特別なイベントのとき、ちょっとストレスがたまったとき、羽目を外してしまいたくなりますよね。調子に乗って度を越したことをしてしまうと、後になって後悔することもよくありますが……。
ところで、この羽目を外すの「羽目(はめ)」って、一体何なのでしょうか? 羽と、目?
「羽目」意外な語源とは?
実は、「羽目」は語源そのままではないとされています。
語源は、これ。
画像中、両方に輪がついて真ん中で折れ曲がっている銀色の金属部分、馬の口にくわえさせて乗っている人間の意思を伝えるための道具である「馬銜・銜(はみ)」です。
この「はみ」を外してしまうと馬をコントロールできなくなってしまうことから、「はみを外す」→「はめを外す」→「羽目を外す」に変化していったといわれています。
騎馬武者が戦場で外してしまったら、命にかかわったでしょうね。
ちなみに、「はみ」は馬の口の中で歯がない部分にすぽっとはめます。
また、はみなどの馬具なしで意思疎通できる方法もありますが、力では圧倒的に強い馬(馬力という言葉もありますよね)が馬具なしで嫌がりもせず人を乗せている姿を見たとき、その信頼関係にほっこりしてしまいました。
○○な羽目に~、は別の語源
「羽目」には、とんだ羽目に陥った、というような別の言葉もあります。
好ましくない状況に陥ってしまう、という意味の「はめ」は「破目」とも書き、これは別の語源からきたものです。※この語源については、現在明らかになっていません。
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アイキャッチ画像:歌川政信『世界第一チヤリ子大曲馬』メトロポリタン美術館より
参考文献:
・『故事俗信ことわざ大辞典』小学館
・『デジタル大辞泉』小学館
・『日本国語大辞典』小学館