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2026.10.27

京都の名店・亀末廣の「京のよすが」「京の十二月」を生み出す、職人わざを拝見。【京の和菓子帖2026】

宮中や茶家との結びつきから生まれた「京菓子」には、四季の風景、花鳥風月や京の風俗が織り込まれ、そこにゆかしい菓銘がつきます。「京菓子」を知ることは、京の文化を知ること。【京の和菓子帖2026】特集で、高名な銘菓とそれを生み出す職人わざを見せていただいた4軒の名店のうち、すでに公開している「京の十二月」を受け継ぐ「亀末廣」の工場にお邪魔して、職人さんの手仕事や美味の秘密を教えてもらいました。

【この手から美味が生まれます】
亀末廣の、京の風雅を追求した菓子づくり

現在店頭に並ぶ菓子の礎を築いたのが6代目主人・吉田弘造(よしだこうぞう)さん。
終戦後、職人とふたりで店を再開するにあたり、「お客様と一対一のつきあいを」と商いの姿勢を変えたそうです。

時代が上向くにつれて、近隣の呉服商から「ほかでは買えない菓子を」と誂え品(あつらえひん)の注文を受けるようになり、「京のよすが」や「京の十二月」の誕生に結びついたとか。

工場をのぞくと、「京のよすが」に入る青楓の製造中。
楓の葉が上向きになるように、1枚ずつ竹べらの上にのせて乾かします。

「ちょっと動きがつくだけで箱の景色が違うんです」と8代目主人・吉田かな女(め)さん。
こんな小さな違いも大事にする店は、味へのこだわりは言わずもがな。小さな菓子に潜む技、味に大きな発見があります。

「京のよすが」

「京のよすが」杉箱入り4,200円。手前はミニサイズの「片開き」紙箱入り2,800円。

亀末廣の代表銘菓「京のよすが」。“四畳半”の愛称で知られ、茶室と同じ間仕切りに仕立てられた木箱に半生菓子、干菓子が詰められる。1年で約14回景色が変わる。

青楓の葉が反るようにクセをつけます。少しの違いで生き生きと見えるんです

2色に染め分けした青楓を乾燥させる前にもうひと手間。丸みのある竹べらに沿わせると、風に吹かれたかのごとく、葉が丸まって仕上がる。

左/長年、大切に使われてきた工場。職人が道具を扱う音が静かに響く。右/江戸後期から続く店の風格を感じる店内。

「京の十二月」

「京の十二月(じゅうにつき)」1箱20,000円。毎年10月末より店頭または電話、ファックスで予約を受付。12月中旬から12月31日まで店頭でのお渡しに限る。

小箱のふたには旧暦の月名があしらわれ、色の選び、筆致が菓子同様に麗しい「京の十二月」。化粧箱(約20×35cm)は東京の千代紙専門店「いせ辰」の千代紙を使用。

「お客様と対面の商いを大事にしてます」

8代目主人・吉田かな女さん。

●亀末廣(かめすえひろ)

住所:京都府京都市中京区姉小路車屋町東入ル 車屋町251
電話:075-221-5110
営業時間:9時~17時
休み:水曜・日曜・祝日
Instagram@kamesuehiro 

※本記事は雑誌『和樂(2026年10・11月号)』の転載です。
※価格は税込、2026年9月現在のものです。※この特集でご紹介した菓子のうち、特に明記のないものは通年販売になります。
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和樂web編集部


撮影/小池紀行、伊藤 信(取材) 構成/藤田 優、古里典子(和樂) 
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