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Craftsmanship

2023.09.20

美意識を堪能! 魯山人のマルチな才能に迫る!Part8:足立美術館「魯山人館」

魅力的な作品を多数残した魯山人の美意識が丸わかり!足立美術館・魯山人館をご紹介します。

魯山人の美意識を心ゆくまで堪能できる!
足立美術館の「魯山人館」

魯山人の作品だけを集めた「魯山人館」があるのは、美しい庭が世界的に知られている足立美術館です。
その庭を有名にしたのは、全国の日本庭園約1000か所からアメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が選ぶ「日本庭園ランキング」。2022年まで、なんと20年連続して日本一となっているのです!

器に影がひとつもない! こだわりのライティング

「魯山人館」展示室(イメージ)。ガラスがあるのに素通しのよう。360度眺められる展示にも注目したい。撮影/鍋島徳恭

足立美術館は実業家・足立全康(ぜんこう)が71歳となった昭和45(1970)年、郷土への恩返しと島根県の文化発展をねがって創設。
所蔵作品では日本画家・横山大観と北大路魯山人のコレクションが特に有名です。

2020年に開館50周年を迎えたことを記念し、創設者とその孫である現館長・足立隆則氏の魯山人コレクション約500点を展示するための「魯山人館」をオープン。常時約120点が展示されています。
展示室では陶芸をはじめ、書画などを含めた多角的な展示がなされ、魯山人の足跡がわかりやすく鑑賞できることも魅力的です。
また、展示室内の照明には特に注力していて、壁面展示ケースの上部に照明を設置。天井面に反射させることで全体にやわらかい光が行き渡り、影を最小限に抑え、このうえなく見やすい環境を実現。
「魯山人館」は、魯山人の作品の真の美しさが堪能できることが、開館以来評判になっています。

『淡海老鋪』 北大路魯山人 大正2(1913)年 76.0×273.0㎝ 足立美術館 「魯山人館」の入り口の大看板は、近江長浜の紙問屋のためにつくったもの。彫り文字の迫力は圧巻!

足立美術館・魯山人館

足立美術館の魯山人のコレクションは、創設者である足立全康による200点に、現館長が精力的に収集したコレクションが加わり、現在は500点超。その質と量において、国内では比類のない規模となっています。それが、非常に見やすいように配慮された展示室で、季節ごとに趣を変えた展示がなされています。

所在地:島根県安来市古川町320 
電話番号:0854-28-7111 
公式サイト:https://www.adachi-museum.or.jp/
開館時間:夏季(4~9月)9時~17時30分、冬季(10~3月)9時~17時 
休館日:無休(新館は展示替えのため休館日あり) 
入館料:2,300円

右/「魯山人館」のモダンなエントランス。左/アメリカの日本庭園専門誌で20年連続第1位に選出された足立美術館の庭園。

北大路魯山人 プロフィール

陶芸家、篆刻家、料理随筆家、書家、画家。明治16(1883)年、京都生まれ。本名は房次郎。魯山人は号。大正9(1920)年に古美術店「大雅堂」を開店し、翌年には「美食倶楽部」を主宰。料理や器などもてなしのすべてを取り仕切った「星岡茶寮」を経て、昭和11(1936)年以降は陶芸に専心。昭和34(1959)年没、享年76歳。

構成/山本毅、吉川純(本誌)※本記事は雑誌『和樂(2020年4・5月号)』の転載です。

シリーズ「魯山人の魅力」

「魯山人の魅力」シリーズ。下記リンクより他の記事もぜひお楽しみください!

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山本 毅

通称TAKE-G(たけ爺)。福岡県飯塚市出身。東京で生活を始めて40年を過ぎても、いまだに心は飯塚市民。もともとファッション誌から始まったライター歴も30年を数え、「和樂」では15年超。日々の自炊が唯一の楽しみ(?)で、近所にできた小さな八百屋を溺愛中。だったが、すぐに無くなってしまい、現在やさぐれ中。
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