門賀美央子の読み物

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日本美術
芸術と祈りが融合する新しい仏像表現を。仏師・加藤巍山の挑戦

仏教が日本に入ってきたのは6世紀のこと。 初期には渡来系の一族が私的に信奉していたとみられるが、欽明天皇の時代になって、朝鮮半島の古代王国の一つである百済の聖明王から正式に伝えられたと史書にある。この時に献上された金銅製の釈迦如来像が、日本史上に記録されるもっとも古い仏像だ。釈迦の時代から数百年経って初めて仏像が出現したインド仏教と違い、スタート地点から教えと像がともにあったのが日本仏教であり、よって日本仏教の歴史はそのまま仏像の歴史ともいえる。 6世紀末には排仏を主張する守旧派勢力が一掃され、聖徳太子が摂政を務めた推古天皇の時代には、仏像を国内制作する動きが出始めた。記録上、もっとも古い純日 […]

芸能と文化
加賀藩も保護した禁足地、氣多大社「入らずの森」が鳴らす警鐘

万葉の昔から鎮座していたという能登国一之宮・氣多大社。 金沢の北、羽咋市にあるこの神社は、平国祭や鵜祭といった神道の原点を彷彿とさせる古式ゆかしい祭祀で広く知られているが、もう一つ、古代からの得難い遺産を有している。 本殿の背後に広がる約3.3ヘクタールの社叢(神社に属する森)だ。 上空より空撮した森の様子(氣多大社提供) 加賀藩も保護したというこの社叢には奥宮があり、400年以上も前から神官の他は何人も立ち入りできない聖域として守られてきた。その神官でさえ足を踏み入れるのは通例年に一度、大晦日に神事を執り行う時のみであり、目かくしなど厳重な祭式に従うことを要求されているという。近年において、 […]

芸能と文化
標語・姫路文学館がおもしろい!播磨の物語と史実をまとめて味わえる館内を徹底ガイド

日本各地は文学館や作家の記念館が数多あるが、入場したもののどう楽しめばいいかわからないまま、ただ漫然と展示物を見ただけに終わったという方も多いのではないだろうか。 そのそも文学館にはおおよそ二つのパターンある。一つは特定の作家を顕彰するもの、もう一つは館が建つ周辺地域にゆかりの諸作家をまとめて称揚するものだ。 ところが、姫路にはそのどちらにも収まらないユニークな文学館がある。 その名もずばり「姫路文学館」。 シャープでモダンな建物は巨匠・安藤忠雄の設計によるもの ……名前は普通じゃん? と思ったあなた。そう、名前こそわりとそのまんまなのだが、中身は工夫を凝らした展示が満載の“普通じゃない”文学 […]

芸能と文化
姫路城ミステリー。天守閣に住まう妖女?刑部姫の伝説とは

姫路城といえば日本有数の名城。輝かんばかりに白く堂々とした姿から白鷺城との別称で親しまれています。 2009年10月から足掛け6年の月日をかけて行われた大天守の保存修理工事も完了し、ますます磨きがかかったその外見は「白い貴婦人」とも呼びたくなるような優美さです。 白鷺城のミステリー ところがこのお城、ただキレイなだけではありません。 ちょっと……いやいや、かなり怪しげな伝説を内に秘める、ミステリアスな一面があるのです。 しかも、伝説の主人公は女性。「姫」路だけに妖女伝説? ってわけでもない(こともない)のですが、さっそくどんなお話か見ていきましょう! 天守に住まう真の支配者 刑部姫 姫路城の天 […]

芸能と文化
豊臣秀頼の正妻、千姫。姫路城に住んだ女の恋と悲劇

世界遺産・姫路城。 白鷺城とも称される名城の西の丸に、化粧櫓と呼ばれる建物があるのをご存じだろうか。 この、小規模ながら凛々しい美しさを見せる櫓には、かつて一人の身分ある女性が住んでいた。 名は千姫。1617年に桑名から移封してきた藩主・本多忠政の嫡男・忠刻の妻だ。しかし、彼女は忠刻の妻としてのみ歴史に名を残しているのではない。 乱世に翻弄された女性として、人々に記憶されているのである。 1.18歳で経験した悲劇の別れ 時は元和元年、西暦でいえば1615年のこの年、日本の歴史は大きく動いた。「大坂夏の陣」が勃発したのだ。 一代で半農の足軽から天下人へと成り上がった太閤・豊臣秀吉が没して17年、 […]

芸能と文化
御仏の履歴書 ~えっ、実は謎の人物? 釈迦如来篇~

一言で「仏様」といっても色んな名前や姿かたちがあるせいでよくわからない! そんなあなたにお送りする「御仏の履歴書」。仏尊それぞれのプロフィール、ご利益、比較的見学しやすい御像などなどの基本情報をシリーズでご紹介します。 第一回は仏教といえばこの人、開祖の釈迦如来です。 1.基本情報 【名前】 釈迦如来  【呼称】 釈迦牟尼〔意味・釈迦族の聖者〕、お釈迦様、釈尊など 【仏格】 如来(すでに悟りを開いている最高の覚者) 【本名】 ガウタマ・シッダールタ(ゴータマ・シッダッタ)       गौतम शिद्धार्थ Gautam Śiddhārtha/Gotama Siddhattha  【故地 […]

芸能と文化
香川県高松観光、菊池寛記念館を100倍楽しむ!文学館見学の見どころ解説

全国各地の観光地に行くと大抵あるのが文学者の記念館。土地に縁のある小説家や詩人、歌人、俳人などの功績を顕彰し、作品の価値を後世に伝えていくための施設だ。旅の立ち寄り先としては定番だし、修学旅行なんかだと強制的に見学させられたりもするので、誰もが一度ぐらいは足を踏み入れたことがあるのではないだろうか。 だがしかし、である。 入ったところで、元々その人物のファンだったわけでもない限り「……ふ~ん」で終わってしまうのが文学館見学の悲しさ。よほどの思い入れがなければ、生原稿や遺品を見ても「感激!」とまでいくものでは……。私だって入館したものの「なんか見た」で終わったことは多々ある。 けれども、学芸員の […]

旅と食
「INUA」ガストロノミーの極 最先端の北欧キュイジーヌに化身する和の食材 

「新しい料理法の発見は、人類の幸せにとって新しい星の発見以上の貢献である」 19世紀フランスの美食家ブリア・サヴァランのこの有名な言葉が真だとすれば、今、人類への最大の貢献をしている人物が日本にいる。 東京・飯田橋にあるレストラン「INUA(イヌア)」のシェフ、トーマス・フレベルその人だ。 およそ美食に関心があるなら、デンマークで北欧キュイジーヌの旋風を巻き起こした「noma」とそのオーナーシェフであるレネ・レゼピの名を知らぬはずはない。レゼピは「新しい北欧料理のためのマニフェスト」を掲げて地産地消と新食材の開発を徹底して行い、高い思想性を帯びた斬新な料理で注目を集めた。ローカル食材を積極的に […]

芸能と文化
川端康成と美のコレクション。ノーベル文学賞受賞作家の美意識とは?

毎年10月になるとノーベル賞の話題が何かと耳に入るようになるが、近年はノーベル文学賞が注目を集める状況が続いている。 2016年はフォークソング界のレジェンド ボブ・ディランが書いた「歌詞」が選ばれ、世界を巻き込む議論が起った。2017年には日系イギリス人カズオ・イシグロ氏の受賞で国内が盛り上がった。2018年は選考者であるスウェーデン・アカデミーのスキャンダルによって、受賞作の発表が見送られるという前代未聞の不祥事が勃発した。さらに、村上春樹氏が受賞するか否かは定番のワイドショーネタにすらなっているが、それにしても日本人はなぜこれほどノーベル文学賞が好きなのだろうか。 日本人にとってのノーベ […]

日本美術
200年前浮世絵を愛した米国人女性がいた!彼女の名はメアリー・エインズワース

今から約170年前の嘉永7年(1854)、長らく鎖国を続けていた日本とアメリカ合衆国との間に歴史的な「日米和親条約」が結ばれました。これにより、西洋諸国の人々は200年以上も神秘のベールに覆われていた「JAPAN」の文化に直接触れることができるようになり、欧米諸国では「ジャポニズム」と呼ばれる美術的ムーブメントが巻き起こります。 日本は、外国との交流を絶ったことで科学技術こそ欧米諸国に大きな遅れを取りましたが、美術や工芸品に関しては独自の発展を遂げ、世界的に見ても高いレベルに達していました。貿易商人たちがそれに目をつけないわけがありません。優れた工芸品の数々は、鎖国中唯一開かれていた長崎出島を […]

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