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2020.03.15

2020年夏はYouTubeでラジオ体操を楽しもう!進化系ラジオ体操を徹底解説!

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昭和の夏の風物詩の1つラジオ体操。
子どもの頃の夏休みにコレを好きだった人はほとんどいなかったらしく、町内会などの役割でこの行事に関わっていた大人も迷惑だったと言う隠れた事実も…。
その証拠に、当時子どもだった世代が親になる平成の時代に突入すると、この夏の風物詩を行わない地域も急増。行ったとしても1週間などの短期間限定で開催するなど、もはやラジオ体操を行う本来のメリットもないのでは?と思えるような扱いへ。

この側面だけを見ていると、ラジオ体操は消えかかっていたかのように見えるでしょ? でも、今もラジオ体操は、ラジオやテレビで放送されており、立派に生き続けている。
そして、さらに驚くことに、実は今、ラジオ体操が大人の間で再び密かなブームになっているらしいんですよ。

しかも、このラジオ体操を楽しくしているのは、夏の風物詩となっていたラジオ体操を行わなくなっていった世代。
どういうこと?と思っている人も多いはず。
今、多様化した進化系ラジオ体操が面白い!と、子どもの時にラジオ体操が嫌いだったにもかかわらず、密かにハマっていくという大人が続出中。
それを機にオリジナルのラジオ体操を見直す人も増えているらしいのです。

ご当地版ラジオ体操がステキすぎる〜


新しい世代の大人の御用達となっているメディアと言えば、YouTube、Spotify、さらにはハイレゾ音源サイトなど。
非公式のものも含めて、多様化した進化系ラジオ体操には、現在、こうしたメディアで簡単に出会えるのも嬉しいところ。
でも、なんで、こんなに多様化したものがあるのかしら?

昔のラジオ体操は気合が入りすぎて号令がちょっと怖かった…


ラジオ体操に欠かせない号令。
公式のオリジナルの放送や音源では、この号令がたいてい男性による標準語の言葉になっているでしょ?

ところが、これは意外と知られていない話なのかもしれないけど、この号令の掛け声が怖い~!という小さな子どもも少なからずいるんですよ。幼稚園や小学校などの幼少期に、運動会などで準備体操としてよく行われる合同ラジオ体操。この号令が怖くて泣き出してしまった経験があるという人の話やそうした子どもを持つ親の話をいくつも以前に聞いたことがあります。


私が子どもだった昭和時代も例外ではありませんでしたよ。
当時、保健係だった私は、ラジオ体操のイントロが鳴ると校庭でお腹が痛くなる人が続出するので大忙し! 彼らを保健室に連れて行き、ラジオ体操の音楽が終わるまで彼らの耳にラジオ体操の怖い号令の声が入ってこないように、保健の先生と一緒になって彼らに楽しい笑える話を色々して気分をそらしてもらえるように必死になって努めた!という、はたから見たらコメディーのようなワンシーン。
今でも疑問符が残る種類の思い出となって心に残っている…。
なぜ、それでもラジオ体操を続けるのか?子どものそんな時代から私は不思議だったわけです。

だから、現代では、子どもたちに親しみがあるドラえもんなどのアニメのキャラクターの声の号令などで、運動会などの準備体操としてラジオ体操を行う幼稚園や学校も少なくないようです。
まぁ、現在の男性の号令の声は、昔よりもずいぶん優しくなっているとは言われているんですけどね。

でも、そもそも、「号令」という言葉自体が1番の怖さのもとになっていると思いませんか?
そんな理由もあって、公式のラジオ体操の音源では「号令なし」というのもあります。号令無しで、お手本となって前に立っている先生の動きを真似して行ったり、先生などが号令の代わりとなる掛け声を優しくかけて、この音源を利用して運動会などの準備体操としてラジオ体操を行うケースも多いようです。

ラジオ体操で癒されながら寝落ち!?


しかし、現在は、新しい世代向けのメディアなどにおいて、様々なバージョンのラジオ体操も多様に存在しているので、ご当地版などのラジオ体操も簡単に見つけられます。号令がその土地の方言になっていて、女性の優しい声の号令のものもあるんですよ。
子どもの頃、保健室へ駆け込んでしまったような思い出が残っている大人も、聞いていると逆に癒されるという不思議な感覚を覚えるご当地版のラジオ体操もあります。新世代御用達メディアの中にあるこうしたものを夜中に目や耳で楽しみながら優しく寝落ちするという新しいラジオ体操の楽しみ方も密かに人気。

特に女性が号令をかけている津軽弁や京都弁は、とても優しい響き~。
こうした感覚は人それぞれなので自分にあったご当地版のラジオ体操を見つけてみるのも楽しいものですよ。
また、YouTubeでは、360度動画を楽しめる佐賀弁のラジオ体操があったり、ラジオ体操の各地のご当地版公式動画も結構あって、見ごたえも公式動画ということだけあってバッチリだし、見ていても楽しい。

この他にも秋田弁、山形弁、岩手弁、茨城弁、大阪弁、広島弁、土佐弁、博多弁、佐世保弁、熊本弁、鹿児島弁、沖縄弁のウチナーグチなど、よりどりみどり~!
そして、英語をはじめ、フランス語、イタリア語、韓国語など、外国語版のものも色々とあるから、さらに楽しみは広がる。
号令をかける人が違うと、ここまでラジオ体操のイメージも変わるものなのかと、新鮮な驚きを感じることでしょう。

ゆるキャラもいっぱい!


また、音声だけではなくビジュアルも一緒に楽しめるYouTubeなどのメディアでは、ご当地のゆるキャラも地元ならではの方言の号令と共にたくさん登場しているものも多くあるので、ゆるキャラのファンも大喜び間違いなし!
こうしたキャラクターのビジュアル的な癒し効果も見逃せませんよ~。
ご当地版のラジオ体操は地元感満載なので、こうしたビジュアルやサウンドを浴びているだけでも気分がほのぼのしてきたり、自然と笑顔になれるものがいっぱい。
元気になれる心のビタミン効果も期待できそう!

見るだけじゃ、ものたりない!ダンス系ラジオ体操もあるよ〜


公式のラジオ体操のオリジナルは、ピアノと号令だけのシンプルな構成。
子どもの時、号令の声が苦手だったり、振り付けが今ひとつでつまらないと思っていた人も少なくないはず。
リズム感の良い子は、実際の音楽では聞こえていない裏ビートを自分なりにとって、その裏ビートにオリジナルの小さな振り付けを組み入れてかっこいいラジオ体操を踊っているのよね。最初に流行ったのは20年以上前くらいかな。
知ってました?

現在は、そんな素晴らしい子ども達にもぴったしな様々なビートが乗ってアレンジされた色々な踊れるラジオ体操も前述のメディアなどで簡単に見つけることができる良い時代!
そういう時代を作ってくれたのが、夏休みの短期間限定のラジオ体操で子どもの時、独自の振り付けにアレンジして踊っていた世代。
そして、現在、彼らなどのおかげもあり、彼らよりも昔にラジオ体操を行っていてあまり良い思い出が無かった世代の大人も新しい楽しみ方を味わいながら再びラジオ体操を楽しめているのではないでしょうか。

YouTubeで大人気の進化系ラジオ体操の1つとして有名なのが、レゲエ版のダンスホールラジオ体操。曲もレゲエ調にアレンジされており、振り付けもオリジナルのラジオ体操をベースに誰でも踊れるような優しくて楽しいレゲエダンスが盛り込まれている。ダンス系のものは他にもいろいろありますが、こちらは振り付けもわかりやすく何といっても楽しいので人気となっているのもわかります。

特にレゲエをごひいきにしているわけでもない私だって、見てるだけでも十分に楽しめてアゲアゲなのがビシビシ伝わってくる。段々、一緒に体を動かしたくなってくるほど楽しそうなので、気づくと体がビートに合わせて動いてしまっている不思議。コレ、夜中に眠れない時に見ると危険、ますます寝れなくなってくるから。
こういうラジオ体操だったら子どもの時、毎日楽しんで朝早く起きて参加しただろうなぁ〜、なんてね。

ラジオ体操には第3もあった!え、第4も?!


多くの人は、ラジオ体操の第1と第2は行なったことがあるはず。
でも、公式のラジオ体操には第3もあり、これは1946年からわずか1年半だけ放送されたものだったので「幻のラジオ体操」と呼ばれているんですが、知ってました?

地味に激しい幻のラジオ体操第3!大人たちの間でも密かに1番人気


振り付けの動きが大きく、さらにテンポも速いこの幻のラジオ体操は、第1や第2よりも難易度が高い!
おまけに速いテンポに合わせて号令も早口だから、当時、ラジオだけで振り付けを理解するのが難しかったので、ついていけなかった人がほとんどだったとのこと。
このため、人気が今ひとつとなってしまい、短期間で打ち切りとなってしまったらしい。

でも、このラジオ体操の振り付けをYouTubeで発見。
テンポ早っ!号令も早っ!
確かに第1や第2よりも心拍数が上がり、有酸素運動やストレッチ運動の効果もより高い。
故に、ナメてかかると最後まで涼しい顔をしたままどころか、完了することさえもできない。
真剣にやれば、第1や第2よりも簡単に心地よい汗がかける。

しかし、慣れればダンス感覚で1番楽しめるのは、このラジオ体操第3なのでは?
個人的には、ラジオ体操第3が、公式のものの中では1番かっこいいような気がする。ほんのちょっとアレンジするだけでも凄くかっこよく決まりやすいような振り付けが多い。
この体操にバレエの要素を組み入れて、アクロバティックにアレンジしてYouTubeで披露している人もいた。
再び密かに大人たちの間で人気となっている公式のラジオ体操の中でも、ラジオ体操第3はやはり人気があるようです。

非公式だけど超ヤバい!ラヂオ体操第4


そして、さらにラヂオ体操第4というものもYouTube上で発見…。
映像を見ると、驚きの進化系振り付けの連続!
でも、実はコレ、アディダス ジャパン株式会社 リーボック ジャパンのスポーツウェアのコマーシャル映像。公式のラジオ体操ではなかったのが残念なところ。
これが公式だったら、一気にラジオ体操の大ファンになるという新しい世代の大人が続出するのでは?と思うほど、強烈です。
一目見れば、だんだん激しくなるその驚きの振り付けに最後まで目が離せなくなるでしょう。
現在の密かな大人のラジオ体操ブームでも、この映像は結構話題に上るみたい。隠れた人気を高く誇っていると言われているのも納得!

意外にもアメリカが発祥。ラジオ体操の歴史


そんなラジオ体操は、1928(昭和3)年に誕生。
当時の郵便や通信を管轄する中央官庁の逓信省(ていしんしょう)の簡易保険局によって開始されました。国営の簡易保険事業の1つとして、この保険を普及させるための宣伝と国民の健康保持を目的として、当時は「国民保健体操」という名称がつけられていたんです。だから、最初から「ラジオ体操」という名前ではなかったのですね。そして、このラジオ体操は、アメリカの生命保険会社で行われていたラジオ放送で行う健康体操を参考に導入されたものでした。つまり、ラジオ体操はアメリカが発祥だったわけですね。

でも、敗戦後の1946(昭和21)年、GHQの占領下にあった日本で、この国民保健体操を見た連合国軍最高司令官のマッカーサーは、号令に合わせて何百万人もの大量の人々が一斉に全く同じ動きをする恐ろしいこの体操は、軍国主義を奨励しているのに等しい!として非常に激しく批判。その後、一旦、この体操が中止に。ラジオ体操の掛け声を「号令」と言ったり、この号令が怖く聞こえた子どもも少なからずいるのは、こうした歴史的背景からも垣間見れますね。

それからも復活を望む声や密かに続ける人々などもいたので、さらに改良が行われて、音楽に合わせて号令無しで自発的に体操を行う改訂版が中止から間もなく登場。しかし、時代を先に行き過ぎたこの改訂版は人気を得ることができず、再びラジオ体操は、1947(昭和22)年9月から1951(昭和26)年まで中止に。

そして、1951(昭和26)年、名称もラジオ体操と改名され、再改訂版となる現在の形のラジオ体操にようやくなったのでした。
子どもでも行えるラジオ体操第1と青年向けに難易度が少し上がるラジオ体操第2は、現在も全国的に放送。その後も、今日まで幾多も見えないマイナーチェンジは重ねられてきているとのことです。

ラジオ体操の振り付けはテレビ無しで全国的にどのように広まった?

ラジオ体操が始まった当時は、当然、まだテレビ放送も始まっていなかったのですが、どのようにラジオ体操の振り付けは全国へ広まっていったと思います?
実は、全国的にラジオ体操の振り付けを広めたのは、全国の郵便局員たち!
ラジオ体操の振り付けが示された図解パンフレットを地元の各郵便局員が地道に配り続けてくれたおかげで、人々はその図解パンフレットを見ながら振り付けを覚えたり、各地で行われたラジオ体操の講習会に参加することでも振り付けを身につけていきました。こうして、急速にこの振り付けが全国的に浸透していったんです。

多様なライフスタイルがラジオ体操の新時代を築いている


公式のオリジナルのラジオ体操は、今でも早朝と午後に放送中。
もちろんこの時間に合わせて規則正しい生活を送りながら、はるか昔から続けている人々もいます。
こうした人々の中には、始めたきっかけを忘れてしまったほど昔の時代から、天候の悪い日も気分がすぐれない日であっても1日も欠かさず今日まで続けてきている人もいます。そして、開始当時は集団で行っていたラジオ体操。現在では個人単位で続けている人が大多数とのこと。ここまで続けると、たとえ辞めたくても、もはや暗示にかかったように辞められないという年配の人もいるらしい。

だから、なぜ、続けるのか?という質問の答えが見つからないという人も少なくない。
でも、そんな人々の中には、一見、意味のないように思えることでも真剣にやり続けることで、様々な意味を見いだせる深いものでもあるのだろうというとらえ方をしてラジオ体操を続けている人もいるようです。

しかし、ラジオ体操は、継続することで効果を実感できるとも言われています。
何もしていない人よりは基礎体力も自然とついて体内年齢も若いという調査結果もあるとのことですので、最近では、企業または地方自治体単位で独自の進化系の体操を開発して、健康増進を推進する取り組みを行っているところも増えています。
このように、ラジオ体操から派生して、色々な独自の体操も生まれているんですね。

そして、現代は、昔と比べて多様なライフスタイルが可能となっており、テレビやラジオの番組が始まる時間に合わせて自分の生活時間を調整する人はほとんどいなくなっています。
さらに、「規則正しい」の概念も時代と共に変化。
その人の体調やライフスタイルにあった柔軟性こそが、現代の規則正しい生活の基盤になっています。
だからこそ、時代のニーズにあった新しい様々なメディアを日常に欠かせない存在として使用する人が多い。こうした人々にもマッチした多様化した進化系ラジオ体操は、まさに彼らの多様化したニーズにもピッタリ!
自分の好みや気分に合わせて、好きな時間に好きなように楽しめるということも大人に密かに人気となっている大きな理由の1つなのでしょう。

公式のオリジナルのラジオ体操は、つまらないと思っている人が多いにもかかわらず、現在も立派に生き続けているし、以前にも隠れたブームとなった時がありましたが、現在も再び隠れたブームになっています。
毎回「隠れた」ブームとなっているところも面白い点。
意外と多くの人々に様々な予想外の形で役立っていて、それはラジオ体操を作った人や創設の目的を超えた所にも及んているということの現れのように思う。そうした位置で存在できているのも多様化している進化系ラジオ体操のおかげなのかもしれない。
ラジオ体操は、現在もその存在感をたっぷり表しながら多様化した進化系ラジオ体操とうまく呼応しているし、今後もお互いに進化発展をし続けていくのでしょう。

書いた人

猫と旅が大好きな、音楽家、創作家、渡り鳥、遊牧民。7年前、ノラの子猫に出会い、人生初、猫のいる生活がスタート。以来、自分の人生価値観が大きく変わる。愛猫を連れ、車旅を楽しむも、天才的な方向音痴っぷりを毎度発揮。愛猫のテレパシーと自分の直感だけを頼りに今日も前へ進む。