自分だけの美術館をつくろう! が、テーマの「誰でもミュージアム」。パブリックドメインのアート作品を、ひとりひとりが好きなテーマでキュレーションして楽しむ企画です。でも、「パブリックドメインのアート作品を選ぶ」 って、ハードルがちょっと高いですよね。そもそもパブリックドメインとは何かもよくわからない……そんな方でも楽しめる、「誰でもミュージアム」マニュアルをつくりました! 誰でもミュージアムに参加すると、アートの見方・捉え方が変わるかも?
誰でもミュージアムとは?
新型コロナウイルス流行に伴うステイホーム期間中、各美術館・博物館が、自宅で作品を鑑賞できる「バーチャルミュージアム」を発信し話題となりました。「これって、パブリックドメインの作品を使えば、誰でも自分だけの美術館がつくれるのでは?」そう考え和樂webが始めたのが、パブリックドメインの作品を使ってバーチャル上に自分だけの美術館をつくる企画【誰でもミュージアム】です。
そもそもパブリックドメインってなに?
美術作品にはさまざまな権利があります。作品を創作した人がもつ「著作権」、作品を所有する人がもつ「所有権」など。それらの権利をもつ人が、作品をどう扱うかを決めることができます。
著作者は、作品を公表するかどうか作品に自己の名を表示するかどうかを自由に決定することができ、作品を自己の同意なしにむやみに改変されない権利を有しており、これらの権利は他人に譲渡できない著作者の絶対的権利として規定されています。さらに著作者は、作品を複製して利用する権利、インターネットなどを利用して送信する権利、公に展示する権利、作品やその複製物を貸与する権利を有しています。
(美術著作権センターHPより)
パブリックドメインとは、作品を創作した人がもつ著作権から自由になり、誰でも作品を利用できる状態になったことです。著作権で保護されている期間は、作品を使って何かをつくったり、作品を改変・複製したいときは許可を得る必要があります。しかし、著作権から自由になったパブリックドメイン作品は、許可を得ずに自由に利用することができます(※著作者人格権を侵害する場合など、例外もあります)。
誰でもミュージアムマニュアル
さてここからは、誰でもミュージアムマニュアルを紹介していきます。必要なのはたったの3STEP!
STEP1:まずはテーマを決める!
美術館や博物館で開催されている展覧会は、それぞれテーマがあります。「浮世絵に描かれた食べ物」「国宝」「縄文」などなど。そのテーマに興味があるかどうかで、展覧会に足を運ぶか決めている方も多いはずです。
誰でもミュージアムでは、自分が開催してみたい展覧会のテーマを考えてみましょう! 好きなもの、好きな絵師、好きな風景なんでもありです。和樂webでは浮世絵作品をメインに、スタッフたちがそれぞれ自分の好きなテーマを設定し、誰でもミュージアムの記事を作成しています。テーマは「春画」「ガールズトーク」「おもちゃ絵」などさまざま! テーマに迷ったら、ぜひ参考にしてみてください。
和樂webスタッフがキュレーションした「誰でもミュージアム」一覧はこちらから
STEP2:パブリックドメイン作品を探す
テーマが決まったら、そのテーマに合った作品を探してみましょう。和樂webが利用を推奨するのは、美術館や博物館が提供するパブリックドメイン作品です。特に、メトロポリタン美術館やシカゴ美術館など、海外の美術館や博物館にはパブリックドメインのアート作品が豊富にあるのでおすすめです。とはいえ、英字だらけのサイトから作品を探すのは大変……。そんな方のために、和樂webではパブリックドメインの浮世絵をジャンルごとにまとめています。誰でもミュージアム初心者の方は、まずは和樂webがまとめたパブリックドメインの浮世絵のなかから、作品を選んで美術展をキュレーションしてみてはいかがでしょうか。
「女性」がテーマの浮世絵パブリックドメイン一覧【作成中/お待ちください】
「風景」がテーマの浮世絵パブリックドメイン一覧【作成中/お待ちください】
「役者」がテーマの浮世絵パブリックドメイン一覧【作成中/お待ちください】
◆和樂webが推奨する海外の美術館(※Public Domainと記載があることをご確認の上、ご使用ください)
・メトロポリタン美術館
・シカゴ美術館
STEP3:webやSNSにアップ!
テーマを設定して作品を選んだら、ブログやSNSにアップしてみましょう! 作品をどう並べるか、キャプションには何を書くか、展覧会のタイトルは? すべて自由です。#だれでもミュージアム をつけると、誰でもミュージアムを楽しんでいるほかのフォロワーやユーザーにも発見してもらえるかも?
誰でもミュージアム公式Instagram
#誰でもミュージアム Twitter投稿
自分だけの美術館を自由に楽しんで!
「テーマを決める」「作品を探す」「アップする」と、手順を紹介しましたが、このSTEPは無視でもOK! テーマを決めず自分が好きな作品を並べる、同じ題材の作品を比べてみる、作品のなかで自分の気に入った部分をトリミングしてアップしていく……。楽しみ方は自由。この誰でもミュージアムを通じて、今までは美術館や博物館に行かないと触れられなかったアートを、もっともっと身近に感じていただけたら嬉しいです!