美術館はこちらから!
第3回 岡田美術館はこちらから!
第4回 徳川美術館はこちらから!