ヒントは真っ赤な花で、群集して咲いていることが多いです。
答えは……。
彼岸花!
名前の通り、秋のお彼岸に咲くことで知られています。彼岸花の異名は数え切れないほど多く、1000を超えるとか!
最も知られているのは、「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」です。サンスクリット語の「赤い花」を表す言葉が語源と言われています。
どうして怖い異名があるの?
「地獄」とか「幽霊」とか「死人」と、どうしてこんな怖い異名がついたのでしょうか? 彼岸花には毒性があり、体内に入ると下痢や嘔吐に見舞われ、呼吸不全やけいれんを引き起こす作用があるとか。そのため、過去に土葬が行われていた時代は、遺体を動物などが掘り起こしたりしないようにと、彼岸花を墓地の回りに植えたそうです。死者を守る知恵だったのですが、死を連想させることから、不吉な名前で呼ばれるようになったと考えられます。
また「再会」という花言葉から、死によって別れ別れになった人と、いつか会えるという思いから植えたのではとも言われています。怖いイメージを持たれがちですが、こんな素敵な意味もあったのですね。
▼彼岸花についての詳しい記事は、こちらからどうぞ。
別名、地獄花。「曼珠沙華」とはどんな花?名前の由来や妖しい魅力を解説
参考文献:『精選版 日本国語大辞典』小学館発行
アイキャッチ画像:勝川春章 1783年頃 シカゴ美術館より