食べてよし! お土産によし!
「京寿司」の名店4軒の極上の美味!!
「京寿司」とは、おなじみの鯖寿司を筆頭に、箱寿司や巻き寿司、ちらし寿司など、ハレの日のごちそうとして京都で昔から親しまれてきた寿司のこと。魚を生で出さず、塩や酢でしめたり、焼いたり炊いたりとひと手前加えるため、醬油をつける必要がないのが特徴です。
「美意識、目利きによる素材選び、職人のていねいな手仕事が詰まっています」と、天明元(1781)年創業の京寿司の名門【いづう】の8代目当主佐々木勝悟さん。三拍子そろった「京寿司」は、探していた花見弁当にぴったり。なかでも京都で信頼される4店の評判の折詰を紹介します。
京寿司の美味しさと美意識、手仕事が集結!
【いづう】の京寿司盛合せ
祇園の中心部で、花街のお座敷の華として愛されてきた老舗の寿司は、端正でいて華やか。名物の「鯖姿寿司」が京都旅の定番という人も、この春はぜひ、店の顔である「鯖・箱・巻」が楽しめる盛合せを。厚焼き玉子に秘伝のたれで炊いた椎茸、白い干瓢(かんぴょう)がピタリと巻かれた凜々しい太巻き寿司や、精巧な美しさが漂う箱寿司も絶品。
店舗情報
【いづう】
住所:京都府京都市東山区八坂新地清本町367
電話:075-561-0751
営業時間:11時~22時(日曜・祝日は21時まで)
休み:火曜(祝日は営業)
公式サイト:https://www.izuu.jp/
春の訪れを楽しむ3、4月限定の寿司
【ひさご寿し】の花だより
目まで楽しませてくれる折詰には、イカといくらを使って桜の花びらを象(かたど)った細工寿司に、海老や煮穴子、さらには小鯛が包まれた桜の葉や、風味豊かな海苔(のり)など手まり寿司が8種! 本店が四条河原町にあって幅広い世代に愛される店は、伝統的な京寿司に加え、にぎり寿司も人気。楽しさに満ちた折詰は、20年以上も愛される春の風物。
店舗情報
【ひさご寿し(ひさごずし)】
住所:京都府京都市中京区河原町通四条上ル塩屋町344
電話:075-221-5409
営業時間:9時30分~19 時
休み:水曜(祝日の場合は翌平日休み)
公式サイト:http://hisagozusi.co.jp/
※本店のみで購入可能。前日までに予約がベター、受取時間は営業時間内ならいつでも。
伝統と手わざが息づく、市松模様の美しい寿司
【いづ重】の上箱寿司
明治末期に【いづう】から暖簾(のれん)分けし、気どらない雰囲気で地元でも愛される店。名物もいろいろあるが、花見弁当ならこちらを。折の中に季節の移ろいが映し出され、春になると木の芽が透ける小鯛が登場。かまどで煮炊きするなど昔ながらの手法でひと手前加えた具材が生み出す彩り豊かな折詰は、創業当時から変わらぬ看板商品。(上の写真は旧店舗の外観、現在は改装後の店舗で営業中)
店舗情報
【いづ重(いづじゅう)】
住所:京都府京都市東山区祇園石段下
電話:075-561-0019
営業時間:10時30分~18時
休み:水曜・木曜
公式サイト:https://gion-izuju.com/
※予約がベター、受取時間は営業時間内ならいつでも。
華やかな具に加え、酢飯の豊かな食感も魅力
【末廣】の京風ちらしずし
たっぷりのせられた甘さ控えめの錦糸玉子の上には、ひとつひとつ丁寧に味付けされた海老や筍、高野豆腐、桜麩が…。折を開けた瞬間心躍る折詰は、その下の酢飯も、椎茸や干瓢、イカのミンチが混ぜ込まれたこの店だけの味! 京都人も一目置く町の寿司店の、約200年守ってきた味が息づく折詰には、美味しい工夫が詰まっています。
店舗情報
【末廣(すえひろ)】
住所:京都府京都市中京区寺町通二条上ル要法寺町前711
電話:075-231-1363
営業時間:11時~18 時(売り切れ次第終了)
休み:月曜・火曜
公式サイト:https://sushi-suehiro.jp/
※前日までに予約がベター、受け取りは営業時間内ならいつでも。
撮影/伊藤 信 構成/川村有布子
※本記事は雑誌『和樂(2023年2・3月号)』の転載です。掲載商品は税込価格です。営業日や営業時間等変更の可能性がありますので、お出かけの際は最新情報をご確認ください。