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2019.08.31

東京国立博物館とは?美の殿堂の知って得する情報まとめ【2019年版】

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ここはまさに、名画名宝のワンダーランド! 国内外の作品を数多く有し、質・量ともに日本一のコレクションを誇る「東京国立博物館」。その基本情報から知って得する情報まで、役立つ情報をまとめてご紹介します。

東京国立博物館とは?

上野恩賜公園内にある「東京国立博物館」。明治5年(1872)、湯島聖堂・大成殿(たいせいでん)で開催された、日本初の博覧会から始まる、日本で最古の博物館です。日本はもちろん東洋のさまざまな国や文化の美術作品、歴史資料、考古遺物などが所蔵されています。

愛称は「トーハク」。上野公園内に5つの展示館のほか、茶室などがあり大名屋敷の表門や明治時代以降の美術館の典型となる建築様式の展示館など建築の観点からもたくさんの見どころがある。

建物だけでもおもしろい!東京国立博物館の建築的価値

140年を超える歴史の中で、関東大震災や太平洋戦争などの災難をくぐりぬけてきた東京国立博物館。その建物は建築的にも非常に評価が高く、昭和13年(1938)に完成した和洋折衷の帝冠様式の代表的建築とされる「本館」、明治期の宮廷建築家・片山東熊(とうくま)による「表慶館(ひょうけいかん)」、谷口吉郎による「東洋館」と息子の谷口吉生による「法隆寺宝物館」など、見どころが満載です。

これぞ日本一!所蔵作品の見どころ

所蔵作品の総数は、約11万7000件。うち国宝89件、重文644件となっており、まさに質・量ともに日本一のコレクションです(2019年4月の数字)。展示件数は約3000件。ジャンルや素材によって、4週間から8週間ごとに展示替えが行われます。

また2011年1月には、これらのコレクションと寄託作品を中心とした展示の名称が「平常展」から「総合文化展」に変更されました。すべてのジャンル・時代にわたって日本の美術を楽しめる世界で唯一の博物館として、また東洋諸地域の文化を概観できる世界有数の博物館として、日本と東洋の文化を総合的にとらえる東京国立博物館ならではの展示を目指してつけられた名称です。

絵画では、桃山時代の絵師の双璧である狩野永徳の「檜図屏風」と長谷川等伯の「松林図屏風」をはじめとして、狩野派に連なる久隅守景(くすみもりかげ)の「納涼図屏風」や江戸琳派の酒井抱一による「夏秋草図屏風」といった名画が目白押し。教科書などで見たことのある名画がことごとくそろっているのも、トーハクならではのおもしろさとなっています。

長谷川等伯の「松林図屏風」は2020年1月に公開予定!

和樂でも過去に何度かご紹介したことのあるこちらの作品は、長谷川等伯の「松林図屏風」。

長谷川等伯「松林図屏風」(左隻)国宝 六曲一双 紙本墨画 桃山時代(16世紀末)各156.8×356.0㎝ 東京国立博物館 Image:TNM Image Archives 画像:過去記事「長谷川等伯とは?」より

日本美術において人気No.1の呼び声が高い近世水墨画の最高傑作は、東京国立博物館の国宝室にて2020年1月2日(木)~1月13日(月・祝)に展示されます。

2019年7月から2020年3月までの特別展示

1.日中文化交流協定締結40周年記念 特別展「三国志」

開催期間:2019年7月9日(火)~2019年9月16日(月)
「リアル三国志」を合言葉に、漢から三国の時代の文物を最新の成果によって読み解く展示。実物ならではの説得力と、歴史書や物語をしのぐ迫力を体感できる夏休みにぴったりの展示です。

画像:「夏休み到来!遠征しても見ておきたい、2019年7月のオススメ美術展10選!」より

2.御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」

開催期間:2019年10月14日(月・祝)~2019年11月24日(日)
天皇陛下の御即位を記念した特別展示。正倉院宝物を中心とした飛鳥・奈良時代の国際色豊かな造形文化に焦点を当てた作品が展示されます。正倉院宝物と法隆寺献納宝物、日本を代表する文化財が一堂に会する稀有な機会。令和元年にふさわしい、皇室が守り伝えたかけがえのない日本の美、今後も受け継がれゆく悠久の美をご覧いただけます。

3.日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」

開催期間:2020年1月15日(水)~3月8日(日)
令和2年(2020)は、我が国最古の正史『日本書紀』が編纂された養老4年(720)から1300年という記念すべき年。出雲と大和の名品を一堂に集めた展示で、古代日本の成立やその特質に迫ります。

知ればお得!?トーハク4つのお役立ち情報

1.無料で観られる日がある

実は、総合文化展を無料で観られる日が年に数回あります。無料観覧日は「国際博物館の日」(5月18日)「敬老の日」(9月第3月曜日。2019年は9月16日(月・祝))。また、通常の開館日でも、高校生以下および満18歳未満と満70歳以上の方は総合文化展を無料で観覧できるほか「留学生の日」は、留学生の方が無料に。詳しくは東京国立博物館の公式サイトをチェックしてみてください。

2.夜9時まで開館している日がある

毎週金曜、土曜日、11月3日(日)、11月4日(月)は21:00まで開館しているので、会社帰りに立ち寄ることも可能。昼間よりもゆったりと観られる夜の博物館は、日々の疲れを癒してくれそうです。※2019年9月20日(金)、21日(土)は、22:00まで開館

3.おすすめコースがある

館内を観るのには、1時間は必要。じっくり見たら一日以上かかることも…。「時間がないので効率よく回りたい!」「建築を堪能したい!」など、目的に合わせたおすすめコースを東京国立博物館の公式サイトでは紹介しています。

教科書にも出てくる名品をたどる「日本美術コース(30分)」
縄文時代から江戸時代まで、教科書にも出てくる名品で、日本文化の歴史をつかむことができるコース(国宝室は必見)!

マニアにもデートにもぴったり「たてものめぐりコース(60分)」
帝冠様式の代表格・本館や明治末期の洋風建築・表慶館など重要文化財に指定されている歴史的建造物から世界的建築家による現代建築まで、建築の見どころをめぐるコース。

仏像マニア必見「仏像大好きコース(150分)」
東洋館のアジアの仏像、法隆寺宝物館の仏教伝来当初の日本の仏像、本館の平安時代以降の日本の仏像─インドから日本まで、仏像のきた道をじっくりたどるコース。

おすすめコース一覧(東京国立博物館 公式サイト)

4.子ども連れにやさしい充実した設備がある

託児サービスを原則毎月第1、第3土曜日、第2、第4水曜日(要予約)、授乳スペースとして正門プラザの授乳室のほか、本館、東洋館、平成館の救護室を利用できます。また、館内はもちろん、展示室内でもベビーカーを利用できます(※)。

※混雑している場合は子どもの安全を確保するため、室内でのベビーカーの使用をお断りすることも。

東京国立博物館へのアクセス

住所:〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
※GoogleMapが開きます。

■JR上野駅公園口、または鶯谷駅南口下車 徒歩10分
■東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅下車 徒歩15分
■京成電鉄 京成上野駅下車 徒歩15分
■台東区循環バス「東西めぐりん」で「上野駅入谷口」バス停から谷中・千駄木 方面(寛永寺経由)のバスに乗車し、1つ目のバス停が東京国立博物館前(4分)。

東京国立博物館の料金・開館時間・休館日

入場料金

一般620(520)円、大学生410(310)円
※( )内は20名以上の団体料金
※特別展の場合は別料金となります。各特別展の案内ページ参照

開館時間

9:30~17:00(入館は16:30まで)
※黒田記念館は通年で9:30~17:00(入館は16:30まで)
※資料館は9:30~17:00(月曜日から金曜日)
※入館は閉館の30分前まで
※時期により変動あり

休館日

月曜日
※ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館
※年末年始(2019年12月26日(木)~2020年1月1日(水・祝))
※ゴールデンウィーク期間とお盆期間中は、原則として無休
※資料館は、土曜日・日曜日・祝日、毎月の末日(休日にあたる時はその前日)、年末・年始。その他臨時に休館することも。

上野恩賜公園のおすすめ観光スポットは?

最後に、公園内にあるそのほかの施設を紹介します。

■上野動物園:https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/
8月10日(土)〜8月16日(金)まで「真夏の夜の動物園」を開催。20時まで園内の動物たちを観察できます。
■国立科学博物館:http://www.kahaku.go.jp/
7月13日(土)~10月14日(月)まで特別展「恐竜博2019」を開催。
■東京都美術館:https://www.tobikan.jp/
7月20日(土)~10月9日(水)まで企画展「伊庭靖子展 まなざしのあわい」を開催。
■国立西洋美術館:https://www.nmwa.go.jp/jp
6月11日(火)~2019年9月23日(月・祝)まで企画展「国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展」を開催。

参考:東京国立博物館 公式サイト https://www.tnm.jp/