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2026.10.09

奈良には知る人ぞ知る“宝”がこんなに!【秋の奈良1泊2日の旅 2日目:若草山、志賀直哉旧居、新薬師寺ほか】

澄んだ空に、古寺の甍(いらか)、色づく木々。風土と歴史が重なり合う景色が、そこかしこにある奈良。その魅力は歴史だけではありません。のどかな自然、山を借景にした日本庭園、旬を映すひと皿、手仕事のぬくもり…。日本美術を愛する人なら、愛さずにはいられない古都・奈良。秋を楽しみつくす1泊2日の旅プランの2日目も大充実。設定したタイムスケジュールを参考に、奈良の旅を効率よく楽しんでください!

仏像を拝し、手仕事を買い、美味しいものに舌鼓! 秋の奈良1泊2日の旅 2日目

7:00【シャトードール】 このあんぱんの大きさ、大仏級です

粒あんがぎっしり、なんと200gも!

大仏あんぱん356円。個別にきれいに包装されているので、おみやげにもおすすめ!

昭和47(1972)年創業、近鉄奈良駅近くの老舗ベーカリーの名物「大仏あんぱん」は、薄いパン生地の中に北海道産小豆の粒あんがたくさん!
驚くほどの量なのに、甘さは上品でぺろり。焼きたてに出合えたら、香りもおいしさも格別です。

●シャトードール本店 DATA
住所:奈良県奈良市小西町39
電話:0742-26-6858
営業時間:7時~18時
休み:無休
公式サイト:https://www.chateau-dor-nara.com/

8:00【若草山】 奈良市街を眺める絶景ポイント!

奈良公園の近くの若草山は標高342m。少し登っただけでも視界が広がり、東大寺の大仏殿や奈良公園を一望。
山頂には5世紀頃に築造されたといわれる史跡、鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)があります。

東大寺の大仏殿が見えます!

山頂から市街を眺めていると、子鹿がヒョコッとやってきた。思いがけない出合い!

●若草山(わかくさやま)DATA
住所:奈良県奈良市芝辻町543 奈良公園事務所
電話:0742-22-0375
開山期間:3月第3土曜日から12月第2日曜日の、9時~17時 ※開山期間については公式サイトで確認を
入山料:(大人)150円
公式サイト:https://www.pref.nara.lg.jp/n113/1713.html

9:30【志賀直哉旧居】 文豪が愛した、光あふれる暮らしの痕跡

『暗夜行路(あんやこうろ)』で知られる文豪・志賀直哉が自ら設計し、昭和4(1929)年から9年間、家族8人で暮らした邸宅。
数寄屋造(すきやづくり)を基調にして、洋風や中国風の様式を取り入れた、モダンな空間です。特に食堂やサンルームが気持ちよく、往時の面影を今に伝えます。

安らぐ空間です

月に50人の来客を迎えた、「高畑サロン」を象徴するサンルーム。

●志賀直哉旧居(しがなおやきゅうきょ)DATA
住所:奈良県奈良市高畑町1237-2
電話:0742-26-6490
開館時間:9時30分~16時30分(入館16時まで)
休み:無休
入館料:500円
公式サイト:https://www.naragakuen.jp/sgnoy/

10:30【新薬師寺】 日本を代表する見事な十二神将に出合えます

天平(てんぴょう)彫刻の傑作! 土の仏像です

国宝の迷企羅大将。高さ約162cmの等身大像。撮影/大亀京助

奈良時代の本堂に、薬師如来(やくしにょらい)を囲んで立つ十二神将(じゅうにしんしょう)。
中でも迷企羅大将(めいきらたいしょう)は、見開いた眼、逆立つ髪、腰をひねって動き出しそうな姿が圧巻です。土の像とは思えないほど、全身に怒りと力がみなぎります。
ガラス越しでなく、間近に向き合えるのも、新薬師寺ならでは。

●新薬師寺(しんやくしじ)DATA
住所:奈良県奈良市高畑町1352
電話:0742-22-3736
拝観時間:9時~17時
休み:無休
拝観料:600円
公式サイト:https://www.shinyakushiji.or.jp/

12:00【空櫁】 時を重ねた古家で、日本の手仕事にふれる

昭和初期の古家を改装した店内。うつわ好きにはたまらない風景。

奈良の旅で出合いたいのは、古社寺だけではありません。
新薬師寺の近く、高畑(たかばたけ)の緑豊かな一角にたたずむ「空櫁(そらみつ)」は、日本各地の手仕事を集めたクラフトショップ。
シックな店内には、やきものや木工、竹細工など、暮らしを楽しむ品々が呼吸するように並びます。

上/佐々木大輔の我谷盆(わがたぼん)8,250円。古橋治人(ふるはしはると)の木製スプーン・大さじ9,900円やバターナイフ9,900円も個性的。左/益子の鈴木稔(みのる)の大皿18,700円。直径30cm以上で存在感抜群! 右/小さな灯りが愛おしい。PRATO PINOのガラスのオイルランプ6,270円(オイル付き)。

店主の五井あすかさんは、武蔵野美術大学でグラフィックデザインを学び、広告の仕事を経て、28歳のころに職人の手箒(てぼうき)と出合いました。使いやすさはもちろん、「手箒が部屋にあるだけでうれしかった」と語ります。
作り手の物語に触れ、その人を応援し、受け継がれてきた歴史にもつながれる。ものを持つ喜びの奥行きを知ったことが、店を開く原点になりました。
万葉集歌の枕詞(まくらことば)で大和国(やまとのくに)にかかる「そらみつ」に、日本の手仕事だけを扱う決意を託して、2012年に開店。
五井さんの目を通して選ばれた品には、美しさだけではない、長く使うほどに深い魅力があります。

使っていると漆が透けて模様が現れてきます

兵庫県在住の漆作家、永守紋子(ながもりあやこ)の三角椀29,700円。「右と同じシリーズで5年使ったものがこちら(左)。時間が育てていくうつわかもしれません」と店主の五井(ごい)さん。

右/店主の五井あすかさん。

●空櫁(そらみつ)DATA
住所:奈良県奈良市高畑町1445-1
電話:080-6138-2957
営業時間:4月後半~10月は12時~18時、11月~4月前半は12時~17時
休み:不定休(予定は公式サイトで公開)
公式サイト:https://soramitsu.com/

13:30【重乃井】 各界著名人が訪れる手打ちうどんの名店

長嶋茂雄監督が愛した、宮崎の手打ちうどん。その味を受け継ぐ「重乃井」では、朝5時からその日の天候に合わせて塩水の濃さを加減し、麺を打ちます。
名物は釡揚げ、天麩羅うどんも人気。平日14時までは、いなり寿司など一品付き。

大盛りは海老天が2本入り!

天麩羅うどん(大盛り)960円。一品はいなり寿司、ちらし寿司、おにぎりからセレクトできる。

するするとおなかに入ります!

左/ご主人の伊豫武秀(いよたけひで)さんと奥様の美由樹(みゆき)さん。

●重乃井(しげのい)DATA
住所:奈良県奈良市杉ヶ町17-1
電話:0742-26-7748
営業時間:11時~22時
休み:水曜、第1・3火曜
公式サイト:http://www.sigenoi.com/

14:30【活版工房 丹】 懐かしい活版の手触りを楽しみたい

地元の印刷会社が営む、近鉄奈良駅すぐの紙もののお店。昔ながらの活版印刷で、正倉院宝物や鹿のモチーフをぬくもりある文具に。
なかでも毎年の出陳宝物を表した「正倉院展記念はがき」は箔押(はくお)しや重ね刷りが美しく、何枚も購入したくなります。

おみやげに最適です!

四角の和皿(水玉・赤ばちる)各605円。水色の正倉院活版はがき495円。ピンクの鹿モチーフの活版印刷掌帳(てちょう)495円。

●活版工房 丹(かっぱんこうぼう たん)DATA
住所:奈良県奈良市東向北町6
電話:0742-93-7721
営業時間:10時~18時
休み:無休
公式サイト:https://akainara.net/

▶︎秋の奈良1泊2日の旅 1日目は こちらから

※本記事は雑誌『和樂(2026年10・11月号)』の転載です。
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和樂web編集部


撮影/福田喜一 構成/植田伊津子
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