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2026.10.02

池松壮亮さんが、NHK大河ドラマ特別展「豊臣兄弟!」の見どころを紹介【江戸東京博物館】

リニューアルした東京都墨田区の「江戸東京博物館」で、NHK大河ドラマ特別展「豊臣兄弟!」が開催中です。ドラマと連動して、兄弟の関係性が伝わる歴史的資料などが展示されています。開幕に先立ち開催された内覧会には、大河ドラマ「豊臣兄弟!」に豊臣秀吉役で出演中の池松壮亮(いけまつそうすけ)さんが来場し、会場内で作品をご覧になりました。そして、秀吉役を演じている池松さんならではの見どころを語ってくださいました!

秀吉と秀長の関係性が伝わってくる手紙

展示されている『羽柴秀吉書状 美濃守宛(みののかみあて)』は、小牧・長久手の戦い※1の際に、秀吉から秀長に送られた書状です。実際に秀吉が書いた書状を見て、池松さんは、様々なことを感じ取ったようです。

(※1)天正12(1584)年に羽柴秀吉(豊臣秀吉)陣営と、織田信雄(おだのぶかつ)・徳川家康連合軍の間で行われた、天下の覇権をかけた合戦。

「戦の真っ只中にユーモアを交えた中身に感動しました。そこからも垣間見えますが、兄弟の関係、そのユーモアの前後に見える堅実さを感じました」と、話します。この書状を受け取った時、秀長は秀吉の命で伊勢に進軍中でした。秀吉も向かう予定をしていたなかで、秀長に宛てられたものです。

秀吉は、軍勢を派遣して黒田(愛知県一宮市)・一宮を放火させたことを報告して、はるか離れた場所にいる秀長に、「そちらからも、その煙が見えたのではないか」と、冗談を記しています。弟の秀長だからこそ通じる内容で、ふたりの仲の良さがうかがえます。

『羽柴秀吉書状 美濃守宛』 天正12年(1584)6月18日 長野・田中本家博物館蔵、通期展示  展示風景

「現代のように電話やメールがない時代に、こうした細やかな伝達、情報戦を戦い抜いていたんだなと想像できます。卓越した知略、細やかさ、人並み外れた豪胆さ、生きるエネルギーに溢れていた人物だったのではないかと感じています」と、秀吉の人物像について分析されていました。

ふたりでしか作れない時間を共有できた

本展音声ガイドナビゲーターは、豊臣秀長を演じる仲野太賀(なかのたいが)さんが務めています。池松さんは、会場内の作品を鑑賞しながら聞かれたそうです。「1年半、毎日のように聞いてる声なので、落ち着きます。やっぱりさすがでしたね。とっても聞き取りやすくて、親しみやすい肌触りが声にも宿っていて、『さすがは僕の弟だな』と思いました(笑)」と、おふたりの絆を感じさせるメッセージを披露してくださいました。

左側から『大坂城出土瓦』16世紀 大阪市教育委員会蔵、『郡山城出土瓦』16世紀 奈良・大和郡山市蔵 秀吉と秀長それぞれ居城の瓦、型を共有した可能性がある。 展示風景

仲野さんとの共演の場面では、共に協力をし、切磋琢磨しながら作品を作ってこられたようです。「もう本当に、日々思い出があります。様々なシーンを撮影していくなかで、秀吉と秀長という特別な繋がりのある兄弟のシーンを、どう表現していくか、仲野太賀くんと様々なトライをしながらやってきました。このふたりでしかできないセッションや、エネルギー、活気というものを目指して演じてきました。『仲野太賀くんが演じる秀長』としか、なし得ない時間を過ごせてこられたかなと思います」

秀吉と同じ4人兄妹で感じること

秀吉は、姉のとも、弟の秀長、その下には妹のあさひがいます。偶然にも池松さんも、同じ4人兄妹なのだそうです。 「僕も4人兄妹でして、長男であること、男女比も一緒です。非常にシンパシーを感じています。ただ、妹や母を人質に出すっていうのは、ちょっと理解できないところがあります(笑)」

大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、母のなかや、兄妹たちが秀吉を支える場面が印象的でした。貧しくて何ももたなかった秀吉が出世していったのは、持ち前の向上心や、人を惹きつける魅力があったからでしょう。けれども、秀長を中心とした家族の献身的な支えがなければ、ひとりでは難しかったかもしれません。ドラマはいよいよ終盤へと入っていき、仲の良い家族の関係も、変化していくのでしょうか……。今後の展開を見守っていきたいです。

胸がいっぱいになった秀長の茶入

池松さんが展示の中で心に残ったものを上げてくださいました。「多数ある展示物たちのなかでも、まず印象的だったのは、屏風でした。例えば『賤ケ岳(しずがたけ)の戦い』を描いた屏風※2は、非常に貴重なものとお聞きし、そこにはもちろん秀吉、柴田勝家など登場人物がたくさん描かれていて、それはもう見事な絵図でした。そのほか聚楽第の屏風も本当に素晴らしかったです」

(※2)『賤ヶ岳合戦図屏風』 江戸時代 長野・佐久市教育委員会蔵

大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、登場人物が身につける衣装が、それぞれのキャラクターの特徴を表していて印象的です。また合戦の場面での緊迫感溢れる描写が、大きな話題を集めました。展示している屏風を見ると、大河ドラマの世界観が浮かんできそうです。

『肩衝茶入 銘 薬師院』 中国・南宋~元時代 13~14世紀 兵庫・香雪美術館蔵、通期展示  展示風景

また、秀長と関係する茶入れを紹介してくださいました。「秀長が所持していたものは現代までほとんど残っていないそうなんですが、唯一残っているもので、確実に秀長が愛用していたとされるものが、小さな茶入れの陶器ということで展示されていて。それを見たとき、ちょっと泣きそうになりました」

秀長の所用とわかる唯一の茶入で、天正15(1587)年正月11日に、郡山で行われた秀長の茶会で用いたことが書かれた資料※3が残されています。

(※3)『神屋宗湛茶会日記(かみやそうたんちゃかいにっき)』

見どころが続く今後の展開に期待して欲しい

これからの放送内容について、池松さんが話してくださいました。「最後まで見どころは盛りだくさんです。先日『小牧・長久手の戦い』の回が終わり、次は『四国攻め』、その後はいよいよ大和郡山編に入ります。そして聚楽第があって、家康臣従へ……。ここからも1話1話に見どころがてんこ盛りです。大和郡山編の後は、最終章、残り10話に入ります。最後までお楽しみいただけるよう、残りの撮影1か月半をチーム全員で、1日1日精いっぱい頑張りたいと思っています」

展覧会に来場される方たちへ向けて、「ドラマと合わせて豊臣兄弟の生きた時代をお楽しみいただければと思います。みなさまと最後まで豊臣兄弟の世界を共有しながら、共に駆け抜けていきたいと思っています」と、熱く語ってくださいました。登場人物たちの生き様が感じられる展示を見ると、ドラマも倍楽しめそうですね。

池松さんが注目した聚楽第の屏風。『御所参内・聚楽第行幸図屏風』江戸時代 17世紀 小林英好氏蔵(上越市立歴史博物館寄託)展示風景 画像提供/江戸東京博物館

記者たちのリクエストに応えて、ポーズを取ってくださった池松さん。

江戸東京博物館リニューアル記念・NHK大河ドラマ特別展「豊臣兄弟!」 概要

会期:2026年9月15日(火)~11月8日(日)
開催時間:9時30分~17時30分(入館は閉館の30分前まで)
※土曜日は19時30分まで開館。11/6(金)は20時まで開館。
休館日:月曜日、10月13日(火)、11月4日(水)、ただし10月12日(月・祝)、11月2日(月)は開館。
入館料:一般 2100円、65歳以上 1600円、大学生・専門学校生 1300円
会場:江戸東京博物館(JR総武線「両国駅」下車 西口から徒歩約3分。東口から徒歩約7分)(都営地下鉄大江戸線「両国駅(江戸東京博物館前)」下車 A3・A4出口から徒歩1分)
公式ウェブサイト:https://toyotomi2026.jp/

[池松壮亮さんプロフィール]
1990年、福岡県生まれ。2003年にハリウッド映画『ラスト・サムライ』で映画デビュー。その後、映画を中心に数々の作品に出演し、これまで多数の映画賞を受賞。近年の主な出演作に、映画『斬、』、『宮本から君へ』、『ちょっと思い出しただけ』、『シン・仮面ライダー』、『白鍵と黒鍵の間に』、『ぼくのお日さま』、『本心』、『フロントライン』など。現在、『開戦前夜』が大ヒット上映中。

トップ画像提供/江戸東京博物館

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和樂web編集部


文・撮影(提供画像以外)/瓦谷登貴子
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