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2025.08.27

近代建築の傑作ぞろい! 東京・日本橋の重要文化財“四天王”を歩く【重要文化財の名橋めぐり③】

江戸時代より、暮らしに密着した橋が多数残る東京。国指定の重要文化財の「重文橋」が多い中でも、今人気を集めているのが、大河ドラマ「べらぼう!」で蔦屋重三郎が「耕書堂」を開いた日本橋界隈。「重文橋」をたどるついでに、日本の中心街に残る重要文化財の建物を巡ってみましょう。

日本橋の重文建築で四天王が、三井・三越・高島屋・日銀

「重文橋」の日本橋周辺は、五街道の起点であり物流の中心地。商家の大店(おおだな)が軒を連ねていました。
そんな歴史ある建物「重文建築」を巡る散歩も楽しめます!

三井本館 みついほんかん

●重要文化財 昭和4(1929)年竣工/平成10(1998)年指定/中央区日本橋室町2-1

優れたデザインと施工で、後の建築物の手本に


「壮麗」「品位」「簡素」をコンセプトに、当時のアメリカの最先端の設計と技術を導入。花崗岩(かこうがん)仕上げの外壁を飾る、ローマ風のコリント式大列柱は今見ても美しく、クラシカルながら機能的な造形美で現代の街並みに溶け込んでいる。現在は、タワーオフィスと見事に融合した景観が見事!

日本橋三越本店 本館 にほんばしみつこしほんてん

●重要文化財 昭和(2 1927)年全館修築工事完成/平成2(8 2016)年指定/中央区日本橋室町1-4-1

豪華絢爛! 吹き抜けの中央ホールは圧巻です


威風堂々とした西洋古典様式の外観と、吹き抜けの中央ホール、アールデコ装飾の食堂、格式ある劇場など、柱や梁、大理石といったディテールに各時代の先駆的な意匠を採用。日本の百貨店の歴史を象徴する建物と評されている。

左/三越本館上には商業の神・マーキュリー像が。右/三越のシンボルライオン像はイギリス製です。

髙島屋日本橋店 たかしまやにほんばしてん

●重要文化財 昭和8(1933)年竣工/平成21(2009)年指定/中央区日本橋2-4-1

百貨店建築として、初の重要文化財指定!


西洋と東洋の建築様式が融合した豪華な建物は、日本近代建築の重鎮、高橋貞太郎(たかはしていたろう)と村野藤吾(むらのとうご)によるもので、見どころ満載。格天井(ごうてんじょう)や漆喰(しっくい)彫刻、壮麗なエレベーターなど、創建当時の姿を今に伝える。見学ツアーあり。要予約。

左/重厚な格天井。右/日本橋髙島屋本館入口では、キューピッドがお出迎え!

日本銀行本店本館 にっぽんぎんこうほんてんほんかん

●重要文化財 明治29(1896)年竣工/昭和49(1974)年指定/中央区日本橋本石町2-1-1

近代建築の巨匠・辰野金吾の美しき代表作!


設計は辰野金吾(たつのきんご)。日本人建築家による初の国家的近代建築。石造の古典主義様式の建物で、美しい装飾が随所に見られる。エレベーターやシャッターなど当時先駆的な設備が取り入れられた。中庭やロビー、地下金庫など見学可能。要予約。

シリーズ一覧はこちら
日本橋、清洲橋、永代橋… 東京・隅田川は重要文化財の宝庫だった!【重要文化財の名橋めぐり①】
東京の橋歩きが100倍楽しくなる! 11のトリビア【重要文化財の名橋めぐり②】

撮影/尾嶝 太 構成/田中美保 
※本記事は雑誌『和樂(2023年8・9月号)』の再編集による転載です。

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和樂web編集部

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