CATEGORY

最新号紹介

10,11月号2024.08.30発売

大人だけが知っている!「静寂の京都」

閉じる

Craftsmanship

2023.09.20

美意識を堪能! 魯山人のマルチな才能に迫る!Part8:足立美術館「魯山人館」

魅力的な作品を多数残した魯山人の美意識が丸わかり!足立美術館・魯山人館をご紹介します。

魯山人の美意識を心ゆくまで堪能できる!
足立美術館の「魯山人館」

魯山人の作品だけを集めた「魯山人館」があるのは、美しい庭が世界的に知られている足立美術館です。
その庭を有名にしたのは、全国の日本庭園約1000か所からアメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が選ぶ「日本庭園ランキング」。2022年まで、なんと20年連続して日本一となっているのです!

器に影がひとつもない! こだわりのライティング

「魯山人館」展示室(イメージ)。ガラスがあるのに素通しのよう。360度眺められる展示にも注目したい。撮影/鍋島徳恭

足立美術館は実業家・足立全康(ぜんこう)が71歳となった昭和45(1970)年、郷土への恩返しと島根県の文化発展をねがって創設。
所蔵作品では日本画家・横山大観と北大路魯山人のコレクションが特に有名です。

2020年に開館50周年を迎えたことを記念し、創設者とその孫である現館長・足立隆則氏の魯山人コレクション約500点を展示するための「魯山人館」をオープン。常時約120点が展示されています。
展示室では陶芸をはじめ、書画などを含めた多角的な展示がなされ、魯山人の足跡がわかりやすく鑑賞できることも魅力的です。
また、展示室内の照明には特に注力していて、壁面展示ケースの上部に照明を設置。天井面に反射させることで全体にやわらかい光が行き渡り、影を最小限に抑え、このうえなく見やすい環境を実現。
「魯山人館」は、魯山人の作品の真の美しさが堪能できることが、開館以来評判になっています。

『淡海老鋪』 北大路魯山人 大正2(1913)年 76.0×273.0㎝ 足立美術館 「魯山人館」の入り口の大看板は、近江長浜の紙問屋のためにつくったもの。彫り文字の迫力は圧巻!

足立美術館・魯山人館

足立美術館の魯山人のコレクションは、創設者である足立全康による200点に、現館長が精力的に収集したコレクションが加わり、現在は500点超。その質と量において、国内では比類のない規模となっています。それが、非常に見やすいように配慮された展示室で、季節ごとに趣を変えた展示がなされています。

所在地:島根県安来市古川町320 
電話番号:0854-28-7111 
公式サイト:https://www.adachi-museum.or.jp/
開館時間:夏季(4~9月)9時~17時30分、冬季(10~3月)9時~17時 
休館日:無休(新館は展示替えのため休館日あり) 
入館料:2,300円

右/「魯山人館」のモダンなエントランス。左/アメリカの日本庭園専門誌で20年連続第1位に選出された足立美術館の庭園。

北大路魯山人 プロフィール

陶芸家、篆刻家、料理随筆家、書家、画家。明治16(1883)年、京都生まれ。本名は房次郎。魯山人は号。大正9(1920)年に古美術店「大雅堂」を開店し、翌年には「美食倶楽部」を主宰。料理や器などもてなしのすべてを取り仕切った「星岡茶寮」を経て、昭和11(1936)年以降は陶芸に専心。昭和34(1959)年没、享年76歳。

構成/山本毅、吉川純(本誌)※本記事は雑誌『和樂(2020年4・5月号)』の転載です。

シリーズ「魯山人の魅力」

「魯山人の魅力」シリーズ。下記リンクより他の記事もぜひお楽しみください!

Share

山本 毅

昭和のころからファッション雑誌の編集に携わり、重ねたキャリアだけは相当なもの。長らく渋谷の隣駅(池尻大橋)近くに住んでいたが、諸事情により実家(福岡県飯塚市)に戻る。以後もライターの仕事に携わることができ、現在2拠点生活中。LCCの安さに毎回驚きながら、初めて住んでみた人形町・日本橋エリアでの生活が楽しくて仕方がない!
おすすめの記事

16年連続「庭園日本一」!島根・足立美術館の基本情報や魅力を徹底解説

和樂web編集部

別名大観美術館!近代日本画の名作を屈指の名庭とともに堪能できる足立美術館

和樂web編集部

「本物の味」を知る!魯山人ゆかりの地、京都市立高倉小のぜいたくな食育カリキュラム

伊藤 公一

会員制料亭を立ち上げた魯山人とは?人生や名言、本名など徹底解説

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

10,11月号2024.08.30発売

大人だけが知っている!「静寂の京都」

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア