「日本最後の清流」四万十川
高知県西部を流れる四万十川は、全長196kmを誇る四国最長の川。「日本最後の清流」の名でも親しまれており、メディアでもたびたび取り上げられるためご存じの方も多いはず。
山あいを大きく蛇行しながら流れる四万十川には、アユをはじめ多くの生き物が暮らし、今も川漁の文化が息づいています。豊かな自然と人の営みが一緒に残っていることこそ、この川の魅力でしょう。
四万十川らしい景色を見たいなら「沈下橋」へ。増水すると水中に沈むようにつくられた欄干のない橋で、流域には数多く残っています(車や自転車で通る場合には十分ご注意を!)。
なかでも有名な佐田沈下橋は全長291.6m。橋の上に立てば、視界を遮る欄干がないぶん、四万十川の広がりを存分に感じられます。
和樂webでは、この沈下橋をめぐるドライブコースもご紹介していますのでぜひご覧ください!
「高知旅行で大人気!四万十川の沈下橋、おすすめドライブコースをご紹介!」
【アクセス】土佐くろしお鉄道・中村駅から佐田沈下橋まで車で約15分。
清流と岐阜城を一緒に楽しむ長良川
岐阜県を流れる長良川は全長166km。郡上市の大日ヶ岳付近から岐阜市内を抜け、伊勢湾へと向かいます。美濃市から岐阜市にかけての中流域は、環境省の「名水百選」にも選ばれました。
長良川を訪れるなら、ぜひ見ておきたいのが1300年以上の歴史を持つ「長良川鵜飼」。篝火を焚いた鵜舟が夜の川を進み、鵜匠が鵜を操って鮎を捕らえます。
この鵜飼は、古来夏の風物詩。鵜飼の炎を題材にした歌に託された、男女の深い思いを取り上げた歌人・馬場あき子氏による連載「和歌で読み解く日本のこころ」第十四回はこちらからご覧いただけます。
昼間なら長良橋周辺を歩くのもおすすめです。川の向こうには金華山がそびえ、その頂には織田信長ゆかりの岐阜城。川、山、城下町がひとつの景色に収まるのは長良川ならではです。
【アクセス】JR岐阜駅・名鉄岐阜駅から岐阜バスで約15分。「長良橋南・川原町」下車。
富士山の水から生まれる柿田川
三大清流のなかでも、ひときわ変わった川が静岡県駿東郡清水町の柿田川です。前出のふたつの川に比べると少し知名度には劣るかもしれません。前出のふたつの川と大きく異なるのは、その短さ。柿田川の全長はわずか約1.2kmしかなく、「日本一短い一級河川」としても知られています。しかし、1日約100万トンもの水が湧き出している、日本を代表する清流のひとつなのです。

その水の源は富士山周辺に降った雨や雪。地下へ染み込み、長い時間をかけて流れてきた水が、この地で一気に地上へ姿を現します。
その様子を間近で見られるのが「柿田川公園」。展望台から「わき間」をのぞくと、水底の砂を巻き上げながら地下水がこんこんと湧き出しています。青く澄んだ水を眺めていると、ここから一本の川が始まるというのが少し不思議に思えてきます。
【アクセス】JR三島駅からバスで約20分、「柿田川湧水公園前」下車。
三大清流だけじゃない、日本の美しい川
もちろん、美しい川はこの3つだけではありません。
高知県には「仁淀ブルー」で知られる仁淀川があります。支流の「にこ淵」は、光の加減によって青や緑に表情を変える人気の景勝地です。
島根県の高津川は、本流にダムがない清流として知られ、鮎釣りも盛ん。長野県の阿寺渓谷を流れる阿寺川では、深い森のなかに「阿寺ブルー」と呼ばれるエメラルドグリーンの水が現れます。
四万十川の沈下橋、長良川の鵜飼と岐阜城、そして富士山の地下水が湧き出す柿田川。同じ「清流」でも、その風景は驚くほど違います。水の美しさはもちろん、その土地ならではの文化や暮らしを訪ねてみるのも、清流を旅する楽しみです。



