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神奈川沖浪裏

ART

北斎の名作「神奈川沖浪裏」。美術館によって色が違うのはなぜ?

江戸の名浮世絵師・葛飾北斎が描いた「神奈川沖浪裏」。さまざまな場所から富士山を描いたシリーズ「富嶽三十六景」全46図のうちの1図です。日本美術に興味がなくても、「この絵なら知ってる!」と、だれもが思うはず。世界的に有名な作品です。

今回は、4つの美術館が所蔵する「神奈川沖浪裏」を比較。摺りや色味が異なるだけで、こんなにも違って見えるのですね!

すみだ北斎美術館

神奈川沖浪裏

2016年11月にオープンした、葛飾北斎作品を網羅する美術館の「神奈川沖浪裏」は、天保2(1831)年という早い時期に摺られたもの。波はもとより、メリハリの効いた空や雲の中で富士山の端正な姿が際立って見えます。

すみだ北斎美術館 公式サイト

東京富士美術館

神奈川沖浪裏

天保1〜3(1830〜1832)年ごろに摺られたとされる「神奈川沖浪裏」は、波頭のくっきりとした白さに緊張感が溢れています。大波に翻弄されている舟は「押送舟」と呼ばれ、伊豆や安房(千葉県)から江戸湾に入って日本橋などの市場に鮮魚や野菜を運搬していました。この構図は神奈川宿の沖合から眺めたもので、千葉県木更津方面から江戸湾を望んだという説もあります。

東京富士美術館 公式サイト

山形美術館

神奈川沖浪裏

山形美術館寄託の「神奈川沖浪裏」も、すみだ北斎美術館所蔵のものと同じく、天保2(1831)年に摺られています。北斎の「富嶽三十六景」は当時、西洋から輸入されて大流行していた青い人工顔料のベロ藍(プルシアン・ブルー)を使用した代表的作品のひとつで、中でも本作は青の美しさがひときわ鮮やか。みずみずしい海を目の当たりにしているような感覚が楽しめます。

山形美術館 公式サイト

山口県立萩美術館・浦上記念館

神奈川沖浪裏

萩市出身の実業家・浦上敏朗が収集した浮世絵や東洋陶磁などの寄贈を契機に開館した美術館は、北斎や広重、国芳などの浮世絵の名品を約5,500点も所蔵。浦上コレクションは保存状態のよさで知られていて、まるで怪獣のように襲いかかってくる大波と舟の一瞬を切り取った「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」は、空のぼかしにも味わいがあって、どこか哀愁を帯びた情景をたたえています。

山口県立萩美術館・浦上記念館
公式サイト

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