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Jewelry&Watch

2024.11.08

「ポメラート」が誇るミラノ伝統の金工技。無限の可能性を秘めたゴールドジュエリーの傑作

古代から伝わるイタリア伝統の金属工芸の技術。それをモダンに昇華させ、現代へと伝えているのが、ミラノを拠点とするジュエラー「ポメラート」です。そのゴールドジュエリーは、ブランドの象徴であり、時代とともに革新的技術を融合させながら進化を遂げてきました。新作を通して、その尽きることのない魅力をひもときます。

すべてにこだわったラグジュアリーでモダンなゴールドチェーンの魅力

「ポメラート」にとって〝ゴールドチェーン〞は、メゾンのシグネチャーであり、ラグジュアリーでモダンな自らのスタイルを象徴する存在であり続けてきました。そんなチェーンの歴史は、紀元前まで遡ることができます。
古代ギリシャ・ローマ時代から装身具として用いられていたチェーンは、中世のヨーロッパで流行すると、より多彩なデザインが生まれるようになりました。地中海貿易で栄えたヴェネチアから近いヴィチェンツァなどに金細工の工房が多くつくられ、その技術は職人を通して各地へ。ミラノの金工技も職人を通じてもたらされ、独自の発展を遂げていったと考えられます。

「ポメラート」のゴールドジュエリーには、こうしたイタリアの金工技の伝統が息づいています。それに加え、先端技術を取り入れることにも熱心なのが、このメゾンの強みだといえるでしょう。クリエイティブディレクターのヴィンチェンツォ・カスタルドと職人たちは以前から、革新的なクリエイションと技術開発に情熱を注いできました。

ゴールドジュエリーに関しては、18金の色味を決める割金(わりがね)の配合に始まり、ゴールドの鋳造も精密鋳造の技術を用いて自社アトリエで行っています。また、ジェムセッティングの技巧も飛躍的に向上し、サイズの異なるダイヤモンドで金属面を埋めるイレギュラーセッティングも、メゾンのシグネチャーに。その繊細な輝きで覆われたチェーンは、優雅でありながらも日常づかいができるジュエリーとして人気を博し、今や世界中の女性の憧れとなっています。

モダンな美しさが際立つリンクの軽快な組み合わせ


ミラノの金細工の伝統に捧げられたチェーンデザインの妙技

ローズゴールドのなめらかな質感と華やかでいてやわらかな光沢、むだのないフォルムに魅了される「イコニカ」コレクション。創業50周年に発表されたコレクションだけに、チェーンのリンクひとつひとつの完成度にこだわりが感じられる。サイズの異なるリンクをリズミカルに連ねることで、コンテンポラリーな美しさが際立つ。縦のループが軽快なアクセントに。同じデザインとサイズであれば、チェーンのリンクが共通しているため、ネックレスにブレスレットを繫いで長さをのばすこともできる。「イコニカ」ネックレス〈右〉[ダイヤモンド計約4.60ct×RG]¥7,414,000・〈左〉[ ダイヤモンド計約4.90ct×RG]¥20,218,000・「イコニカ」ブレスレット〈右〉[ダイヤモンド計約2.20ct×RG]¥3,366,000・〈左〉[ダイヤモンド計約7.90ct×RG]¥7,480,000(ポメラート)

王道のチェーンを昇華させたダイヤモンドの華やぎ


力強くコンテンポラリーな恒久の美を宿すチェーンデザイン

特徴的な「グルメ」チェーンから生まれた「カテネ」コレクションは、流行に左右されないタイムレスな美しさが魅力。シンプルでありながらも、完璧なフォルムとボリュームによって比類なき存在感を放つ。全体がダイヤモンドで覆われた新作のハイジュエリーは、このうえなくラグジュアリーで華やか。それでいて華美な印象にならず、あらゆるシーンで着用できる、まさに万能のジュエリー。「カテネ」ネックレス[ダイヤモンド計約37.50ct×RG]¥18,062,000・ブレスレット[ダイヤモンド計約17.80ct×RG]¥8,085,000(ポメラート)

【コラム】独創的なカットとセッティング技術から生まれる「ヌード」コレクションに新作が登場!

2001年、斬新な宝石のカットとデザイン、カラフルな色彩で衝撃的なデビューを飾った「ヌード」。イタリア語で「ありのまま/裸の」を意味するコレクションは誕生から20年以上を経た今も、多くの女性を魅了し続けています。「ヌード」カットの宝石は、デザインとカットで国際著作権を取得。それはスクエア型のカボションカットの表面につけられた57もの不規則なファセットが繊細な煌(きら)めきを放ちます。また、そのセッティング技術も独自に開発されました。

これまでコレクションを彩ってきたのは、数えきれないほどのジェムストーン。その個性豊かなカラーパレットは、まさに「ヌード」の自由な精神を映し出しています。
待望の新作は、トワ・エ・モアリングとイヤリング。宝石とダイヤモンドが対をなす特徴的なスタイルは、昨年のハイジュエリーコレクションに登場し、注目を集めました。カラーストーンはスカイブルートパーズとプラシオライトが選ばれ、ダイヤモンド、ローズゴールドとの組み合わせが、クリエイションの独創性をあらためて強く印象づけます。

色彩と輝きの対比がデザインに卓越した個性をもたらす

「ヌード」コレクションから発表された、新作のトワ・エ・モアスタイルのリングとイヤリング。「ヌード」カットを施したカラーストーンとパヴェセッティングされたダイヤモンドが、対をなすスタイルが新鮮。色彩と輝きのコントラストが、デザインをよりモダンな印象に。ダイヤモンドのパーツは5つの側面すべてが輝きで覆われている。リングは重ねづけをしてもおしゃれ。「ヌード」リング〈上〉[スカイブルートパーズ×ダイヤモンド計約0.80ct×RG×WG]¥1,012,000・〈中〉[プラシオライト×ダイヤモンド計約0.80ct×RG×WG]¥1,012,000・〈下〉[ダイヤモンド計約1.80ct×RG×WG]¥1,749,000・イヤリング[プラシオライト×ダイヤモンド計約1.50ct×RG×WG]¥1,859,000(ポメラート)

右/「ポメラート」ジェム マスター兼ジェムストーン パーチェシング ディレクターのステファノ・コルテッチ氏。大学で宝石学を学んだのち、国際宝石学研究所にて宝石学の修士号を取得。大手宝石会社に在籍後、2005年、宝石調達部門のディレクターとして「ポメラート」に入社し、現在は宝石の選定と買い付けを担当している。左/「ヌード」カットの 多彩なカラーストーン。まず、カボションカットの宝石が、丸みのあるスクエア型にされ、テーブル面に不規則なファセットがつけられていく。

問い合わせ先

ポメラート クライアントサービス  0120・926・035

撮影/小池紀行(CASK) 撮影協力/山崎商店
※文中のRGはローズゴールド、WGはホワイトゴールド、ctはカラットを表します
※本記事は『和樂』2024年12月,2025年1月号の転載です
※価格は2024年11月1日時点のものです

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福田 詞子(英国宝石学協会 FGA)

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