やられた――。広報のかたの説明を聞きながら出てきた言葉は、ただただ「すごい……」。語彙力がどこかへ飛び去って行った。
『エース株式会社』。日本初、の名を冠する製品を複数生み出してきた1940年創業、80周年を迎える老舗かばんメーカーである。日本初のナイロンバッグ、日本初の合皮バッグ、日本初の国産スーツケース、社会現象にまでなった日本初のローマ字入りスポーツバッグ『マジソンバッグ』……「快適な移動」をコンセプトにした高品質なバッグにはファンも多い。
鉄道各社と共同でマナー啓発を行う同社が、「手に持つ」「前に抱える」「棚に上げる」などの動作、取り出しやすく、物を入れても出っ張らないポケット位置など徹底研究して開発した、混雑した電車でも持ちやすいリュックサック『ガジェタブル』は、2019年度グッドデザイン賞に輝いている。
弊社は変なところにこだわるんですよ。広報担当の森川さんはそう謙遜したが、その「変なところ」にこそ間違いなくエース株式会社の真骨頂はある。製品説明や開発秘話を聞きながら不覚にも涙が零れそうになったことなど、初めての経験だった。
別に悲しい話や感涙を禁じ得ないようなエピソードがあった訳ではない。自分たちの手で作り出す物への情熱・愛情・誇り、そしてそれを紹介する森川さんのきらきらした眼差し。恐らくそうしたものがダイレクトに伝わってきて、魂を根底から揺さぶられたためだったのだ。
エース株式会社の誇る高い技術、そして数々の製品の中から新商品の一部を、開発秘話とともにご紹介していこう。
北海道赤平工場・熟練の職人技と徹底した品質管理
日本唯一のスーツケース工場は、北海道・赤平(あかびら)にある。このエース株式会社自社工場では、純国産の名にふさわしい超絶技巧が日々繰り広げられている。
エース株式会社ならではの熟練の技術
エース株式会社の旗艦ブランドである日本製トラベルバッグブランド『プロテカ』のフレーム式スーツケースには、フレーム部にマグネシウム合金が採用されている。マグネシウム合金は軽量で耐久性に優れ、消費者側のメリットが非常に大きいものの、加工が困難な上に素材の表面加工にも熟練の技術を要する。取り扱いの難しさから他社ではほとんど使用されないこの素材にエース株式会社はあえて挑戦し、フレームの枠曲げ工程から加工処理まですべてこの赤平工場で行っている。
仕上げは熟練の職人による手作業である。最終工程では特殊樹脂ハンマーを使用し、かみ合わせの微調整を行う。使用時の操作性に大きく影響する極めて重要な工程だが、職人はごく僅かな狂いさえ見逃さず、長年の感覚によって鮮やかに仕上げていく。
また、内装生地も手貼りで施されている。ウレタンをラミネート加工したクッション性のある生地は、シワを作らずに貼りつけるには高い技術が要求される扱いの難しい素材だが、使い心地を追求した結果、スーツケースの内装として採用した。職人の手作業だからこそ実現できた挑戦である。
独自の厳しい品質管理テスト
赤平工場には、そこまでやるか、と半ば呆れるほどストイックかつ過酷な8項目の耐久テストを行う『エース品質管理研究所(A.T.I)』が併設されている。
スーツケース内に20㎏の重りを入れた状態で行うテストは4種類。
突起のついた直径3.3mの六角ドラム内で3分間回すことを4回繰り返す「転落テスト」、高さ120cmから5回落下させて、キャスターの強度・耐久性を試す「落下衝撃テスト」、冬季を除き、人が実際に屋外で16km走行させる(積雪する冬季には、走行機による4時間連続走行テスト)「キャスター走行試験」、ハンドルを5000回上下させ、ハンドルの強度・耐久性と本体のネジの緩みを確認する「ハンドル強度試験」である。
「温度サイクル試験」は、気温40℃・湿度85%の環境に24時間放置したあと-20℃の環境に24時間放置。これを3回繰り返して様々な環境下でのスーツケースの耐熱性をテストする。
7500回の開閉を繰り返してロックやヒンジの耐久性をテストする「開閉試験」、気温約40度・湿度85%の環境下に500時間置く「耐湿試験」、シェル部分に砂消しゴム状のヤスリをあて、100gの荷重をかけて250回転させる 「ボディ表面摩擦試験」……これだけのテストを生き抜いて商品化されるエース株式会社『プロテカ』のスーツケースたちは、もはやモンスターと呼ぶより他あるまい。こんなモンスター達ならば、拙宅にもぜひ棲み付いていただきたいものである。
妥協を許さないこうした日々の研究は、顧客からの信頼獲得のみならず、次代の新素材・機能・パーツ開発の役割にも貢献している。
フレーム技術を駆使した新商品「プロテカ」の『チェッカーフレーム』(※2020年2月下旬発売)は、強度を落とさず極限までフレームの存在感を抑えた、シャープでスタイリッシュなデザインとなっている。機能とデザイン、どちらも諦めず両立させる執念は、立ちはだかる大きな岩を破った。
徹底した品質管理に加え、日々進化し続けるエース株式会社、今後も目が離せなくなりそうだ。
エース株式会社の新商品たち
エース株式会社の製品にはどれも、徹底したユーザー目線が採用されている。痒いところに手が届く、ではなく、痒いと感じさせる前に問題が解消されている。バッグの取っ手が片方外せたら、通常は掛けられない棒状の部分にも簡単に取り付けられますよね、といった発想には、もはや阿呆のようにかくかく頷くしかなかった。
ごく一部ではあるが、エース株式会社ならではの発想が詰まった新商品を紹介していこう。
カナナプロジェクト PJ13
「世界ふしぎ発見!」(TBS系)の名物ミステリーハンター・竹内海南江(たけうちかなえ)さんが、妥協を許さず使い心地を追求した共同開発ブランド『カナナプロジェクト』。長期に渡る旅を経験してきた竹内さんの鋭い視点が遺憾なく発揮された、高機能かつスタイリッシュなハイセンスシリーズだ。
急な雨にも負けない撥水加工、海外旅行も安心なリュック背面のセキュリティポケット、長財布対応のゆったりデザイン、小物の出し入れに便利なフロントポケット、薄暗い場所でも中身が見やすい裏地、なで肩にも安心なチェストベルトなどの機能が充実しながらも、街歩きにも適したデザインとなっている。白くて丸いふわふわチャームが付いているのも、とてもチャーミングだ。
【開発秘話】
『カナナプロジェクト』は人気旅番組「世界ふしぎ発見!」(TBS系)のミステリーハンターとして長年活躍する旅の達人・竹内海南江さんとの共同開発ブランドとして2007年よりスタートしました。
竹内海南江さんは、旅先でアクティブに動けるリュックを長年愛用していました。しかし、当時リュックといえばアウトドアテイストのデザインのものが多く、レストランに入る際などに躊躇することも。レストランやホテルに持って入れる素敵なリュックがあったら…と考えていました。
「大人の女性に似合うエレガントで機能的なリュックを作りたい!」そんな海南江さんの想いをキッカケに『カナナプロジェクト』は誕生しました。
「PJ13」は「カジュアルなアウトドアシーンはもちろん街中でも抵抗なく使えるリュック」を作ろうとの想いから開発されました。荷物が多いシーンでもリュックで身軽に移動したい方におすすめです。
本格的なアウトドアリュックにも用いられる、フィット感を高める“可動式チェストベルト”を搭載しながらも、位置調整部分が外に見えないよう工夫したり、ベルトを本体カラーと同色にしソフトにみせるなど、『カナナプロジェクト』らしいアレンジを加えることで、大人の女性が背負いやすいデザインに仕上げています。
本格的な機能を街中でも抵抗なく持てるデザインに落とし込むのに苦労しました。
※2020年4月上旬 発売予定
ace. ディバイドリム2
ビジネスバッグの一般的な問題点として、フォーマル感はあるが重い、軽いが強度にやや懸念が残る、バッグ内部がごちゃごちゃになる、デザインにファッション性があまりない、といったようなことなどが挙げられるだろうか。
それらを解消したのが、『ディバイドリム2』である。
滑らかな光沢の高強力糸ナイロンツイル製の表地にニット素材の裏地を貼り、柔らかくボリュームのある風合いに仕上げた、軽くてタフなボディ、PCや書類を機能的に分類収納できる内装の中央仕切り、引き心地が軽く、手への負担が軽減できるYKK高強度ビスロンファスナー、また、トローリーのシステムバーに差し込んで固定できる機能も搭載され、出張や外回りなどにもその実力を発揮する逸品となっている。
【開発秘話】
「ディバイドリム2」は2018年から販売している「ディバイドリム」の後継モデルとして開発されました。
当時ace.のビジネスバッグは機能性重視の商品が多く、ファッション性を加味した商品は多くありませんでした。そのような中で「機能性とファッション性の両方を入れた商品が必要」との声が上がり、開発をスタート致しました。
「ディバイドリム2」は好評だった前モデルを軽量化するため、芯材やパーツなど細部から見直し軽量化を図りました。
デザイナーは「使い勝手は損なわないよう、ポケット等は減らさずに軽量化をするのに苦労した」と話しておりました。
ファスナーには金属調のプラスチックファスナーを使ってます。(YKK メタルックス タフ 高強度ビスロンファスナー)強度が強いプラスチックファスナーなので軽量で有りながら高級感があり、動きもスムーズです。
ファッション性に関してはハンドルの側面に赤い玉縁(ライン)を入れています。
従来のace.のビジネスバッグには無かった表現でファッション性を高めました。
さり気ない部分ではありますが、かっちりしたビジネススタイルでも取り入れやすいデザインです。
※2020年3月下旬 発売予定
ace. ビエナ2
女性用ビジネスバッグは、男性用に比べて圧倒的に数が少ない。代用品を探してさまよい歩く、といった経験をした女性も多いのではないだろうか。そして、やっと見つけても使用感などしっくりせずに買い直す、といったこともよく起こる。
「女性が使いやすいビジネスバッグ」をコンセプトにした『ace.』ブランド「WORK STYLE BEAUTIES」カテゴリーから、はたらく女性をラクにして「ちゃんと見え」するシリーズ新商品『ビエナ2』が発売される。
通勤や出張など様々なシーンで活躍する、ベーシックスタイルのシリーズである。色合いもシックで落ち着いた雰囲気を感じさせる。
女性社員の声を反映させ、女性の手に持ちやすく肩にかけても食い込まない平手のハンドル、盗難やプライバシー保護に配慮したファスナー式開口部、スカートなどポケットが少ない服を着たい時に便利な外ポケット、自転車通勤に役立つショルダーベルト、水筒や折り畳み傘が収納できるボトルホルダー、13インチPC対応の収納部など、細部にまで使用感にこだわった仕上がりになっている。
【開発秘話】
近年、女性の活躍の場を広げるための取り組みを強化する企業が増えています。それを表すように、女性就業者は正規の職員・従業員数においても年々大幅に増加しています。
しかし、ビジネスバッグ市場を見ると、そのほとんどが男性をメインターゲットにした機能やデザインのものばかりです。
実際に、店頭にビジネスバッグを探しに来られた女性のお客様が、ハンドバッグ売り場にビジネス仕様のバッグが無いため、トラベルバッグ売り場で機能性が高く丈夫なレディーストラベルバッグを購入されるといったケースがこれまでに見られました。
ハンドバッグで代用するにはビジネスユースには機能不足で、従来のビジネスバッグではデザインが服と合わせ難い。
そんな不満を解消するため、女性目線で企画を行い、女性デザイナーが開発を行うことで、女性が使いやすいジェンダーフリーのビジネスバッグを提案するカテゴリー「WORK STYLE BEAUTIES」を立ち上げました。
そんな「WORK STYLE BEAUTIES」カテゴリーの新製品として提案する「BIENAⅡ」は、書類やPC、メイクポーチなど、荷物が多い方を想定して開発した、荷物がたっぷり入るベーシックバッグシリーズです。
社内の営業職の女性を中心にデザイナーがヒアリングを行い、機能やデザインに反映することで、細部にまで女性ならではの配慮が生かされています。
また、荷物の少ないミニマリスト向けの商品『スリマリー』も同時期に発売予定だ。
※2020年3月中旬 発売予定
ace. レイリップ
昭和レトロ好きにはたまらない商品が発売される。
1960~70年代に販売し大人気となったトラベルシリーズ「サファリ」に着想を得たレトロトラベルシリーズ『レイリップ』だ。
国内旅行をする際、2020年初夏からは気を付けるべきことがある。新幹線の特大荷物置き場は、今まで無料で誰でも使うことができたが、一部列車で特大荷物持ち込みが事前予約制になる。従って、よりコンパクトで足元や網棚に置けるトローリーが求められるのだ。
『レイリップ』はこうしたケースにも使いやすいサイズ感を実現している。
トローリータイプは座席の足元に置いた際、座席幅からはみ出さず、前の席のリクライニングに干渉せず、足元の窮屈感もないサイズに設定されている。横型ソフトタイプにすることで、荷物の取り出しが容易・上部にバッグを乗せやすい・階段の上り下りで持ち上げる負担軽減・多数のファスナーやポケット取り付けによる利便性アップなども実現している。
リュックタイプは膝の上に乗せても邪魔にならない高さ(日本人の平均的な座高より計算)に設定されている。
また、バッグ類にはトローリーの上に乗せて固定できるセットアップ機能とファスナーを開いて容量アップできる機能、トローリーには不意な走行を防止する「キャスターストッパー」・電車の乗降や階段移動に役立つ「ハンドル兼用ショルダーベルト」・上部にバッグをセットしても取り出しやすい「クイックアクセスファスナー」機能が搭載されている。
【開発秘話】
2020年5月中旬より一部新幹線で「特大荷物」の持ち込みが事前予約制になります。
これまでスーツケースが座席に収まらない場合は最後部スペースを活用する人もいましたが、今後はそこが予約座席用のスペースになります。
そこで今後ますます新幹線での荷物の持ち込みはコンパクトで・網棚に乗せやすく・乗せられない場合は足元に置いても快適な形状が求められる可能性があります。
そんな背景を見越して開発したのが「レイリップ」の横型トローリーです。開発にあたり新幹線の座席周りのサイズを詳細に調査しました。
トローリーの奥行は「座席前スペース」から割り出したサイズで、網棚に乗せられない場合などは足元に置くことができます。
横幅は「座席幅」サイズで隣にはみ出しません。高さは「シートの高さ」に合わせており、前の背もたれが倒れてもトローリーが押されずテーブルも引き出せます。
網棚に重い荷物を上げるのが困難な小柄な方やシニア世代の方にもおすすめです。
※2020年3月下旬 発売予定
ace. ハグパック
混雑した車内では、リュックなどを背中や肩からおろして、前に持つか手で持つ、あるいは網棚に上げることがマナーとされている。
車内だけでなく、移動中常に前に持っている人の姿も見られるようになってきているが、この「前持ち」をしやすいデザインと素材を研究して作られたのが『ハグパック』だ。
ショルダーベルトは、肩にフィットしやすく邪魔になりにくい薄めでソフトな素材で作られ、裏には滑りにくい素材が付けられている。着脱可能なウエストベルトは前かがみになった時にも滑り落ちにくく、この2つのベルトのおかげで、なで肩の女性にも使いやすいデザインとなっている。体のラインに沿いやすいステッチや、背面・サイド・フロントに設けられたポケット、持ったままでも調整しやすいショルダーベルトが、使用感を高めている。
体にフィットするデザインは、ぎゅっと抱きしめてしまいたくなる愛らしさだ。
【開発秘話】
2019年度「駅と電車内の迷惑行為ランキング」(日本民営鉄道協会)によると、1位は「座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等)」で、前回1位の「荷物の持ち方・置き方」は3位に下がりました。これはリュックの持ち方マナー啓発が強く関係したのではと考えています。
鉄道各社もポスター等で「リュックは前に抱えたり、網棚に置くなど他の方の迷惑にならないように」とマナーを喚起しています。
最近では駅構内やその周辺だけでなく、行楽地や街中でもリュックを前持ちする人の姿が目立つようになりました。
なぜリュックを前持ちをするのかメリットを検証したところ、人にぶつけにくいなどのマナー面だけでなく、
① 荷物を取り出しやすい
② 傘からはみ出しにくい
③ 盗難予防に効果的
と、ユーザーメリットが多い持ち方であることがわかりました。
そこで、これまでの「リュックは背中に背負うカバン」という概念を捨て、前持ちした際に体にフィットし、持ちやすいデザインのリュック「ハグパック」を開発しました。
※2020年4月 発売予定
ace.×SOPH. フロンパック
こちらも前持ちリュックサックだが、この『フロンパック』には現代の世相を反映した機能が追加されている。
アパレルブランドを展開する『SOPH.』とのコラボレーションで生まれたビジネスリュックで、スマートフォントレイが搭載されている次世代型だ。
上部のポケットを開くと、スマートフォントレイが現れる。フリーハンドでスマートフォン画面を見ることができるが、歩きスマホ対策としてあえて簡易な作りにし、立ち止まった状態での使用を目指したという。長年マナー啓発に携わってきた同社ならではの視点だろう。
スリムで足元が見えやすく邪魔になりにくいボディ、タブレット端末収納部やボトルホルダー、前持ちしたまま左右からアクセスできるポケット位置、ウエストベルトやチェストベルトとして利用可能なずれ防止ベルトが搭載され、前持ちと通常の背負いとの2WAYに対応している。エースでは無地タイプが、SOPH.ではカモフラージュ柄がプリントされた限定モデルが発売される。
5G運用開始、東京オリンピック開催など、未来のスマートフォン動画視聴ニーズに着目した、エース株式会社とSOPH.の強みが活かされたコラボレーションならではの製品である。
※2020年3月7日(土) 発売予定
ace. EVL-3.5LP
リュックサックは両手が自由に使えて便利だが、背負い方によっては肩に負担がかかったり、服の背中が傷んだりといった問題が起きやすい。
肩こりや腰痛の原因ともなり得るこうした問題を解決したのが、『ランバームービングシステム(特許出願中)』だ。この『ランバームービングシステム』搭載の新商品2モデルから『EVL-3.5LP』をご紹介しよう。
『ランバームービングシステム』は骨盤の動きに合わせて可動する腰パッドで、肩にかかる荷重を腰にも分散させることで、両肩と頸椎への負担を軽減する。背面がフラットな製品に比べて15.5%もの両肩への負担軽減も見られた。
また、一般的な背面フラットタイプで生じる、服の腰部分で生じる往復摩擦を94.4%抑えた実験結果も出ており、大事なスーツの保護にも大きく貢献する。
『EVL-3.5LP』には負荷を軽減する「ショルダーハーネス」、横持ちにしたり網棚に上げたりするなどリュックの向きを変えてもポケットの中身が飛び出さない「カブセ付き内装ポケット」も搭載されている。15.6インチPCにも対応しているモデルだ。
【開発秘話】
道行く人のリュックの横揺れにヒントを得て掘り下げていったのが開発のきっかけです。
肩の負荷を軽減するリュックの研究に取り組む中で、腰に荷重を分散することが重要な解決策の一つであることがわかり、そこに焦点を当てました。
ウエストベルトは腰に荷重を分散する最も代表的な方法ですが、鞄を体に拘束することの不快感が強く、ビジネスやタウンシーンではマッチしないと考えたため、身体に余計な拘束を加えずに腰で荷重を支持する方法にこだわりました。
また静止した状態だけでなく、歩行時にも有意な効果が出ることを目指しました。
開発で苦労した点はタフな使用にも耐える鞄としての実用強度を保ちながら、ランバーパッドを動かす機構を実装することです。
人間工学を研究してきた開発担当とスーツケースの樹脂機構部品開発に長けた開発担当が、お互いの強みを活かし、意見をぶつけながら進められたことで実現に至ったと感じています。完成した機構は特許出願を行いました。
しかし、さらに苦労したのは荷重の評価手法の構築です。従来の方法では腰部全体の荷重をまとめて圧力センサ1、2個で計測するなどの方法でしか運用ができず、接触する身体の各部位でどのような力が掛かっているかということを細かく把握することができませんでした。
そこで早稲田大学の協力のもと、ロボットハンドの指などに使われる触覚センサを応用して、三軸方向の荷重を50箇所で計測できるウェアラブルセンサーを1年6か月かけて自社開発しました。
※2020年4月中旬 発売予定
プロテカ 360T ホワイトエディション
海外渡航などでウイルスや菌の脅威に晒される状況においても、手荷物にまで消毒処置をすることなく自宅へ持ち帰ることがほとんどだろう。加えて日本の住宅では靴は脱ぐ習慣があるものの、スーツケースのキャスターまで拭いて室内に上げるのは手間がかかる。
海外でも国内でも感じる衛生面の不安に対応したのが、抗菌・抗ウイルスキャスター「バーテクトキャスター」搭載の『プロテカ 360T ホワイトエディション』だ。
パーツまですべて白で統一した『プロテカ 360T ホワイトエディション』は、内装にも抗菌・防臭効果のある生地を採用しており、臭いこもりや収納時のカビ増殖抑制も期待できる。
また、縦にも横にも開く360°オープンシステム、不意な走行を防ぐ「キャスターストッパー」、静かで滑らかな「サイレントキャスター」も搭載されている。
使い心地と同時に高いデザイン性も実現した、ハイセンスな逸品となっている。
※2020年1月22日 発売
エース株式会社のカバンで旅に出よう
エース株式会社は、かばんを知り尽くしたトラベルソリューションカンパニーである。「なぜだかとても使いやすい」と思いながら愛用しているかばんには、もしかしたらエース株式会社ブランドのロゴマークが入っているかもしれない。
2020年3月ごろには、旅行の前・旅行中・旅行の後にと各シーンで役立つトラベルサポート情報満載のアプリをリリース予定だという。スーツケースの鍵の開け方などエース製品のサポート情報も掲載予定で、トラベラー必見の便利アプリとなりそうだ。
書を捨てよ、町へ出よう――いや、本も数冊持っていくか。
エース株式会社 企業情報
企業名: エース株式会社
企業所在地: 150-0001 東京都渋谷区神宮前1-4-16 神宮前M-SQUARE
公式webサイト: http://www.ace.jp