和樂名物!日本美術THE対決まとめました
INTOJAPAN内では、数多くの日本美術対決が繰り広げられてきました。対決内容は『燕子花』『猛獣』『金屏風』など様々…比べて見ると色々な違いが見えてきます。
1 尾形光琳VS酒井抱一
『燕子花図屏風』
光琳が法橋という位を賜った40代の半ばに手がけた『燕子花図屏風』は、『八橋図屏風』に先駆けて『伊勢物語』八橋の場面を描いたもの。燕子花は八橋の描いたもの。燕子花は八橋の場面で詠まれた「【か】ら衣【き】つつ慣れにし【つ】ましあれば【は】るばる来ぬ【た】びをしぞと思う」の各句の頭の5文字が詠み込まれた、『伊勢物語』ゆかりの花。抱一の大胆なアレンジは秀逸!
勝敗はいかに!
2 長沢芦雪VS竹内栖鳳
『猛獣』
日本美術で最も多く描かれた猛獣は虎。中国に生息する動物で最も勇猛な虎は古くから画題や意匠に用いられ、日本では髙松塚古墳の壁画の白虎をはじめ武運や権力を示す絵が武将や大名に好まれてきました。これまで数多くの絵師が虎を描いてきましたが、日本に生息していない虎を生で見ることはできず、実物を写生した絵師は皆無。ほとんどは中国の絵画や毛皮、猫を参考にして描いたのです。
勝敗はいかに!
3 狩野元信VS狩野山楽
『金屏風』
やまと絵を発展させ、室町時代後期から桃山・江戸時代の権力者の御用絵師となり、日本美術の本流とも正統派とも称される狩野派(かのうは)。その真骨頂は、大画面構成の金地屛風にあると言っても過言ではありません。
勝敗はいかに!
4 京琳派VS江戸琳派
『風神雷神図屏風』
様々なメディアに用いられ、幅広い人気を誇る『風神雷神図』。風神と雷神はもともと仏教とともに中国から渡来したもので、宗達は三十三間堂の千手観音の使者である風神と雷神の一対をモデルに2神だけを独立して描いたとされています。その後、光琳、抱一、其一が描き継いできた『風神雷神図』こそ、琳派の流れを象徴する画題と言っても過言ではありません。
勝敗はいかに!
5 伊藤若冲VS長沢芦雪
『虎』
さて、この虎の絵対決。若冲は「日本に虎はいないので中国画を模写した」ということは知られていますが、芦雪に至ってはもっとウィットに富んだ仕掛けを絵の中に仕組んでいることをご存知でしょうか?
勝敗はいかに!
6 俵屋宗達VS酒井抱一
『琳派』
金の京琳派、銀の江戸琳派。琳派の作品が多くの人の心をとらえて離さないのは、このような金と銀の背景の用い方が一因となっているのです。
勝敗はいかに!
7 伊藤若冲VS曾我蕭白
『鳥』
若冲と蕭白は対照的な人生を歩んだのですが、このふたつの絵に記された賛(さん)をくらべてみても、ふたりの人となりの違いが象徴的に浮かび上がります。
勝敗はいかに!
8 円山応挙VS謎多き金屏風
『国宝』
国宝に指定された18件の屛風の中でも、独創的かつ圧倒的な美しさで知られる名画といえば、江戸時代中期に写生による独自の画法を確立し、京都画壇で圧倒的な人気を誇った円山応挙の円熟期の傑作『雪松図屛風』と、作者未詳ながら優れた技巧とたくさんの謎を秘めた『風俗図(彦根屛風)』。
勝敗はいかに!
9 雪舟等楊VS白隠慧鶴
『慧可断臂図』
慧可断臂図とは達磨大師に弟子入りを訴える慧可決意の図。禅にとって非常に深い意味をもちます。