日本の美意識を、直線で表現したデザイン

東京・八王子で120年以上続く織物工房「澤井織物」。八王子が「桑の都」と呼ばれていた明治時代に養蚕(ようさん)を手がけ、その後、着物地を中心とした織物業へと転向。現在は、綴(つづ)れ織などの高度な技法を特徴とする「多摩織」を基盤に、風合い豊かな織物を制作しています。
最近では、より暮らしに取り入れやすい、クッションカバーやブランケットといったホームコレクションも展開。表面に緯糸(よこいと)、裏面に経糸(たていと)が現れる「変わり綴れ織」の技術を応用し、複雑な柄を生み出します。この技術は、糸の太さや撚(よ)り具合、織機(しょっき)のクセなどを読み取りながら風合いを安定させなくてはならず、長年の経験があってこそ実現できるものだとか。手織りに近い旧式の織機によるふくらみ感とやわらかな陰影も魅力のひとつで、空間に穏やかなムードを与えてくれます。秋の気配を感じ始める今、取り入れたくなる逸品です。
Look!

左/制作を手がけるのは、19代目当主の澤井 伸さん。伝統に固執せず、異業種とのさまざまな取り組みにも積極的に挑んでいる。右/「変わり綴れ織」は、かつて袴地に使われていた技法。織り方に変化をつけながら柄を生み出すことで、表面に奥行きが生まれる。
「澤井織物」オンラインストア
https://sawaiorimono.shop
問い合わせ先
澤井織物工場 042-691-1032
※本記事は『和樂』2026年10・11月号の転載です。
※掲載価格はすべて税込です。
※価格等は2026年9月1日時点の内容になります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

