売場から暦と和菓子のつながりや伝統文化を発信
売場の管理運営などを担っている副店長・玉井峰子さん。
「以前の赤坂店はお遣い物需要が多くて男性のご来店が多かったですが、今は世代問わずさまざまなお客様にご来店いただいています。海外のお客様も増えています」。
初めて虎屋を訪れる、初めて和菓子を選ぶ、そんなお客様が店を訪れるようになってきました。だからこそ「日本の四季や風土と和菓子との深い関わりをお客様にお伝えしていきたい。それも赤坂店で菓子を選ぶ楽しみになれば嬉しい。伝統文化としての和菓子、また暦や風習と菓子のつながりを発信していきたい」と、玉井さんは売場での新たな取り組みに意欲を燃やします。
和菓子で喜ばせる、その想いがいくつものかたちに
最後に、杉山さんと玉井さんに一番好きな菓子を教えていただきました。杉山さんは、「虎屋の菓子は、すべてわが子のようで優劣つけがたい。けれども選ぶならば長い歴史を持つ羊羹『夜の梅』。製法は細かく、時間と手間暇がかかるだけに、本当においしい菓子です」と微笑みます。
副店長の玉井さんからは「季節ごとに好きな菓子があります。春は『桜餅』、夏は『葛焼』や『水無月』と、暦ごとに好きな菓子が変わっていきます。秋は栗菓子、なかでも『栗粉餅』。虎屋の『栗粉餅』は後味がさらりと上品でおいしい」と、季節ごとの一番菓子の話が尽きません。
虎屋で働く人たちが大切にしている、ひとつの想いがあります。それは「おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく」ということ。和菓子と暦を発信していく売場に、ガラス越しに手をふる御用場に、こだわりの菓子を楽しめる菓寮に、彼らの想いは赤坂店のいたるところでかたちとなって表れています。今も、そしてこれからも。
店舗情報
とらや 赤坂店
住所:東京都港区赤坂4-9-22
TEL:03-3408-4121(代)
営業時間:8:30〜19:00(月~金)、9:30〜18:00(土日祝)
*虎屋菓寮は11:00~18:30(月~金)、11:00~17:30(土日祝)、ギャラリーは売場に準ずる(イベントにより変更)
定休日:毎月6日(12月を除く)
https://www.toraya-group.co.jp