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2020.01.28

圧倒的高評価!「ホテル カンラ 京都」の最高のおもてなしを体感せよ!

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名だたる外資系ラグジュアリーホテルの開業が続く京都。そんな中でも旅人と地域を繋ぎ、ゲストだけが楽しむのではなく地域にも喜ばれる「ホテル カンラ 京都」のおもてなしが注目を浴びています。国内外の旅行者から圧倒的な高評価を得るホテルの魅力を探りに行ってきました!

ホテル カンラ 京都

京都市内に何千軒もある宿泊施設の中で「ホテル カンラ 京都」の名前をご存知の方はどれほどいるでしょうか。全国にチェーン展開しているホテルでもなく、開業がニュースになる外資系のラグジュアリーホテルでもない。でも「次回も泊まりたい!」と不思議なくらい評価が高く、旅のスタイルや年代、性別、国籍を問わず愛されるホテルです。

場所は地下鉄五条駅から徒歩1分ですが、京都駅からも徒歩圏内です。京都駅からの道中の半分近くは地下道が利用できますので、暑さ寒さの厳しい季節や足元の悪い日でも便利。地下道から地上に上がれば目の前には東本願寺。この東本願寺と花屋町通を隔てた場所に「ホテル カンラ 京都」はあります。

約12年の歳月をかけて行われてきた御影堂・阿弥陀堂・御影堂門の御修復が2015年12月末に完了し、本来の美しい姿が楽しめる東本願寺

「伝統技術と技法」 本物に囲まれて過ごす旅

カンラの名は「感(カン)」と「洛(ラク)」の字が由来。日本の美・知識・おもてなしが息づく「洛」でその心を「感」じてほしいという想いが込められています。「ホテル カンラ 京都」の館内では、日本で培われた伝統技術をさまざまな場所で見て感じることができます。
フロントには職人の手による約1000枚の京焼のタイル。一枚一枚異なるこの絶妙な色合いは、「赤」や「青」といった単純な色では表現できない、日本人が四季の移ろいの中で見出した繊細な和の伝統色の存在を思い出させてくれます。また、エントランスの正面には季節を感じる生木が生けられています。ゲストルームにも京都を感じるさまざまな“本物”が用意されていますので、ぜひ沢山の“本物”に出会ってみてください。

「ホテル カンラ 京都」ではお出かけの際にはフロントにキーを預ける旅館風のスタイル。ゲストとコンシェルジュのコミュニケーションの機会でもあるようです。キーの受け渡しの度に美しいタイルにうっとり。

自然光がたっぷりと入る明るいラウンジでは、西陣の人気和菓子店「塩芳軒」の生菓子がいただけます。他にも、近隣にあるロースターのこだわりの豆を丁寧にドリップしたコーヒーや、江戸時代から続く老舗「本田味噌」の白みそを使った西京味噌のチーズケーキなど、「ホテル カンラ 京都」ならではの京都らしい味わいが楽しめます。

人気のため売り切れてしまうことも…。楽しみにしている人はお早めに。

ラウンジの奥には工房が入っています。陶磁器の傷やカケ・ワレを漆で修復し、その修復跡を金や銀で景色にしてしまうという日本の素晴らしい修復技法「金継」。観光客向けのパフォーマンスとしての工房ではなく、壊れた器の修繕に来る人のための実用的な工房です。「ホテル カンラ 京都」はホテルの顔以外に生活に密着したこんな顔も持ちあわせています。

右上:夜は国産ウイスキーや京都のクラフトビールも楽しめるラウンジ 9:00 – 22:30( 22:00 L.O. )
右下・左:「金継ぎ工房 リウム」 お気に入りのうつわが蘇る

本館と別邸、違った趣が楽しめる

本館ゲストルーム

本館と別邸にあるゲストルームはそれぞれに趣向が少し異なります。どちらも「ホテル カンラ 京都」の特徴である奥行きのある“マチヤスタイル”ですが、どちらかというと本館のほうが伝統技術の要素が強い空間になっていて、別邸は落ち着いた空間が特徴です。

本館デラックスツインルーム(47平米)。奥行きのある空間は町家をイメージしたもの。部屋によっては東本願寺の瓦や京都タワーの眺望も。

半露天風呂が楽しめるスイートルーム(本館)

別邸ゲストルーム

写真は別邸のツインルーム(46平米)。ベーシンが“おくどさん”を思わせる、他にはない特徴的なデザイン。
ゲストルームは本館・別邸ともに、“遊び”のスペースが多いことが印象的です。空間に余白を残すことによって、ゲストの過ごし方の選択肢も広がります。

浴槽は本館と同じく香りの良いヒバ材が使われています。こちらで特徴的なのは、室内にいながら町家の坪庭のような空間が感じられるところ。白い敷石の空間の真上には天窓に見立てた照明を設置。実際には外光は入ってこないのに、想像力とこの窓ひとつで室内のバスルームが不思議なことに本物の坪庭に思えてきます。

本館・別邸ともに畳でくつろげるスペースが備わっていて、部屋によっては最大5名まで泊まれるので、3世代旅行の利用も多いのだとか

京都を感じるアメニティ&おもてなし

本館・別邸ともに、アメニティは京友禅着物の老舗「千總」がプロデュースした「キヌード」。人の肌と同じアミノ酸でできている絹、しかも国産繭を贅沢に使った天然素材のスキンケアです。また、テーブルには“玉手箱”と呼ばれるおもてなしの箱が用意されています。京都の季節や文化が感じられる、コンシェルジュからの贈り物。企画・デザイン、中のイラストまで、ホテルスタッフがそれぞれの得意分野を活かした手作りなんだそうです。

11月は錦繍、12月はお煤払い(すすはらい)など、京の季節が感じられる贈り物

余白にある奥ゆかしさ

実は「ホテル カンラ 京都」にはあまり色がありません。京都らしいホテルと言えば、はんなりした趣や雅な雰囲気を想像されるかもしれませんが、ここではそのような色使いはされていません。不思議に思って聞いてみたところ、「1つ1つの備品にこだわり、本物の素材を取り入れ、 日本が大切にしてきた奥ゆかしさや侘びさびを感じて頂ける余白を残したいと思い、あえて色をおさえています。」とのこと。こういったところにも京都という特別な場所への旅行者に対する心遣いが感じらます。色がそぎ落とされた世界は、いつもは気に留めない杉の木目や石の断面、床に落ちる影が、ひときわ美しく感じられるかもしれません。

旅館のような落ち着いた趣。それぞれのフロアで趣向の異なるアートが楽しめる。

おもてなしの秘密はローカルツアーにあった!

今回ホテルの魅力について語ってくれたのは、チーフコンシェルジュの櫻井暁子さん。ホテルの周辺をゲストに案内するローカルツアーも担当されます。「ホテル カンラ 京都」では、ツアーを外部のガイドに丸投げするのではなく、ゲストと何度か顔を合わせているコンシェルジュ自らがツアーのガイドも担います。

ラウンジで地図を広げて打ち合わせ

ツアーのスタートはラウンジから。地図を広げてルートの説明、ゲストとの会話からはじまります。ツアーは基本的にプライベートツアーで、コンシェルジュは約2週間前からゲストとメールのやり取りで旅の目的や好みや興味、スケジュールを把握。一組ごとゲストに合ったオーダーメイドのガイドを準備します。しかもコンシェルジュが組み立てたプランは必ずしも当日予定どおりという訳ではなく、ゲストの表情を見て、移動で疲れていそうならコースを変えることもあるとのこと。ここまできめ細やかな対応は何度もメールや会話を重ねてゲストのことを理解しないとできない技ですね。ローカルツアーに限らず、ホテル全体に見られるこのゲスト一人ひとりに合わせた細やかな心配りとおもてなしが、「ホテル カンラ 京都」の最大の魅力と言えるでしょう。

ゲストと地域をつなぐホテル

ローカルツアーは単に観光スポットを案内するだけではなく、ゲストと地域のお店や職人をつなぐ役割を担います。宿泊までのメールのやりとりや、コンシェルジュとしてゲストをお迎えすることで相手を知り、ゲストの興味にあった地域の魅力を紹介するのがカンラ流。ゲストが希望する観光名所の他にも、話題のカフェや昔ながらの豆腐店、ゲストルームに置かれている清水焼の湯呑を作っている工房などに立ち寄ることも。

普段から地域とのつながりが深い「ホテル カンラ 京都」。実際に私が個人で近隣のお店を訪れた時でも「カンラさんに聞いて来ました!」と伝えるととても歓迎してもらえました。

チーフコンシェルジュの櫻井さん。普段はビシッとスーツ姿ですが、ガイドの時は動きやすさを重視した服装でゲストをサポート。ローカルツアーで東本願寺をガイドするにあたって、東本願寺の広報担当者から講習を受けたそう。

櫻井さん自身も、大の京都好き。ゲストから観光の相談をされた時には、自分の感想も交えてスポットを紹介するように心がけているのだとか。コンシェルジュとしてゲストと会話を重ねていると、距離が縮まってふと素の自分がでることがあるそうです。そんな状態を櫻井さんは「ファスナーが開く」という独特の表現でお話してくれました。ホテルというブランドのファスナーが開いて、中から素の自分が顔をのぞかせる…。そして、そのファスナーはゲストによって開き具合を調整するんだそうですよ。

「継承と革新」 ホテル カンラ 京都の取り組み


「継承と革新」を全体のコンセプトとした「ホテル カンラ 京都」では、ものづくりの作り手とユーザーを繋ぐ取り組みにも力を入れています。ラウンジに併設されたセレクトショップでの販売だけにはとどまらず、年に一度ゲストルームを展示スペースとして利用した見本市&展示販売会を開催。手しごとを中心としたものづくりの新しい在り方を探っています。
KOUGEI NOW 2020年は2月27日(木)~29日(土)に開催

画像提供:ホテル カンラ 京都

ホテル カンラ 京都の基本情報
住所:京都府京都市下京区烏丸通六条下る北町190
電話:075-344-3815
アクセス:地下鉄烏丸線五条駅8番出口より徒歩1分
ローカルツアー: メールまたはフロントにて予約(空きがあれば当日予約可)
公式web:ホテル カンラ 京都

書いた人

生まれも育ちも大阪のコテコテ関西人です。ホテル・旅行・ハードルの低い和文化体験を中心にご紹介してまいります。普段は取材や旅行で飛び回っていますが、一番気持ちのいい季節に限って着物部屋に引きこもって大量の着物の虫干しに追われるという、ちょっぴり悲しい休日を過ごしております。