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2026.09.24

新潟・南魚沼で日本一の「塩むすび」を食べてみた|絶品おにぎりに出合う旅 Part1

南北に長い島国である日本は、食文化が多様。その違いを楽しむ和樂が今回選んだテーマは「おにぎり」。最初に訪れたのは、米づくりに適した気候、肥沃な土地、雪解け水に恵まれた南魚沼(みなみうおぬま)市。農薬や化学肥料に頼らずに育てた米を「塩むすび」で提供する店の主に話を聞きました。

米どころの農家が手塩にかけたコシヒカリ。「塩むすび」で召し上がれ!

「ファームフロント」2階席にて。視界の先に自社の田んぼが広がる。

南魚沼市の米農家に生まれ、「関農園」の2代目として父や仲間を率いて米づくりに励む関智晴(せきともはる)さん。
現在、無農薬と減農薬の田んぼの割合は半々ぐらい。
「いつかはすべての田んぼを無農薬に」と目を輝かせる関さんですが、無農薬、減農薬で健やかな米を育てるには、人の手がかかります。

農家の中では若手の40歳。体力、気力にあふれる関さんが手がける米は、米・食味鑑定士協会主催の「米・食味分析鑑定コンクール」で6年連続金賞を受賞するなど、着実に評価を集めています。

「ファームフロント」は、そんな関さんが2022年に開業したアンテナショップ。田んぼに囲まれて立つ一軒家は入り口に米の販売所があり、食事スペースが広がります。
メニューは、大胆にも「塩むすび」に限定。
「まずはお米だけの味を楽しんでもらいたくて。ごはんが主役になる料理といったら、塩むすび。米農家にできる最高のもてなしは、南魚沼の湧水で炊いたお米を田園風景を眺めながら食べてもらうことですから」

「土鍋炊き塩むすびセット」1,680円。塩むすびの俵形は、持ちやすさを配慮して。季節野菜の惣菜や漬物も、関農園の野菜。海苔は千葉の海苔漁師がつくる最高級品。

関さんにとっての理想のおにぎりは、「ふわっとしていて、透明感がある。表面はしっとりしているけれど、粒は立っていて、弾力があって……」とのこと。
米のおいしさをよく知る人ならではの細かな好みを再現するべく、厨房ではごはんは熱々のままで握ります。そうすると粒が立ったままで、おにぎりの芯はやわらかく仕上がるとか。
ふわっとほの温かい食感が、冷めるともっちりした味わいに変化してどちらも美味。

左/料理の名店御用達の「雲井窯(くもいがま)」の土鍋で炊いたごはんを俵形のおむすびに。炊飯方式などは、京都の割烹「草喰(そうじき)なかひがし」(※「喰」の正式表記は「口」の下に「食」)中東久雄さんとその息子「そ・かわひがし」の中東篤志(あつし)さんから影響を受けた。右/卓上にはその日提供する米の収穫地を知らせる「本日のお米MAP」が。米への興味を促すアイディア。

「塩むすび」に使用する米は、販売中の米と同じ品種で、無農薬で育てた「自家採取した従来品種のコシヒカリ」。
昔ながらの素朴なコシヒカリの味わいを守るために、関さんがこだわりぬく希少な品種です。
甘みがじんわりと伝わるコシヒカリの味は、なつかしくておにぎりにちょうどいい。

「温かい味がしますよね。うちの田んぼには、米糠(こめぬか)や魚、昆布などを発酵させた有機肥料を撒くのですが、それにつられてミジンコや赤ミミズがたくさん集まる。
命の循環が田んぼの中にできて、それが米には最上の天然の肥料になります。自然と寄り添った米のおいしさを、おにぎりを通して感じてもらえたらうれしいです」

関さんのつくる米


南魚沼市の中でも土質に優れた「旧塩沢町(きゅうしおざわまち)」産のコシヒカリ。しっとり、むっちりしたごはんは冷めても美味。販売一例として、左から、減農薬栽培米2kg 3,800円、無農薬・無化学肥料栽培米2kg 6,100円。

ファームフロント/関農園直売所 DATA


住所:新潟県南魚沼市関972-4
電話:025-775-7979
営業時間:9時30分~16時30分
休み:月曜(祝日の場合は営業、翌日休業)
公式サイト:https://farmfront.jp/

※本記事は雑誌『和樂(2025年6・7月号)』の転載です。※掲載している価格(税込)は2026年9月現在のものです。
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和樂web編集部


撮影/石井宏明 構成/藤田 優、古里典子(和樂)
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