Culture
2020.12.30

ベートーヴェン生誕250年、今年も第九の季節がやってきた!日本初演の心温まるエピソード

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年末といえば第九、第九といえば年末。そんなイメージを持っているかたも多いのではないでしょうか。
いよいよ1年最後の月、そして、今年はベートーヴェン生誕250年。

そんな記念イヤーの12月、第九の歴史にも触れてみませんか?

日本初の第九フル演奏は戦争中だった

第九全曲の日本初演は、なんと第一次世界大戦中。大正7(1918)年に、捕虜になったドイツ兵たちが、気持ちよく過ごせている感謝を込めて、収容所で演奏したものだったのです。

どうして年末に第九を演奏する?

年末に第九が演奏される理由はいくつかあるようですが、主に以下の2説が知られています。

・オーケストラの「書き入れ時」が定着した
・第二次世界大戦の学徒出陣壮行会で演奏されたことに由来するという説

第九は祈りを込めた行事にも使われている

全ての人々が兄弟となる、という歌詞を第4楽章に持つ第九は、様々な祈りを込めて演奏されています。

1989年のベルリンの壁崩壊直後の年末、1998年の長野オリンピックの開会式、東日本大震災の復興演奏会など……。

人間讃歌と平和への切なる祈り、第九。2020年という波乱に満ちた年の最後に聴いて、明るい未来を祈りたいと思います。

▼第九にまつわる詳しいエピソードは、こちらの記事で紹介しています
年末に「第九」が演奏される理由は?日本初演やドイツ兵との絆などの歴史と歌詞の訳も紹介

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人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。