日本の「ハロウィン」の市場規模は1,240億円!原宿からスタートしたってほんと?

日本の「ハロウィン」の市場規模は1,240億円!原宿からスタートしたってほんと?

はじめに

夏の暑さが和らぎ、徐々に涼しくなってくる時期から、飲食店、菓子屋、バラエティショップなどはジワジワとハロウィンモードになってきます。10月に入れば、もう街はハロウィン一色です。日本でのハロウィンの盛り上がりは、近年では、和食店や和菓子屋などにも拡大しています。
日本記念日協会によると、日本における2018年の「ハロウィン」の市場規模は1,240億円にものぼると推計されています。「クリスマス」が6,000億とも7,000億ともいわれる大きな市場規模を誇り、それに次ぐ位置づけを、「ハロウィン」と「バレンタインデー」とで競っている状況です。
それにしても、いったいいつから、日本でハロウィンがこんなにも定着してきたのでしょうか?私は、1982年生まれの37歳ですが、小さい頃にハロウィンで盛り上がったという思い出はありません。外国の季節行事として認識はしていましたが、あまり日本には根付かないといわれてきたと記憶しています。このような大規模な盛り上がりは、最近始まったように感じています。
今回は、ハロウィンの起源や、現在どのように定着していったのかを調べてみました。

ハロウィンの起源

ハロウィンの起源は、アイルランドやスコットランド、古代ケルト人のドイルドの信仰だと言われています。
ケルト人にとって1年の初めは11月1日であり、1年の終わりが10月31日。この日には、秋の収穫を祝うと共に、この世と霊界を自由に行き来できる時期であり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていました。この時に悪霊も一緒に来ると考えられており、不気味な仮装で悪霊から身を隠し、魔よけのために焚火をしました。
このように、元々は古代ケルト人の宗教的な祭りからスタートしていますが、現在、アメリカなどでは宗教的な意味合いはほとんどなく、民間行事のひとつとなっているようです。
先祖の霊を迎えるという意味では、日本の盆踊りにコンセプトが近いと言えます。収穫を祝うという意味では、日本各地で開催される収穫祭でしょうか。また、私の生まれた名古屋では、「和製ハロウィン」とも呼ばれる、「お月見どろぼう」という行事があります。中秋の名月の時期に、子どもたちが各家庭をまわり、お菓子やお団子をもらう風習です。お祭りの目的や風習が、国や文化を超えて相通じるものがあるというのは興味深いですね。

日本に定着したハロウィン

日本で初めてハロウィンを取り扱ったのは、1970年代、キデイランド原宿店であるといわれています。その後、1983年には、同キデイランド原宿店が、ハロウィン商品の販売促進のために、ハロウィンパレードを行いました。
ハロウィンの認知度が急激に上昇したきっかけは、1997年に東京ディズニーランドで開かれた「ディズニー・ハッピー・ハロウィン」の仮装イベントです。それ以来、東京ディズニーリゾートでは、ハロウィンが秋の恒例イベントとなっています。
その後2000年代後半には、菓子メーカーがハロウィンに着目し、ハロウィン商品を毎年販売するようになりました。また、バラエティショップ等では仮装用品の販売が始まるなど、多方面からハロウィンが急速に広まっていきました。特に仮装については、もともとコスプレ文化に馴染みがあった日本では親和性も非常に高く、「悪霊から身を隠すための仮装」の範囲を大きく超えて、何でもござれのコスプレとして、独自の方向で進化していったのです。
また、昨今のSNSの普及が、いわゆる「SNS映え」のイベントとしても、ハロウィンのイメージの拡散を強く後押ししたと考えられます。
ハロウィンが盛り上がりを見せる一方で、パレードの騒動や、ゴミの散乱、酔っ払いによるトラブルなどが多発するようになりました。特に昨年は、渋谷で大量の逮捕者が出るなど、大きな社会問題となりました。これを受けて、今年の6月には、渋谷区議会でハロウィンの路上飲酒を規制する条例が可決されています。

和で楽しむハロウィン

日本のハロウィンの盛り上がり方には、賛否両論ありますが、大きな経済効果があるのも事実です。日本人は、クリスマスのように、本来は宗教的な行事も、恋人や家族と楽しむイベントとして受け入れ、楽しんでいます。ハロウィンも、マナーを守って楽しむ分には、四季の美しい日本の季節行事のひとつとして、また、大きなビジネスチャンスとして、盛り上がっていくことでしょう。
また、このように海外の行事を取り込むことが、和食や和菓子など、日本文化の象徴である分野でも行われていることが、面白いなと感じます。
中でも私が毎年注目しているのが、ハロウィン和菓子の進化です。デパ地下を歩いてみると、洋菓子コーナーはもちろん、和菓子コーナーでもたくさんのハロウィンが見られます。
ジャック・オウ・ランターン(かぼちゃの行灯)や、ゴースト、黒猫、こうもりなどハロウィンの定番キャラクターが、練り切り、饅頭、干菓子などで作られています。子どもの頃からハロウィンに慣れ親しんだ世代ではない私でも、美味しくて、可愛くて、遊び心のあるハロウィン和菓子を見ていると、心躍ってしまいます。
ハロウィンは海外発の若者の文化という印象がどうしても強いですが、それを受け入れるのも日本文化の柔軟性と考えて、和菓子で素敵なハロウィンを過ごしてみてはいかがでしょうか。

日本の「ハロウィン」の市場規模は1,240億円!原宿からスタートしたってほんと?
この記事をSNSでシェアする
この記事をSNSでシェアする