普段使っている言葉でも、どうしてそんな言い回しをするのか分からない、ってこと、ありますよね?
「もっけの幸い」は、日常会話ではあまり使わないかもしれませんが、ちょっとおもしろい語源を持っています。暑い夏にもぴったりなので、ご紹介いたしますね!
もっけの幸いって?
「もっけの幸い」とは、思いがけず、偶然やってきた幸運、といった意味の言葉です。漢字では「勿怪の幸い」「物怪の幸い」などと書きます。
でも、「幸い」はいいとして、「もっけ」ってなんでしょう?
漢字でお気づきのかたもいらっしゃるかもしれませんが、「もののけ」が語源と言われています。もののけと出会うなんて予測できないですよね? そこから、思いがけない・予期できない、といった意味が生まれたのだそう。
もののけ・幽霊・妖怪・お化けの違いって?
ところで、もののけ、幽霊、妖怪、お化けって何が違うか知っていますか?(私は知りませんでした……)
そこで、それぞれの違いを簡単に説明していきます!
もののけ
人に憑(と)りついて悪さをする霊を「もののけ」と呼びます。平安時代の書物には、もののけに憑りつかれて病気になったり亡くなったり、といった記述が多く見られます。死霊(しりょう)や生霊(いきりょう)・怨霊(おんりょう)などを指します。
幽霊
幽霊は、現世に思いを残したまま亡くなった人の霊です。姿を見せる相手が決まっていて、場所や時間に関わりなく、特定の相手のところに出ます。
妖怪
出てくる場所や時間がだいたい決まっているのが妖怪です。カッパや天狗・雪女・やまんばなど、広く親しまれている妖怪がたくさんいます。
お化け(化物)
お化け(化物)は、いろいろな「人ではない」もの全体を指す、比較的あいまいな言葉です。民俗学では幽霊と区別することもあるようです。
とはいえ、これらは混同して使われることも多く、明確に区別していないケースもよく見られます。
和樂webには妖怪・幽霊好きにはたまらない記事がたくさんあります。ぜひ読んでみてくださいね!
ドラマ「妖怪シェアハウス」が10倍楽しくなる?お岩さんの知られざる人物像
妖怪とは?有名な日本の妖怪は?幽霊との違いって?徹底解説!
アイキャッチ画像:メトロポリタン美術館より