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2018.02.15

美しい仏像の物語。実際に1000の手をもつ貴重な像

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2018年3月11日まで、東京国立博物館 平成館で特別展「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」が開催中です。

千手観音菩薩坐像千手観音菩薩坐像 国宝 8世紀 像高131.3cm 葛井寺 大阪 展示期間:展示中~3月11日

千手千眼観音は1000の手と1000の眼であらゆる人々を救う観音様。通常、脇手の数は40に省略されることが多いが、大阪・葛井寺の本尊である本像は、大小1039の脇手をもち、それぞれの掌には墨で描かれた眼を備える。このような実際に1000の手のある古代の千手観音は、非常に珍しい。脇手の複雑な構成、合掌手の指先がわずかに触れ合う緊張感あふれる表現、誇張を抑えた端正な容貌などが見どころで、その優れた出来から、奈良時代の官営仏所の製作と見られる。超人的な姿を自然なバランスでまとめた、官営仏師の技量には目を見張らされる。

東京国立博物館 平成館