東京2020オリンピック・パラリンピックの公式エンブレム「組市松紋」などを手がける美術家・野老朝雄をゲストアーティストとして迎えた特別企画[有田×野老(ありた かける ところ)]展 [ARITA×TOKOLO] EXHIBITIONが、2019年9月20日(金)から約2か月間、佐賀県立九州陶磁文化館で開催されます。
九州陶磁文化館×美術家・野老朝雄
左/野老朝雄 Asao TOKOLO 美術家 右/遠心図皿 野老朝雄(2019年制作)
野老朝雄は、「つなげる」をテーマに紋様の制作を始め、美術や建築、デザインの境界領域で活動する美術家。大名古屋ビルヂング下層部ファサードガラスパターンデザインや大手町パークビルディングのための屋外彫刻作品を手がけてきたほか、東京 2020 オリンピック・パラリンピックのエンブレムに「組市松紋」が採用されたことで広くその名が知られるようになりまいた。
左上/PPP TOKOLO PATTERN TILE [Piecing Pieces Pattern]・右上/有田焼瑠璃百段階卍(陰/陽のうち、陰)・左下/五千五十水玉紋様皿(静図)・右下/五千五十水玉紋様皿(動図) すべて野老朝雄(2019年制作)
特別企画「有田×野老]展 [ARITA×TOKOLO]EXHIBITIONでは、野老が魅了される「青」の色彩を主題に、九州陶磁文化館のこれまでの研究活動と掛け合わせるという、伝統と革新の融合が試みられ、独自の切り口で新たな有田焼の可能性を模索する展覧会となります。
また、展示企画は日本を代表する展示プロデューサーの洪恒夫(東京大学総合研究博物館特任教授)によるもので、まさに有田焼の「青」の世界の未来に触れることができる内容になっています。
特別企画 展示構成
ZONE1:[有田×野老]
野老朝雄による新しい有田焼作品を展示。やきものの「青」、瑠璃を100段階に分けて表現した意欲的な作品をはじめとして、新たに考案された白と青による紋様世界や、遠心力を用いて青の軌跡を焼きつけたお皿などを紹介。
ARITAYAKI RHOMBUS WORKS UNIT 野老朝雄(2019年制作)
BABEL 野老朝雄(2019年制作)
八面小盃 野老朝雄 (2019年制作)
ZONE2:[野老×九陶]
佐賀県立九州陶磁文化館所蔵品の重要文化財「染付鷺文三足大皿」などの古陶磁や、有田で使用されているやきものづくりの道具類を展示するとともに、野老朝雄の視点を紹介。
染付鷺文三足大皿 鍋島藩窯 1690~1710年代 重要文化財 佐賀県立九州陶磁文化館
RHOMBUS WORKS 野老朝雄(現代)
染付市松文皿 有田 1720~1740年代 佐賀県立九州陶磁文化館 柴田夫妻コレクション
ZONE3:[インスタレーション・有田焼瑠璃百段階豆皿]
有田焼瑠璃百段階卍(陰・陽)と同じ瑠璃釉で表現される「青」のグラデーションを、豆皿と自然光によって表現するインスタレーション。
有田焼瑠璃百段階豆皿 野老朝雄(2019年制作)
特別企画[有田×野老]展
[ARITA×TOKOLO]EXHIBITION
会期:2019年9月20日(金)~11月24日(日)
会場:佐賀県立九州陶磁文化館 第1・2展示室
住所:佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100-1
開館時間:9時~17時
休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
観覧料:大人600円、大学生300円、高校生以下無料 ※障害者手帳をお持ちの方とその介助者の方1名は無料
トークショー「野老朝雄氏の青と紋様の世界」
日時:2019年9月21日(土)14時~15時30分
場所:佐賀県立九州陶磁文化館 講堂
出演:野老朝雄、洪恒夫(東京大学総合研究博物館特任教授)、寺内信二(李荘窯業所代表取締役社長)、鈴田由紀夫(佐賀県立九州陶磁文化館館長)
ギャラリートーク
日時:2019年10月19日(土)14時~15時
場所:佐賀県立九州陶磁文化館 第1・2展示室
出演:野老朝雄
ジョン・コーツ教授講演会・国際学芸員サミット(佐賀県文化課主催)
日時:2019年11月16日(土)13時~16時
場所:佐賀県立九州陶磁文化館 講堂
九州陶磁文化館