その前に…若狭ってどうやって行くの?
海、山、川、湖、田園に美仏と、福眼の地・若狭へ東京からは、JR米原駅(まいばらえき)から北陸本線で敦賀へ。小浜線に乗り換えて約1時間で小浜に到着。東京から新幹線と特急を利用しても4時間以上かかりますが、それだけの価値はあり! 関西方面からも北陸本線の特急に乗り、敦賀経由で小浜まで約3時間。若狭の仏像めぐりは小浜駅を起点に、バスやタクシーなどを上手に使って。毎年秋には、観光協会が企画する秘仏めぐりのバスツアーもあります。
若狭はこう歩きます!!
古代から海の玄関口として栄えた敦賀(つるが)、南蛮船の渡来により仏教をはじめ大陸からの文化を受け入れた小浜(おばま)。大和朝廷は7世紀に敦賀と小浜に挟まれた三方五湖などの一帯に若狭国を設置しました。そして港に揚がった海の幸とともに、大陸文化や若狭湾沿岸の物資が京都や奈良へ運ばれ、都からもさまざまな文化や伝統技法などがこの地にもたらされたのです。「京は遠ても十八里」と言い習わされてきたほど都と親密に交流を続けた若狭だからこそ、美しき仏さまや見事な和様建築の堂宇(どうう)がつくられ残ったのです。そんな若狭では、仏像めぐりとともに自然の景観も楽しんで。海、山、川、湖に田園、木造建築の町並みなど、あちこちに日本の原風景が残っています。
頭から尻尾まで丸ごと!若狭流のうなぎは地元米でいただきましょう!
写真/うな重2,700円、特重3,300円
源与門(げんよもん)
若狭湾と並び良質な漁場でもある三方五湖で捕れる口細青うなぎを、関西風の腹開きにして焼くうなぎの老舗。伏流水に1週間放して砂を吐かせ、炭火でじっくり焼いたうなぎを、さらりとしたたれによく絡む地元産の米イクヒカリでいただきます。
住所/福井県三方上中郡若狭町三方52−6 地図
営業時間/11時~14時(日曜は~15時)
定休日/第1・3・5木曜休
山影と夕日のみが湖面に映る奇跡の絶景宿でリフレッシュ
虹岳島荘(こがしまそう)
三方五湖のほぼ中央に位置する水月湖畔(すいげつこはん)の温泉宿。築200年の合掌造りの古民家を8棟移築し、26の全室が湖に面するよう配置されています。写真のレンコダイの煮つけも、ぐじ(赤アマダイ)の塩焼きもオコゼの唐揚げも、魚は頭から尻尾までが若狭スタイル。夕食後は天然温泉で体をほぐして。朝にはまた素晴しい湖の景色が待っています。足裏に心地いいい藁床(わらどこ)の畳、太い梁の天井、窓の外の人工物のない景色、じんわり体を温める天然温泉と、古き日本の佇まいに旅の疲れが癒されます。
住所/福井県三方上中郡若狭町気山334−1-8 地図
きらめく海底をイメージした伝統の若狭塗
加福漆器店(かぶくうるしきてん)
慶長年間(1596~1615年)に、小浜藩の漆塗師が中国の漆芸を模倣したのが始まりとされる若狭塗。若狭湾の海底をイメージしてアワビや卵の殻を使用した研ぎ出しの技法は、ときの藩主によって奨励保護されました。その古来からの技法を受け継ぐのが、伝統工芸士の加福清太郎さん。茶道具(写真の棗で40,000円程度)や椀、塗り箸などを制作しています。ほか、若狭には和紙やめのう細工などの特産品も。
住所/福井県小浜市一番町1−9 地図
営業時間/8時~18時
定休日/無休
御食国を代表する鮮魚のささ漬をお土産にいかがですか?
若狭小浜 丸海(まるかい)
塩漬けにした鮮魚を酢で〆たささ漬や、鯖のへしこ(塩と糠で漬けた保存食)など、海産加工品を扱う「丸海(まるかい)」。土産に人気なのは、小浜が発祥という小鯛ささ漬です。なかでもおすすめは、地もののレンコダイによる「匠 小鯛ささ漬」(時価)。重要な塩加減を担当するのは工場にひとりという秘伝の味です。本店のほか、敦賀駅前にも店舗あり。
住所/福井県小浜市大手町9−21 地図
営業時間/8時~18時
定休日/年末年始休