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2026.02.10

座禅は「無」にならないといけない?【SHIHOの楽禅ライフ24】

禅について学びを深めるモデルのSHIHOさんによる連載企画「SHIHOの楽禅ライフ」。その中で、同連載の監修を担当する横山泰賢さん(日光山 禅昌寺住職)と「普段の暮らしの中にある禅」をテーマに語り合っていただいています。 今回のテーマは「言葉と禅」です。

脳は臓器。止めることはできない

横山 坐禅体験会などをお寺で行うと、「無にならなきゃいけないんですよね?」とよく聞かれます。私は、「そんな必要はないです」と答えるんです。だって、座っている間、脳も心臓や他の臓器と同じように動いているわけですから、脳の活動を止めることはできません。だから完全な「無」になるなんてことは不可能なんです。

SHIHO ではどのように皆さんに伝えているんですか?

横山 ただ姿勢を整えて静かに座り、浮かんでくる思いを、つかまず、追わず、流していきましょうと話しています。楽しい記憶も嫌な記憶も、脳裏に湧いてくる考えや思いにとらわれてしまうのではなく、それを一つずつ静かに流すイメージですね。そうして続けていくと、自分の心を少し離れた場所から眺めているような感覚になってきます。

SHIHO まさに私も同じような感覚になります!

横山 特に現代の私たちは、スマホやSNSで常に外側の情報にさらされ続けていますよね。その状態では、「自分の心の中で何が起きているのか」を振り返る時間がほとんど持てません。そうした中で、意図的に“何もしない時間”をつくって、自分の内側をそっと見つめることは、現代の大切な修行なのかもしれません。デジタルデトックスのために坐禅に来る人が増えているのも、みんなどこかでその必要性を感じているからだと思います。

SHIHO 私にとっての瞑想も、まさに「何かをする」のではなく「ただそこにいる」時間です。呼吸や心臓の鼓動、内臓の動きなど、自分のコントロールを超えた生命の営みに意識を向けていると、「ああ、私は生かされているんだな」という感覚が立ち上がってくる。そのリズムに耳を澄ませていると、不思議と外から入ってくる情報にはあまり引っぱられなくなるんです。
面白いのは、そのリズムが自分の内側だけでなく、月や星、自然のサイクルともつながっているように感じられること。そうやって本質的なリズムに身を委ねていると、日常の細かな悩みごとが、少し引いたところから見えてくる気がします。

横山 悩みって、よく考えると自分で作り出している部分も多いんですよね。他人からの「いいね」や、メールの未読の数に振り回されて、勝手に不安を増幅させてしまう。でも、本当に大事な用件なら、きっとまた連絡が来るでしょう。それくらいのつもりで、思い切って一度リセットしてしまってもいい。そういう“線引き”の感覚も、静かに自分を見つめる時間の中で育っていくのだと思います。

SHIHO 本質って言葉を尽くしても届かないようでいて、そこにたどり着こうとする中で、また別の言葉が生まれてくる感じですよね。「言葉と禅」は決して矛盾するものではなく、互いを支え合う関係にあるのだと、あらためて感じました。今日のお話が、言葉に疲れたとき、ふっと息をつくヒントになればうれしいです。

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SHIHO

ファッション雑誌・テレビ・ラジオ・CM・プロデュース・ 出版など幅広く活躍。心身が健康で美しくなるウェルビーイングな暮らしを提案している。ヨガDVD本 『SHIHO loves YOGA〜おうちヨガ〜』、出産後に出版した『トリニティスリム"全身やせ "ストレッチ』は、シリーズ累計40万部を突破。 比叡山延暦寺など各地で瞑想リトリートツアーをはじめとするさまざまなイベントも企画・開催。滋賀国際親善大使。全米ヨガアライアンス認定講師。Wellness AWARD of the Year 2019受賞。日本だけでなく韓国でも活躍している。
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