須磨の海で育った海苔は黒くて、厚みがあって旨みが強い。おにぎりと相性はぴったり!

須磨浦の船泊まりから海苔漁を行っている沖合へは小型船の移動でほんの数分。
海上からは神戸一の繁華街・三宮(さんのみや)がすぐ近くに見え、その先には大阪のビル群も!
都会の景色とのギャップに驚きますが、須磨浦こそ兵庫県の海苔養殖の始まりの地。

海苔の芽は大阪湾の豊かな栄養を吸収し、その上、明石海峡の潮の流れを受けるので丈夫に育つ。
山と海が接近している須磨は山からの伏流水が海に注ぎ込む点でも、海苔の生育に最適。
若林 良(りょう)さんが代表を務める「すまうら水産」の海苔は、黒くツヤがあり、旨みが濃いのが自慢です。

漁業の閑散期の仕事である海苔の養殖は、秋から春がシーズン。
11月下旬、海苔網で培養した芽が1~2cmに成長したところで、沖合の海苔棚(のりだな)に投入。約2週間で30cmほどに成長した芽を摘み取り。
この新芽でできた海苔が「一番摘み」「初摘み」などと呼ばれる価値の高いもので、若林さんは一番摘みの海苔だけを自社の名前を掲げて販売しています。

「一番摘みの芽は赤っぽい色で、やわらかい。ツヤがあって、感触もまったく違います」と口調に熱が入る若林さん。
コンビニおにぎりに代表される安価で無個性の海苔がスタンダードになりつつある現代に、若林さんが一番摘みの海苔を推す理由は、「海苔本来の味を知ってもらいたいし、自分好みの海苔をつくるのは、大変だけど楽しい」と思うから。
「パリッとした海苔が僕の目ざすもの。歯切れがよくて、それでいて海苔の繊維が程よく残る。ただ口どけがいい海苔はつまらないかな。口の中でほどける過程が、海苔の味わいなんです」

最後に、おにぎりをおいしく食べるためのひと工夫を教えてもらいました。
「僕たち漁師は、ただ海苔を乾かしただけの『乾(かん)海苔』(主に寿司を巻くのに使う)が好きですね。直火で焙ると海苔の香りがたつので、それをおにぎりに巻くと最高です」。
すでに焼いて加工されている「焼海苔」でも、食べる前に焙ると風味が増すそうです。
若林さんのつくる海苔

種の育苗から乾海苔の加工まで一貫生産(味付け海苔の調味工程は委託)。年間生産量の3%という希少な一番摘みの海苔を「須磨海苔」の名で販売。一例として右から乾海苔550円、焼海苔600円(共に全形8枚入り)。
公式サイトのオンラインショップで販売中。
すまうら水産直売所

住所:兵庫県神戸市須磨区須磨浦通4-9-8
電話:078-731-5001
営業時間:10時~17時
休み:水曜
公式サイト:https://sumaurasuisan.jp/
若林さんの海苔のおにぎりを神戸・三宮で食べるならここ!

カフェ リンクツリー
神戸市営地下鉄海岸線「三宮・花時計前」駅構内にある「カフェ リンクツリー」では平日限定の「おにぎりランチ」に「すまうら水産」の焼海苔を使用。
月替わり12種類のおにぎりがそろいます。
Instagram:@link_tree.mkr

