Travel

2024.03.18

しみじみ美味しいたぬきうどん。「上七軒 ふた葉」で感じる侘び寂び【茶味こそが京都!春編】

茶の湯で確立された美意識「茶味」を感じる旅特集、「茶味こそが京都!」。今回は春編「上七軒 ふた葉(かみしちけん ふたば)」をお送りいたします。

特集「茶味こそが京都!」一覧はこちら

〝たぬきうどん〟の景色にさえ茶味に満ちて

ごらんください、この丼の中の渋色(しぶいろ)の世界。「ああ、侘び寂び(わびさび)。これぞ茶味…」と心の中で思わずつぶやきたくなるのが、京都の〝たぬきうどん〞です。

甘く煮た油揚げにあんをかけて生姜(しょうが)を載せ、華美な演出は何ひとつありません。しかし、ひと口いただけば、ひとつひとつの素材が選びぬかれ、心を込めて丁寧につくられているのがわかります。シンプルな世界に、豊かさが広がるのはまさに茶の心と同じです。

このような茶味なる〝たぬきうどん〟に出合えるのは、北野天満宮のほど近く、京都最古の花街である上七軒(かみしちけん)で昭和4(1929)年に創業した「上七軒 ふた葉」。落ち着きのある店内で、気持ちもゆったり。美味しいうどんをしみじみと心ゆくまで味わえます。

「たぬきうどん」850円。花街の人々に愛されてきた名店には〝しっぽく〟〝花まき〟〝のっぺい〟など京都らしいメニューが並ぶ。うどん・そばの両方可能。

店舗情報

上七軒 ふた葉(かみしちけん ふたば)
住所:京都府京都市上京区今出川通七本松西入ル真盛町719(北野上七軒) 
電話:075-461-4573
営業時間:11時~17時(売り切れ次第終了)
休み:水曜(25日が天神さんの縁日の日は営業。代休あり)
公式サイト:http://futaba-kami7ken.com/

撮影/篠原宏明 構成/高橋亜弥子 
※本記事は雑誌『和樂(2021年4・5月号)』の転載です。掲載商品は税込価格です。営業日や営業時間等変更の可能性がありますので、お出かけの際は最新情報をご確認ください。

Share

和樂web編集部

おすすめの記事

鯖としば漬のバランスが命! 「末廣」のいそ巻を食す【茶味こそが京都!春編】

和樂web編集部

祇園祭の面影をひと箱に。鍵善良房「園の賑い」【秋めく京都の干菓子図鑑・弐】

和樂web編集部

海のごちそう! 日本一甘い青森県佐井村のうに、生にする? 塩うにで食べる?【佐井村のうまいもの編】

藤田 優

ところどころでほっこり、にっこり。「由布院 玉の湯」その2【〝おもてなし〟を体感できる至高の湯宿】

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

12,1月号2024.11.01発売

愛しの「美仏」大解剖!

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア