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Culture
2020.07.22

会議中にアソコを丸出し!『今昔物語集』に残る、平安貴族のお下品ないたずら

この記事を書いた人

人が大事な話をしているときって、なぜかちょっといたずらしてみたくなりますよね。平安貴族の中にも、緊張感漂う雰囲気の中いたずらした男がいました。なんとその男は、大事な会議中にアソコを丸出しにしたのです!

いたずらにしては度が過ぎるぞ、平安貴族!どうでもいいかもしれませんが、宮中で起きた「アソコ丸出し事件」の顛末をご紹介しましょう。

『今昔物語集』に記録された、丸出し事件

事件の様子は『今昔物語集』28巻25段に記録されています。

話はこうです。藤原実資(ふじわらのさねすけ)というエライ人が、宮中で大事な会議を行っていました。そこに同席していたのが、藤原範国(ふじわらののりくに)という男。重々しい空気が漂う中、範国はこんな光景を目撃したのです!

源顕定と云ふ人、殿上人にて有りけるが、南殿の東の妻にして、まらを掻き出す。
訳:源顕定(みなもとのあきさだ)という殿上人が、南殿の東の端にいて、まらを丸出しにした。

これを見た範国は、おかしくてたまらず吹き出してしまいます。しかし、エライ人からは顕定が丸出しにしている様子は見えません。さて、この後怒られるのは範国と顕定、どちらでしょう?

天皇に報告されてしまった!

「大事な会議中に笑うとは何事だ!」 範国はエライ人から叱責されてしまいます。その上天皇にまで報告されてしまったからたまりません。しかし、「顕定がまらを出していたから笑いました」と言うわけにもいかず、ただただ困り果ててしまったのです。

この様子をうけ、本文には以下のように書かれています。

顕定の朝臣は、「極めてをかし」とぞ思ひける。
訳:顕定は、おかしくてたまらなかっただろう。

笑わせた相手が怒られていても、いたずらをした張本人は知らんぷりを決め込むもの。ここでも、まらを出した顕定ではなく、思わず吹き出した範国が怒られてしまいました。

「いたずら」はTPOをわきまえて

丸出し事件は、以下のように結ばれています。

折節しらぬ由無き戯れは、すまじき事なり、となむ語り伝へたるとや。
訳:時と場所をわきまえないいらずらはしてはならない、と語り伝えているそうだ。

アソコ丸出しは、平安時代でも度が過ぎたいたずらだったようです。ちなみに、丸出しにした源顕定は親王の子で、かなり良い血筋の貴公子です。平安貴族がちょっと身近に(?)感じられるエピソードでした。

書いた人

大学で源氏物語を専攻していた。が、この話をしても「へーそうなんだ」以上の会話が生まれたことはないので、わざわざ誰かに話すことはない。学生時代は茶道や華道、歌舞伎などの日本文化を楽しんでいたものの、子育てに追われる今残ったのは小さな茶箱のみ。旅行によく出かけ、好きな場所は海辺のリゾート地。