Gourmet
2018.11.22

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

この記事を書いた人

和樂11・12月号「お酒のおとも全日本選手権」との連動企画、「ウェブではお酒の全日本選手権」もいよいよ最終回。過去2回と同じく選手権とタイトルにはありますが、本誌企画の編集担当の藤田と、撮影してくださったカメラマンの石井宏明さん、そして編集部デスクの本多がひたすらに日本酒を語りあう企画です。
全9本を締める3本は、蔵元の顔ともいえるロングセラーのお酒がそろいました。今の季節は熱燗にしてもいいかもね、と本誌では触れられなかった「燗酒」についてもトークは広がりを見せながらそのオチはどこへ向かうのか? 巻末には蔵元への共通質問が入ります。合わせてお楽しみください。

第3回 燗酒にしても美味しい純米酒

【目次】
登場人物の紹介
石井さん、お待たせしました。純米酒を語りましょう
7本目:青木酒造「鶴齢」
8本目:梅津酒造「冨玲」
9本目:萱島酒造「西の関」
石井さんの好きな日本酒を教えて。燗酒ってなんで美味しいの?
9つの蔵元へ共通質問、その回答
青木酒造 編
梅津酒造 編
萱島酒造 編

【登場人物の紹介】
石井宏明:和樂12・1月号「お酒のおとも」の撮影を担当した日本酒贔屓のカメラマン。流行りの酒より生酛づくりの酒が好み。夏でも燗酒派。

本多知己:本誌デスク。最近飲んで感動したのは山形・楯の川酒造の新作、精米歩合1%の純米大吟醸「光明」。体が浄められた気がしたような?

藤田 優:座談会の進行も務めるフリー編集者。酒ラベルのひげ文字愛好家。昔ながらのひげ文字で描かれた酒は飲む前から美味しい気がしてしまう。

石井さん、お待たせしました。純米酒を語りましょう

藤田 9本のうちいよいよ残りの日本酒は3本、老舗酒造のスタンダードな純米酒が手元に残りましたね。心なしか、石井さんの顔がホッとしているというか。「ようやくオレ好みの酒が飲める!」という心の声が聞こえてきたような気がします。
本多 僕は石井さんとお酒を飲むのは2回目ですが、けっこう日本酒のこだわりは強いとお見受けしました。
石井 好きなものと嫌いなものがあるだけ。でも心は広いから、どんな日本酒も受け止めるし、楽しんでますよ。
藤田 石井さんは連綿と続いてきた日本の酒づくりの基本にのっとった味が好みなんですよね? 
石井 そう。そっちの方がハートに響くんだよね。
藤田 ハートに響く⁈ 酔いが回ってこないと出ない言葉だ(笑)。そんなはかりで日本酒を飲んだことがないです。
本多 そこは僕、わかるような気がしますよ(笑)。残り3本、北から南に下がって紹介していきましょうか。

新潟を代表する老舗、青木酒造の代表作「鶴齢」

藤田 青木酒造は日本有数の豪雪地帯、新潟県魚沼地方にあります。創業は1717年。手づくりにこだわって小規模をキープしたまま、酒造りをされています。ラベルにも風格が感じられますね。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

藤田 新潟といえば「淡麗辛口」と表現される酒が一般的ですが、「鶴齢」は旨みが強く、その枠には収まらないお酒ですね。これが代表銘柄ということは、蔵元の酒づくりの姿勢を語るものなのかと。こちらの純米酒は精米歩合が70%と表示にあります。
本多 僕好みの「石田屋」や「美丈夫」に比べるとやや濃厚に感じますが、飲みやすいですね。燗酒にしてもいけそう。
藤田 そうなんです。私の記憶では、昔の「鶴齢」は「北国の旨口の酒」といった味の主張がもうちょっとあったような?
石井 そうなの? これはこれで美味しいけれど、万人に受ける味にスイッチしたかもね。

新潟の人が飲む量はハンパないって

藤田 「鶴齢」の推薦者である高木編集長とも飲みながら感想を述べあったのですが、味がちょっとスマートになった気がするね、と。老舗蔵元も時代に合う酒づくりをされているのでしょう。
本多 誰にでも薦めたくなる安定感がありますね。つまりはクセのない優等生ってことなんだろうな。
藤田 ”優等生”ってすごくわかります! でもですね、それは私たちが今、グラスで少量を飲んでいるからであって。高木編集長に聞いたところ、魚沼の人たちと飲むときは男4人で一升瓶が軽く2本空いちゃうとか。一晩で、ですよ‼︎
石井本多 へぇー。
藤田 お酒のお供として紹介された「鮭の酒びたし」を2切れに1合のピッチで飲むそうなので、その展開は不思議ではないのか(笑)。塩分高めな雪国のおつまみにはこの酒の旨みの濃さはぴったり。そして優しい飲み口だからこそ、その量にたどり着けるのかと。
石井 なんだかその話を聞いてこの味がわかった気がする(笑)。
藤田 そこでわかってもらっていいのかしら(笑)。青木酒造のお酒には「雪男」という銘柄もありますね。こちらはまさに淡麗辛口な仕上がりで、スッキリ・スルスルと飲めちゃいます。写真は「雪男」の本醸造。このときは冷やで飲んでいますが、今の時期は燗酒が美味しいと思いますよー。「雪男」は純米酒もあります。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

梅津酒造の「冨玲」で熟成酒の美味しさに開眼

藤田 「冨玲」は私が本誌で推薦したお酒です。先に本多さんが「石田屋」を熱く語ったので、私もあれぐらい語りおろしてもいいんですよね(笑)。と言いながら、私がこのお酒に出合ったのは、「お酒のお供」の企画を担当することが決まったころ、つまり今年の7月ぐらいのことでまだ日が浅い。石井さんと手始めに日本酒について語ろう、と吉祥寺にある居酒屋「にほん酒や」で会合したときにこのお酒に出合いました。あれこれ試飲させてもらった終盤、味がわからなくなってきたころにこれを飲んだ。にもかかわらず、ムクッと覚醒したんです。
石井 あー、そんな感じだったよね(笑)。
藤田 その瞬間は、好きという思いよりも「こういう味も、昔からの日本酒にはあったよね」という腑に落ちた感が強かった。今の時代にウケているお酒がみんな同じ方向にある気がしていて、「日本のお酒ってそれだけじゃないのになぁ」と日ごろから思っていたところにひとつの答えをもらった感じでした。すでに語りすぎ? それより酒瓶が見たいですよね。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

藤田 斜めに貼ってあるシールに平成22年度酒造とありますね。ラベルを見ると6年寝かせて出荷、そして今が平成30年なので8年熟成されたお酒ということになります。間違い探しみたいですが、平成21年度酒造のお酒もあります。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

 

「冨玲」平成21年度製と平成22年度製を飲み比べ

藤田 なぜ2つ酒瓶がここにあるかと言えば、撮影当日までどっちを紹介するか迷ったからなんです。味でいえば22年度のほうがまろやか、21年度は酸味が強い分、スカッと口に入る。最終的には好みの味を優先して22年度を選んだのでした。
本多 僕も22年度が好きかな。
藤田 そう言いながら、お酒がまったく進んでない(笑)! このクセの強さは本多さん好みの”限りなく雑味のない味”とは真逆ですもんね。
本多 そんなことないですって(笑)。「鶴齢」が万人受けの優等生だとしたら、「冨玲」はやや飲む人を選ぶのかも? しっかりした味ですね。
石井 藤田さんが気にするほど21年度と22年度の味に大差はないよ。僕はどっちも好き、どっちも美味しい。 
本多 香りがとても芳醇で、燗酒が合いそう。熱燗で飲んでみたかったな。
石井 むしろ燗酒のほうが美味しく感じるかもね?
本多 そんな気がします。これは冷や、常温、ぬる燗、熱燗で飲み比べてみたくなりますね。
藤田 私も燗酒として紹介したかったけれど、和樂で初めての日本酒企画なのにそこまでは行き過ぎ? 主役はお酒のおともだし、と自粛してしまいました。冷やでもどっちでも私は好きなんですけれどね。

冨玲は「Hurrah!」、声援「フレー!」の当て字なんです

藤田 鳥取・梅津酒造は慶応元(1865)年の創業。家族で営む小さな蔵元です。代表銘柄の「冨玲」が生まれたのは3代目当主のとき。3代目は明治から大正のころ、10代で南カルフォルニアに留学した際にテニス選手としても活躍したそうで、帰国後は家業を継ぎながら英語の教師も兼業。そこでお酒の名前に応援の掛け声「Hurrah!」を思いついたんですって。「冨玲」はその当て字だそうですが、シャレた話だなぁと。
石井本多 へぇー。
藤田  現当主は5代目。伝統的な手法にのっとった純米酒にこだわりをもつご主人で、生酛(酵母菌や乳酸菌など天然の微生物の力を借りて酒を醸す伝統的な手法。江戸時代から明治にかけて行われていた)の酒も復活させています。毎年「生酒」を残さず、火入れして少なくとも2,3年は寝かせたいそう。「個性的なお酒ほど寝かせたら面白くなる」とのことで、平成21年度のお酒は「最初できたときはどうなることかと思ったよー」って笑ってお話しくださいました。
石井 お酒を寝かせるとアルコールの角が取れるし、雑味も消えていくのがいいんだよね。
藤田 これまで紹介してきた吟醸系のお酒も、高級であればあるほど熟成期間もとっています。そこで味のまろやかさを追求しているわけですが。
石井 吟醸系と純米酒が異なるのは、しっかり熟成させた酒は燗酒にしたときに、本来の香りや味わいがより引き立つことなんだよね。
藤田 なるほどー。

大分・萱島酒造の「西の関」はしみじみと美味い

藤田 ラストは大分・萱島酒造「西の関」の手造り純米酒です。萱島酒造は大分県の北東部にある国東半島にあります。創業明治6(1873)年。古事記にもその名が記されているという国東半島は、大陸文化と日本文化の交流の地。山岳仏教の栄えたところでもあり、、、神も仏も住む場所に酒蔵があったなんて! いや当然ありますよね。とりあえず酒ラベルを見ていただきましょう。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

藤田 ここにいる3名が満場一致で「美味い!」。となると、もう語ることがないような(笑)。ここに至るまでにプレミアのついたお酒などなどキャッキャと話してきたけれど、こんなに地味で押し付けがましくもなく、それでいて口当たりのいいお酒には黙るしかない、というのが私の感想です。
本多 これ飲んだときに、大塚の居酒屋「江戸一」を思い出したんですよ。ああいうところで飲むのが似合う、ツウが知っている美味しいお酒って感じ。
石井 「西の関」の純米酒は順当な美味しさだよね。見た目からして裏切らない感じがあるじゃない。
藤田 そうそう、今回紹介した3本の酒ラベルに共通点があるんです。銘柄に使われている「ひげ文字」。今はオシャレなラベルが増えてしまって、昔ながらのひげ文字を使ったお酒も少なくなりました。この文字も日本文化のひとつだと思うんですけどね。それにしても「西の関」のひげ文字は堂々としていていいですよ。

ここからちょっと3人で「西の関」をベタ褒めします

藤田 「お酒のおとも」企画が収録されている和樂12・1月号で、国東半島の特集記事もあるんですよ(本誌第2特集「火の国九州 神と仏と温泉と」)。これだけ神秘的な場所でお酒をつくるということは、やっぱり味にも関係するのかな?
石井 それ、発想が飛躍しすぎ(笑)。つくっている人たちが「この方法がこの土地には合っている。美味しい酒づくりにはこれしかないよなぁ」と思うことをずっと続けてきた。ただそれだけだと思うよ。
本多 推薦者は山本毅さんなのですが、このお酒をサラッと紹介できるところがさすが! と思いました。一献セットにも気負わない感じが表れていて(本誌176ページ参照)。値段も手ごろだし、第1回第2回で紹介したのが「特別な日」に飲みたい酒だとしたら、これは自宅に常備しておいて気軽に飲みたいかも。
藤田 そうそう、ここで紹介した3本は手が出しやすい価格でもありました。ふだんの料理に合わせるなら、こんなお酒がいいなぁ。ホッとします。

安くて美味しい酒が話題にならないのってどうして?

石井 外で飲んでもコップ400円で美味しいお酒がいちばんだよね。その倍ぐらいに価値を感じるもの(笑)。
藤田 実は国東半島取材チームに萱島酒造に寄ってもらって、お買い物を頼んだんです、私。小さなガラス瓶に入った燗酒用の上撰(醸造酒)をお願いしましたが、これはこれで穏やか〜に旨みが広がってなごみました。ところで私たち、このお酒を局地的に褒めてますが一般的には「西の関」はそれほど有名ではないですよね? 
石井 安くて美味いお酒はバランスがいいってことだから。それは評価がしにくいと思うよ。素人さんウケする味ってバランスが悪いの。どこか突出していて、そこにみんなが飛びつく。
藤田 さすが、ワインを飲み倒して日本酒の世界に入ってきた先輩の言うことは違いますね(笑)。
石井 グラス400円とグラス10万円のお酒に求められるバランスは違うからさ。バランスが崩れてないと、人は驚いたりしないから。

最後に石井さんの好きなお酒を聞きましょう

藤田 もし次回和樂で日本酒の企画をするなら「燗酒」ですかね? 
石井 燗酒はいいよねー、ゆるむよねー。
藤田 そういえば、石井さんの好きなお酒を聞いてなかった! この機会に教えてください。
石井 大阪・秋鹿酒造の「奥鹿」(生酛)、富山・桝田酒造店の「満寿泉」(白ラベル辛口)あたりかな。
藤田 好きな理由は?
石井 味に「芯」があるというか。飲み飽きないし、燗酒にしても美味しいんだよね。

最後の最後に、燗酒の話もしておきましょうか

藤田 次回企画があるまで引っ張ろうと思ったのに、これだけ話が出てきたら「燗酒」にも触れておきますか(笑)。本多さんはいつから燗酒を飲み始めました?
本多 僕はおふたりと違って20代のころに一番飲んでました。
藤田 大人になってしみじみ燗酒に目覚める、そのパターンの逆?
本多 ただ「燗酒」と書いてある店の酒は安くて、手が出しやすかったんです。若いときは、今みたいに高級酒を飲む機会がありませんでした(笑)。
藤田 おおー。ちゃんと段階を踏んで、「石田屋」にたどり着いている!
本多 燗酒にフグヒレを入れてみたり、カワハギを入れてみたり、美味しく飲める工夫をいじましくやってました(笑)。
藤田 石井さんはここ5年ぐらいで日本酒にどっぷりハマったんですよね。最初から燗酒だったのですか?
石井 冷たいお酒ならビールもワインもあるじゃない。酒を温めて飲むという発想がすごいな、と思ったのがきっかけ。今ではお酒は燗にしたほうが美味しいというのが持論。
藤田 燗酒特有の美味しさって、味の広がり方にありますか?
石井 そうだね。冷やとか常温で飲むと味は上から下まですーっと落ちていくだけ。温めると、酒の旨みが広がって、そこから引いていくでしょう。僕のイメージでは水滴みたいな形なんだけれど。

燗酒初心者にアドバイスをどうぞ

藤田 燗酒話に終わりが見えないけど、そろそろ締めますよ。本多さんはお店で燗酒を注文することはあるんですか?
本多 ありますよ。燗酒にしても美味しいです、とかこれは燗酒用につくられたお酒です、とかプロに説明されたらそれに従うのがいちばんじゃないですかね。
石井 そう、薦められたものがいいよ。僕は初めて飲む銘柄の場合は、比べて飲んでみる。燗酒を最初に頼んで美味しいな、と思ったらお猪口に冷やを注いでもらったり。冷やを頼んで、それを途中から燗にもつけてくれるし。たいていのお店なら、してくれますよ。それでこのお酒は燗で飲みたいなー、とかわかってきます。
藤田 酒好きが3人も集まるといつまでも話が尽きないですね。さて、この後は蔵元への共通質問に続きます。これで「ウェブではお酒の全日本選手権」は終了。本誌企画とウェブ専用企画、どちらにも取材にご協力いただいた蔵元の皆様には改めてお礼を申し上げます。石井さん、本多さんも長時間のおつきあい、ありがとうございました! 

蔵元のことをもっと知りたい! 蔵元に共通質問とその回答

「お酒のおとも全日本選手権」に協力いただいた9つの蔵元に共通質問を投げさせていただきました。各蔵元の個性あふれる回答をお楽しみください。

質問1 蔵元のある風土を知る手がかりとして、酒の仕込みに使う水を教えてください。
質問2 自社の酒を歴史上の人物にたとえるなら、だれですか?
質問3 おすすめのお酒のおともは? それに合わせるならどのお酒?

※手描き地図は藤田作

青木酒造 編

回答者:青木酒造 生産管理室長 平賀悟

回答1 日本百名山の巻機山(まきはたやま)に降った雪がおよそ100年の歳月を経て地中深く浸透し、伏流水として地下層に豊富に流れているそうです。ゆっくりと大地で濾過された水は仕込蔵の井戸水として湧き出で、鶴齢の仕込み水となります。水質は数値の高い軟水で、お酒の味をふっくらと膨らませてくれます。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

回答2 鈴木牧之(すずき・ぼくし)/「清酒 鶴齢」は雪解け水を思わせる 口当たりの良い淡麗さの中にお米の持つ深い旨味を感じることのできる 大地の恵みが ぎっしり詰まった淡麗旨口のお酒です。その繊細さを併せ持つ力強さは、文章や画など多彩な能力を持ち、徹底した行動力で30年かけて出版にこぎつけた「北越雪譜」の著者・鈴木牧之にたとえられると思います。

回答3 脂の乗った「のどぐろの塩焼き」。合わせたいのは常温の「鶴齢 純米吟醸」もしくはぬる燗の「雪男 純米酒」。旨味がありキレが良い味わいがマッチするのではないでしょうか。

※「鶴齢」(純米酒) 1,150円(720ml)。「雪男」(本醸造)980円(720ml)

◆青木酒造
住所 新潟県南魚沼市塩沢1214
TEL 025-782-0012
公式サイト

梅津酒造 編

回答者:代表取締役 梅津雅典

回答1 神が宿るといわれる主峰、大山(だいせん)に連なり、中国地方の背骨として山陰と山陽とを仕切る中国山脈。当蔵内の自家井戸はその伏流水です。

燗酒にしておいしい日本酒はやっぱり純米酒?

回答2 白洲次郎/「プリンシプル」。

回答3 「あごちくわ」を「冨玲」(生酛仕込 山田錦60)のお燗で。

※「冨玲」(阿波山田錦・特別純米酒 平成22年醸造)3,200円(1,800ml)。「冨玲」(阿波山田錦・特別純米酒 平成21年醸造)1,600円(720ml)

◆梅津酒造
住所 鳥取県東伯郡北栄町大谷1350
TEL 0858-37-2008
公式サイト

萱島酒造 編

回答者:萱島酒造有限会社 代表取締役 萱島 進

回答1 両子山(ふたごさん)、文殊山(もんじゅさん)の中央山岳地帯で伏流水となった水を88mの地下より汲みあげて仕込み水としています。水質は軽やかで優しく甘みのあるやや軟水です。

回答2 立花宗茂(たちばな・むねしげ)/ブレない心‼︎

回答3 大分の甘口の醤油でいただく刺身など、地元でとれるさまざまな食材を使った料理。合わせたいのは「西の関」(手造り純米酒)。

※「西の関」(手造り純米酒) 1,140円(720ml)。

◆萱島酒造
住所 大分県国東市国東町綱井392-1
TEL 0978-72-1181
公式サイト

【ウェブではお酒の全日本選手権 記事一覧】
・第1回 純米大吟醸3本そろい踏み!
・第2回 暑いところ寒いところで飲むお酒
・第3回 燗酒にしても美味しい純米酒

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構成/藤田 優、本多知己(本誌)

書いた人

職人の手から生まれるもの、創意工夫を追いかけて日本を旅する。雑誌和樂ではfoodと風土にまつわる取材が多い。和樂Webでは街のあちこちでとびきり腕のいい職人に出会える京都と日本酒を中心に寄稿。夏でも燗酒派。お燗酒の追究は飽きることがなく、自主練が続く。著書に「Aritsugu 京都・有次の庖丁案内」があり、「青山ふーみんの和食材でつくる絶品台湾料理」では構成を担当(共に小学館)。