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2020.01.03

佐賀・陶山神社とは?歴史や見どころ、お守り、御朱印帳など徹底ガイド!季節ごとの絶景も

この記事を書いた人

佐賀県の有田といえば、古くから陶磁器文化が栄えている世界でも有名な町。
町のいたるところでも陶磁器文化に触れられます。
その中でも驚きのスポットを発見!

なんと、鳥居、狛犬、灯籠など、神社にある多くのものが、有田焼の匠の技を駆使した磁器の逸品で構成されている日本でもとても珍しい野外美術館のような神社があるんです。
また、この神社が珍しいのは、これだけではなく、神社の境内を電車が駆け抜けるというビックリ!な珍しさも見逃せません。

今回は、佐賀県西松浦郡有田町に位置している、見どころが満載の「陶山神社」へご案内します。

陶山神社とは?


「陶山神社」は、「すえやまじんじゃ」と読みますが、俗称で「とうざんじんじゃ」と音読みされることも多いです。この神社は、境内を抜けさらに長い階段を登り切った有田町大樽の街並みを見下ろせる眺めの良い場所に鎮座しています。

「陶山神社」は、1658(万治元)年に、現在の伊万里市二里町大里に位置している「神原八幡宮」から主祭神の応神天皇の霊を移し「有田皿山宗廟八幡宮」という名前でもともとは建立された神社でした。しかし、明治4年には、この地区の総称名の「陶山」にちなんで、「陶山神社」と改名。その後、藩祖の鍋島直茂と、有田町泉山にて良質の磁器鉱を発見した有田焼きの創始者の李参平(りさんぺい)も祀られています。

この神社境内には、神社の鳥居をはじめ、狛犬、灯籠など、有田屈指の匠の技が駆使された数々の有田焼の逸品が一堂に勢ぞろいしており、それはまさに屋外美術館さながらの素晴らしさです。
陶山神社は、有田焼の窯元や商人、そして、この街の住民全員を守護する「有田焼陶祖の神」として多くの人々の崇拝を集めています。

陶山神社の見どころ

素晴らしい見どころが満載の陶山神社。
入り口から順に見逃せないおすすめスポットをご紹介していきます。

境内を横切る驚きの列車!

「陶山神社」に着くまで、境内を電車が横切るなんてことを全く知らなかったので、境内へ向かう30段の階段をのぼる前から、何かの間違いではないかと思う光景に遭遇。

階段を登ると、目の前に広がる不思議な珍しい光景。
遮断機は無いけど線路があり、渡ってすぐの場所に一の鳥居。
一の鳥居の前で挨拶をして、入ろうとしたら、踏切の警報機が鳴ったので慌てて鳥居の中に入り振り返ると…。


え゛~~~!!!
鳥居目の前をJR佐世保線の電車が通過…。
この驚きの珍しい光景に、私の他にも周辺の観光客も慌ててスマホをだして、写真撮影!

後から知ったのですが、電車は1時間に1本から2本ほどしかここを通過しないとのこと。入って早々、電車と遭遇できたのもある意味、ラッキーですよね!
そんな幸運な瞬間もこの神社では見逃せないステキなことの1つです。

ななつ星の列車をはじめ、ハウステンボス列車やみどり号などが通過することもあるので、高級カメラを持って待ち構えている列車ファンやマニアの人々の姿も多いらしいです。

なぜ、神社の境内を電車が通る?

もともとは、この場所に電車が通ていなかったそうです。
では、なぜ、神社の境内を電車が通ることになったのでしょうか。

JR佐世保線の博多駅から佐世保駅の路線を開通する際に、有田には線路を通せる場所がなかなか見つからなかったとのこと。しかし、この鉄道は、この町の発展のために必要なものでした。その当時の宮司さんが町の発展のためなら!と決心し、神社敷地内の一部に電車が通るのを許可してくれたので、この鉄道の開通も実現できたわけです。

車が通過することの無い踏切には遮断機の設定の義務付けはないので、踏切に通常ある遮断機が無い珍しいスタイルの踏切となっています。
ある意味、神社入り口からスリル満点ですが、このスポットを通過する際には、くれぐれもご用心を!

青銅製では日本一大きさの狛犬!


さて、一の鳥居の前でまず最初に出会えるのは、高さ182cm、幅71㎝、奥行きは120cmほどもある青銅製の立派な狛犬。
青銅製では日本一の大きさ!を誇るこの美しいペアの狛犬は、1885(明治18)年に建立。
有田町の登録文化財にもなっています。
遠くから見ても、その大きさがしっかりわかります。

ちょっと変わった阿吽の狛犬

一の鳥居と二の鳥居を超えると右側には社務所があるのですが、第二の鳥居の前で見逃せないのが、この両端にある青銅の燈籠。
この青銅の燈籠も有田町の登録文化財になっています。

この灯籠の上をよく見ると、可愛いサイズの左右でペアとなる阿吽の狛犬がそれぞれ乗っています。
そして、この狛犬のペア、何かが変なのです。
わかりますか。

そうなんです!
一の鳥居前の狛犬は、口が閉じている吽形は左側、口が開いている阿形は右側という通常の位置で阿吽のペアの狛犬が置かれていますが、この鳥居の前の狛犬は逆になっているんです。

この狛犬も含めて、この神社には、青銅製、石製、磁器製など、色々な素材の7対!もの個性的な狛犬が神社を守っています。

72段の石段の道中にも美しい磁器の灯籠


社務所を超えると、拝殿へ向かう72段の石の階段が登場。
その左側には手水舎があり、この付近にも磁器のステキな灯籠があります。
この階段の最上段を超えれば、この神社のシンボルにもなっている、念願の磁器製の美しい第三の鳥居ともご対面できます!

一見、長い階段ですが、道中にも、他の神社では出会えないような匠の技が駆使された素晴らしい磁器製の大きな灯籠の数々もあるのでぜひ、見逃さずにその美しさもしっかり味わってください。
美しい独自の藍色の色付けも非常に魅力的です。

この神社のシンボル、磁器の鳥居


72段の階段を上り切って、やっとご対面!
明治21年に地元の陶工達によって奉納されたこの神社のシンボルにもなっている磁器の鳥居は、高さ3.7m、幅3.9mもの大作。
地元の有田泉山から掘り出された陶石を使用して作られており、呉須(ごす)と呼ばれる彩度が高い藍色の天然顔料を用いて絵付けがされています。

この鳥居をよく見てみると分かりますが、沢山の磁器が組み合わさって1つの鳥居が完成されています。
磁器は、焼き上げやその後の乾燥作業で縮むのでゆがみが発生します。故に、このように組み合わさって1つの鳥居を完成させるのには、相当の熟練者による卓越した匠の技なしには完成できません。

まさに、「有田焼陶祖の神」に捧げる渾身の逸品の1つです。
磁器の鳥居は日本でも非常に数少なく貴重。
その中でも代表的なものが、まさにこの鳥居なのです!

台風での破損から復活。国の登録有形文化財へ


磁器製の鳥居は、通常の石や木などの素材で作られている鳥居と比べて、管理が容易でないのも事実。

昭和31年に大きな台風に襲われた陶山神社。この時、鳥居の上部が飛ばされて大きな破損をしたことがありました。
当然、これには地元の人々も大きく落胆。

その後4年もの歳月を費やして、香蘭社十代目の深川栄左エ門によって無事鳥居の修復を完成。
現在、私たちが目にしているのは、1960(昭和35)年に修復が完成された鳥居というわけです。
この鳥居は、2000(平成12)年に国の登録有形文化財になっています。

磁器の鳥居の先は匠の技が溢れる野外美術館


この神社に奉納されている磁器は、有田でトップクラスの職人によるチャレンジと最高の技の集結で完成した逸品だけが奉納されているので、磁器の鳥居をくぐれば、まさに野外美術館さながらの素晴らしさ。

本殿前で境内をしっかりガードしている1対の狛犬も磁器の鳥居と同様に地元の有田泉山から掘り出された陶石を使用して作られている磁器製。
1887(明治20)年、赤絵町今右衛門が奉納したこの狛犬は、高さが82cmもあります。

これほどのサイズの狛犬を磁器で製作できたのも有田のトップクラスの窯元だからこそ。
そして、卓越した匠の技の集結無しには完成できないとのことです。
存在感も抜群のこの狛犬は、表情も個性的で美しいです。


本殿がある周辺に目を向けてみますと、白い玉砂利が敷かれており、焼き物を奉納する場所が設けられています。
このエリアには、磁器製の大水瓶、大皿、灯籠、門柱など焼き物好きにもたまらない、明治から昭和の時代にかけて匠達によって製作された逸品が勢ぞろい。
こうした理由で、陶山神社はこのエリアを中心に、陶山神社内の「野外美術館」という別名の愛称も付いているんです。


そして、意外と見落としやすいのがココ!
本殿の裏手側にある「欄干」も磁器なんです!!
境内の色々な場所に焼き物を発見できるので、ぜひ、素晴らしい有田焼の逸品の数々をじっくりと探索してみてください。

お守りや御朱印帳も焼き物!


参拝後に立ち寄りたいのが社務所。
なんと、お守りや絵馬も焼き物で作られているんです。珍しいですよね。

さらに、驚きなのが、限定販売されている磁器の御朱印帳。
3年間の歳月をかけてようやく完成した表と裏の両表紙に厚さがわずか0.6mmという薄い白磁をあしらった他に例が無い逸品!
重さも一般的な御朱印帳と同様で、たったの250グラム!
特別な箱に入っており、御朱印バンドも付いていて、ステキすぎる~。

春は桜、秋は紅葉の名所


陶山神社は1年中、魅力あふれるステキな神社ですが、特に春の桜のシーズンや秋の紅葉シーズンもおすすめ!

陶山神社の専用駐車場周辺や神社の境内の中やその周辺には、ソメイヨシノを中心に500本近い桜があるので、桜の満開シーズンは毎年、多くの人々が訪れる桜の名所の1つにもなっています。
例年の見頃のシーズンは、3月下旬から4月上旬ころです。
桜のシーズンには、美しい桜の幻想的な風景を楽しめるこの神社への参拝後に、その周辺の桜のお花見も楽しみながら探索やお散歩を楽しんでみるのもよいですよ。

また、秋は色とりどりの美しい紅葉も楽しめます。
紅葉の例年の見頃のシーズンは、11月中旬から12月上旬頃です。
陶山神社の境内はもちろんのこと、専用駐車場から李三平の石碑があるスポットまで歩いてみるだけでも美しい紅葉を存分に楽しめます。

陶山神社 基本情報

住所:佐賀県西松浦郡有田町大樽2-5-1
電話番号:0955-42-3310

書いた人

猫と旅が大好きな、音楽家、創作家、渡り鳥、遊牧民。7年前、ノラの子猫に出会い、人生初、猫のいる生活がスタート。以来、自分の人生価値観が大きく変わる。愛猫を連れ、車旅を楽しむも、天才的な方向音痴っぷりを毎度発揮。愛猫のテレパシーと自分の直感だけを頼りに今日も前へ進む。