Travel
2019.10.29

焙炉とは何?日本橋「山本海苔店」が教えるおいしい焼きのりの食べ方!

この記事を書いた人

日本橋室町に本社を置く「山本海苔店」は、嘉永2年(1849年)創業の老舗の海苔店。“味付け海苔の発祥”ともいわれている同店では、2019年9月10日より『焼きのり箱』を販売開始。

室町時代から日本に伝わる伝統的な道具である焙炉(ホイロ)を使用し、炭火で温め、焙りたてのおいしい海苔を自宅で味わうことができます。そんな「焼きのり箱」で焙った美味しい海苔と日本酒のペアリングを成蹊大学の学生団体「ぽんしゅっこ」が提案。老舗の海苔店と女子大生がコラボした「海苔×日本酒 試食&試飲会」をレポートします!

山本海苔店オリジナルデザインの「焼きのり箱」


今回発売の「焼きのり箱」は、物を乾かしたりする『焙炉(ホイロ)』と呼ばれている箱で、室町時代より使われている伝統的な日本の道具です。老舗蕎麦店の「かんだやぶそば」では、70年以上前から「酒肴」、「おつまみ」として「焼きのり箱」で焙った海苔を提供しています。

今回、山本海苔店は、オリジナルの「焼きのり箱」を制作。蓋には葛飾北斎作「冨嶽三十六景-江戸日本橋」の浮世絵柄に山本海苔店のロゴをあしらい、側面の空気穴は、海苔が梅の花と同じように香りを尊ぶことに因んで「梅の花」をかたどられています。

海苔を食べている音が会場に響き渡るくらいパリッパリ! 自宅ではコンロでササッと炙るが、こうはいかない。ムラがあったり、一部焙ったというより「燃えた」ような風味がしたり、首をかしげたくなる時がある。

海苔に生おろしわさびをたっぷりのせて食べると、わさびの爽やかな香りと海苔の磯の香が口の中に広がる。わさびが思ったより辛くなく、むしろ甘くて美味しい!海苔の小気味良い歯ごたえや、「焼きのり箱」が醸し出す粋な雰囲気も楽しめ、これはお酒がススム。

「焼きのり箱」は、みやこ炭の温度が丁度よく、ムラなく焙れるのでとても便利。粋なのんべえに最適のアイテムです。

「焼きのり箱」商品概要

焙りたての美味しい海苔でちょっと贅沢な晩酌を

■セット内容:焼きのり箱本体・焼きのり箱蓋・焼きのり箱台座・アルミ炭受け
■価格:焼きのり箱セット:17,215円(税込) みやこ炭箱(48個入):715円(税込)
■各素材:焼きのり箱(本体・蓋):木材(桐)焼きのり箱台座:木材(桐)、紙(楮和紙)炭受け:アルミ
■サイズ 11×13.3×11.9(縦×横×高さ)
■特徴:くぎを使わない環境にやさしい設計・国産の桐材を使用・水を完全に寄せ付けない「クリアコーティング」仕上げ。

老舗海苔店と都内の酒蔵のペアリングを楽しむ


成蹊大学の学生団体「ぽんしゅっこ」の活動は、ターゲットを大学生世代の女性とし、どうやったら「日本酒」に興味をもって貰えるかを研究。誰でも楽しめるスイーツを入口とし、人気パティスリーとのコラボや日本酒をテーマにしたイベントなどを行っています。

今回は、「山本海苔店」の海苔を使ったつまみと、東京都内の酒蔵で作られた日本酒とのマリアージュを提案。若者の海苔、日本酒離れと言われている昨今、東京に酒蔵があることを知らない人も多い。そんな都内の酒蔵をピックアップした今回のコラボは、日本酒好きの私としても興味深い。

今回海苔と合う日本酒としてピックアップされた日本酒

【田村酒造】(福生市)
・田むら「吟ぎんが」 ベストマッチな海苔:わさびごま
・刀美 大辛口 ベストマッチな海苔:うめ

【小澤酒造株式会社】(奥多摩)
・生酛造り 東京蔵人 ベストマッチな海苔:カレー、うに
・木桶仕込み 彩は ベストマッチな海苔:カレー、明太子、うめ

【東京港酒造(港区芝)】
・JUNMAIGlNJO GENSHU Palla-Casey 
 ベストマッチな海苔:明太子、うに、うめ
・純米どぶろく 江戸開成 ベストマッチな海苔:カレー

海苔と日本酒のペアリングをいろいろ試してみた結果、みんな美味しかった。
グルタミン酸やイノシン酸、グァニル酸などの旨み成分が含まれている海苔は、日本酒の旨みと相性はピッタリ!
新たに発見できたのはどぶろくとカレー味の海苔がよく合うということ。
“お米とカレー”なのだから合わないわけがないのだが、ペアリングをしたことがなかったので意外だった。

「ぽんしゅっこ」お勧め!日本酒とよく合う海苔おつまみ


スーパーやコンビニで買ってササッと作れる逸品を「ぽんしゅっこ」さんたちがご紹介。

【アボカドとクリームチーズのうに海苔巻】
・具付き海苔 一藻百味 うに味
・アボカド
・クリームチーズ

【ピリッとひと口海苔スパチ】
・焼き海苔
・スパム
・カマンベールチーズ
・一味

【ネギ味噌香るひとくち海苔サラダ】
・具付き海苔 一藻百味 ネギ味噌味
・サラダチキン
・きゅうり
・ミニトマト

まとめ

海苔好きとしてはやっぱり「焼きのり箱」がほしくなってしまった。
宅呑みやホームパーティーの持ち寄りなど、「焼きのり箱」が活躍しそうだし、何より“通”っぽくて鼻が高くなるアイテムだ。
合わせて、海苔とカレーを合わせたおつまみと日本酒を出してドヤ顔したい。
みなさんも「ぽんしゅっこ」さんが考えたおつまみと東京のお酒で、楽しい週末を過ごしてみてはいかが?

書いた人

東京出身。クラフト作家兼イラストレーターとして活動していたはずが、いつのまにかライターに。現在は雑誌やウェブの取材で国内外を飛んで歩いています。趣味は街歩きと料理。休日は小物をチマチマ作っています。無ければ自分で作る派です。