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2017.04.25

石川県白山千丈温泉「うつお荘」採れたての摘草料理を味わう旅

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石川県白山千丈温泉 『うつお荘』

小松空港から車に乗って1時間。日本3大名山のひとつである霊峰白山の麓、スキー場のリフトのすぐ脇に、主人と女将と数人で切り盛りする1日2組限定の宿「うつお荘」があります。金沢市内からも車で小一時間という山麓の宿には、日本各地から食通や、名店の料理人が訪れるそう。彼らのお目当ては、山菜やきのこなどの山の味。山菜料理を看板にする宿や料理屋は数ありますが、うつお荘の何がそんなに魅力的なのでしょう。

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「採ったものをその日のうちに」とは女将さん。下処理に時間がかかるものや、季節外には塩蔵や乾燥させて貯蓄していた山菜も使うのですべてがその限りではありませんが、採れたてを味わってしまったら、もうほかでは満足できないのでしょう。

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予約人数に合わせて毎日使いきれる量だけ摘んできますが、20数年続けているのに、いまだに「これは?」という山菜やきのこに出合うことも。どう調理しよう、どんな味付けがいいだろうかと、さまざまに試みるというその熱心さが、都会では決して味わえない、プロをも引きつける〝素朴だけれど贅沢な食〟にしているのです。

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これからの季節、クズなど夏の山菜に、手取川(てどりがわ)上流の鮎や岩魚(いわな)がおいしい季節。自家農園での野菜や、ご主人が打つそばも魅力的です。3つの客室にふたつの貸し切り風呂、そしてふたつの食事処。摘草料理とゆったりした時間、そして清らかな空気で、この小さな宿での滞在は心地よく満たされるのです。

春は山菜、秋はきのこ。山川の恵みをそのままに

5月のある日の山菜。手前から、1日で香りが飛んでしまうというアイコ(ミヤマイラクサ)、山ウド、アザミ。
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シャキッとした食感と独特の甘みが特徴のアマナは、黄身酢で。
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自然薯をつなぎにしたそば。地場もののワサビは、辛みのなかに甘さが。
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大きなこごみは、黒ごまの味噌で。
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白山千丈温泉のお湯ガイド

平家の落人(おちうど)伝説が残る白山千丈温泉(河内千丈温泉から名称変更)は、肌になめらかなアルカリ性の単純温泉。お風呂はふたつあるので、客室ごとにゆっくりあたたまることができる。食事のみの場合も、温泉利用可能。
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うつお荘はここにあります!

住所/石川県白山市河内町内尾口35

北陸鉄道石川線「鶴来駅」より車で約20分、小松空港より車で約70分、北陸自動車道「小松IC」より約40分
※12月中旬ごろから3月までのスキーシーズンは、宿は閉めて別棟の蕎麦処「山菜庵」のみで営業。

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