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2026.01.08

着物を汚さない、粋な工夫。東京「鮨処 二葉」『ばらちらし』【初春に味わう「ちらし寿司」4】

「ちらし寿司」はにぎり寿司に比べると一見地味な印象ですが、実は面白い秘密がいっぱい。土地の食文化を反映したハレの日のごちそう「ちらし寿司」大研究の第4弾は、東京ならではの『ばらちらし』の原型をつくったとされる、神楽坂の店の流れを汲む「鮨処 二葉」。見た目も味わいも、なんとも粋です。

花街・神楽坂で生まれた『ばらちらし』を受け継ぐ「鮨処 二葉」【東京・三鷹】

ちらし寿司の中でもファンの多い「ばらちらし」。
あらかじめ仕事をした(酢じめ、煮る、漬けるなど)ネタを、細かく刻んで寿司飯の上に見映えよく置いたこの寿司は、華麗な見た目に加え、口の中でさまざまな旨みが渾然(こんぜん)一体となるのが魅力です。

ばらちらしのひとつの型をつくったといわれるのが、当時、神楽坂(かぐらざか)にあった「二葉」(昭和6年創業)の主人。約10年前に閉店したため、現在は兄弟店となるこの店が、その味を受け継いでいます。

「神楽坂という土地柄、芸者さんや踊りの先生といったお客様も多く、着物を汚さない工夫だったと聞いています。口に運びやすいようにレンゲを使う提案も、伯父が考えたそうですよ」と2代目主人・松原弘忠さん。

ばらちらしは、たくさんのネタを用いつつ、味をひとつにまとめるのが、職人の腕の見せどころ。

美味さの秘密はココに!

左/寿司飯を盛る際は、指先でつまむように。空気を運ぶよう! 右/寿司飯に焼き穴子の甘みがたっぷりと感じられるので、ちらし用の醬油にくぐらされたネタの味が生きる。

この店の鍵を握るのは、写真には見えていない寿司飯の土台。
穏やかに酢をきかせた寿司飯の上に、焼き穴子の身をたっぷりと。優しい甘みと寿司を飾る〝攻め〟のネタとのバランスが絶妙です。

花街・神楽坂で生まれた着物を汚さないちらし寿司

「ばらちらし(上)」2,800円。数の子、イクラも食感に変化が出ていい。生ウニが入る「特上」は3,300円。要事前予約。

持ち帰り用はこちら

右/持ち帰りの「ばらちらし(上)」2,800円。注文が重なることもあるので、事前予約を推奨。

鮨処 二葉(すしどころ ふたば)

住所:東京都三鷹市下連雀3-29-4
電話:0422-47-2360 
営業時間:11時30分~14時、17時~20時 
休み:月曜・火曜
※予約制

【初春に味わう「ちらし寿司」】シリーズ一覧はこちら

※本記事は雑誌『和樂(2025年4・5月号』の転載です。
※掲載価格はすべて税込です。
※価格や営業時間などは2026年1月現在のもので、変更される場合もありますので、あらかじめ公式サイトなどでご確認ください。
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和樂web編集部


撮影/長谷川 潤 構成/藤田 優
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