わかめを食べて育ったうには、より甘みが増すらしい
”まさかり”にたとえられることが多い下北半島。キタムラサキウニの産地・佐井村は、まさかり部分の西の端にある小さな漁村。日本海と太平洋が交わる好漁場なので、魚貝のえさとなる昆布や海藻の育ちも良好。季節が巡るごとに多彩な海産物が水揚げされるというわけです。まぐろで有名な大間町も近所といえば、すごい海域であることが想像できるでしょう?
佐井村のキタムラサキウニは、とにかく甘い。佐井村漁業協同組合の皆さん曰く、「わかめを食べて育ったうには、より甘みが強い」。複雑で長い海岸線をもつ佐井村のうに漁は、4月から6月中旬ごろまでは籠を使い、それ以降は銛(もり)を使うのだとか。うに漁は9月半ばまで続き、これだけ長い期間、生うにが食べられるのもこの土地ゆえ。
「まんじゅうや」の生うに丼は4月から8月末までの限定丼
佐井村の名物「生うに丼」を食べるなら、「まんじゅうや」へ。庶民的な価格で麺や丼を提供するかたわらで、店主・北野友宣さんは20年前から「うに丼」の販売をスタート。漁師が手でむいた、採れたてのうににこだわります。1人前につき70から80gを贅沢に盛りつけるのも当時から。生うにをすするように食べても食べても、まだごはんの上にうにがある。こんな至福な体験はそうはないです。
塩うにのおにぎり”うにぎり”は「ちょこっと」で通年販売
「うにぎり」の黒光りする海苔。寒さが最も厳しい12月末から1月にかけて海中の岩に生える海苔でつくられるという、村の中のみで流通する知る人ぞ知る名品。口の中で海苔がはらはらとほどける味わい、強烈な旨みがたまりません。中身のうにと匹敵するほどおいしい!
中を開けると、佐井村漁業協同組合特製の「甘塩うに」がたっぷり。塩分控えめに仕上げた無添加の塩うには、生うにと比べるとねっとり感が増しているような。うにの甘さとブレンド米「つがるロマン」の相性も抜群。なんと贅沢なおにぎりでしょう!
海のごちそうを買う・食べるなら「佐井村漁業協同組合」へ
佐井村の漁師たちが採るうにを一括して管理するのが、佐井村漁業協同組合。「うにぎり」の「甘塩うに」の味の良さに惹かれて、加工場を見に行ってみました。なんと、工場は海の前。採れたての海産物を即、加工。製造販売まで一貫していて、しかも手作業による丁寧さが強み。
いくらは2種類あり、一般的にグレードが高いのは皮の柔らかいタイプ。硬いタイプは大粒で、皮がプチッと弾ける食感があり、食べごたえがあります。好みの分かれるところですが、私は口の中に皮残りのないソフトないくらが好きかも。いずれも醤油の味付けが薄味で品がいい。鮭フレークも着色料・保存料不使用。魚そのものに旨みがのっているから、それだけで十分なのです。
半干ししてあるほたての貝柱は、大粒でやわらかい! 干してこれだけ大きいのだから、実物はもっと立派なんでしょうね。また驚いたのは岩もずくのシャキシャキ感。もずくの概念が変わる、天然もずくの鮮度の高さと食感です。もずく好きには一度口にしてもらいたい!
ご購入、お問い合わせ
ご紹介した海産加工物は全国発送が可能です。電話・オンラインでの注文を受け付けています。
電話注文
佐井村漁業協同組合
0175-38-4111
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手づくりマート
039-4711 青森県下北郡佐井村佐井大佐井114-1
次回【佐井村に泊まりにおいでよ編】公開予定! お楽しみに!
撮影/長谷川 潤