華麗な王朝文化が花開いた平安時代。中でも『源氏物語』の作者・紫式部や、『枕草子』の作者・清少納言が活躍した一条天皇の御代の輝きは、千年以上たった今でも色褪せず私たちを魅了します。
「平安時代の美しい情景をもっと感じたい」
そんな想いをもって、このたび和樂webは、フェリシモミュージアム部™とタッグを組み「枕草子 いとをかしな風景をめでる四季のカーテンクロス」をつくりました。『枕草子』の背景とともに、その魅力をたっぷりご紹介します!
一条天皇と定子、愛の物語
幼い頃に即位した第66代天皇・一条天皇(在位986~1011年)。年上の后、定子(ていし)と愛し合い、幸せな宮廷生活を送りました。ところが藤原道長が権力を手にするようになると、次第に定子の周辺は雲行きが怪しくなっていきます。
藤原道長の娘・彰子が一条天皇の后になり政治の情勢が変わっていっても、一条天皇の定子への愛は変わりませんでした。定子は、数々の耐えがたい苦しみから出家したのちも一条天皇の寵愛を受け、3人の子を宿します。しかし3人目の出産時に若くして亡くなってしまうのです。
▼一条天皇と2人の后を詳しくご紹介した記事はこちらをご覧ください。
初恋の君が忘れられなくて。愛されすぎた后・定子と、愛されたかった后・彰子の生涯
定子へ捧げた『枕草子』
『枕草子』の作者・清少納言は、定子に仕えた女房の1人でした。女房とは、貴人に仕える女性たちのこと。天皇のお后に仕える女房ともなると、人並外れた才能や美貌をもつ女性が選ばれました。独特の感性をもち、才気煥発だった清少納言は定子からかわいがられ、自身もそれを誇りに思っていたようです。
『枕草子』には、定子のサロンでの華やかなシーンが描かれます。しかし実際には、先ほどご紹介したとおり、定子は次第に苦境に立たされていくのです。そんな苦しみ、悲しみを感じさせない『枕草子』は、定子へ捧げた愛の物語と受け取ることもできるのではないでしょうか。
▼「不細工は昼寝するな」などの爆弾発言も飛び出す、クスッと笑える視点や表現も見どころです!
あるあるネタ満載!『枕草子』で垣間見える清少納言の痛快な視点
原文とともに味わう『枕草子』の景色
定子や清少納言が実際に見ていた景色は、どのようなものだったのでしょう。『枕草子』の原文を読みながら、〈春はあけぼの〉〈夏はよる〉〈秋は夕暮れ〉〈冬はつとめて〉、4種類のデザインをご紹介していきます。
春
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。
夏
夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋
秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛びいそぐさへあはれなり。まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。
冬
冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて渡るもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。
繋げて浮かび上がる、平安の四季
4枚を全て並べると山の稜線がつながり、美しい平安時代の四季があらわれます。季節ごとにかけかえても、並べて飾っても楽しめるデザインにこだわりました。
文字にもこだわりがあるんです!
お気づきでしょうか。カーテンにはそれぞれ「はる」「なつ」「あき」「ふゆ」というかな文字があしらわれているのです。
文字へのこだわりや出典は、フェリシモミュージアム部™のnoteでご覧ください!
清少納言がつづった「いとをかし」な風景をおうちで楽しめる!? 枕草子四季のカーテンクロス誕生秘話【和樂webコラボ企画】
カーテンだからこそ楽しめる、四季のゆらめき
風にたゆたうカーテンに見入っていると、まるで絵の中の雲が流れていくかのように感じます。鳥は山のむこうへ飛んでいくかのよう。蛍の光がゆらめき、雪はきらめく―――。
そこに描かれているのは「絵」だけれど、自然の中にいるかのような情緒を味わえるのは、風にたなびくカーテンだから。まだまだ寒~い季節ですが、窓を開けて清少納言たちの見ていた景色、空気を味わってみてはいかがでしょう。
商品の詳細
和樂web×フェリシモミュージアム部 枕草子いとをかしな風景をめでる 四季のカーテンクロスの会
■価格:月1枚 ¥3,800(+10% ¥4,180)
■素材 / ポリエステル65%・綿35% ※洗濯機洗い可
■サイズ / 幅約90cm、長さ約180cm(ひも含まず)
●毎月1回、4種類の中から、1種類ずつお届けします。(全種類届くと、以降はストップします)
(中国製)