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2017.07.25

京都散策に!日本庭園「無鄰菴」は自然と美意識を体感できる穴場スポット

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南禅寺塔頭が立ち並ぶエリアに位置する、近代日本庭園と母屋、茶室、洋館からなる「無鄰菴(むりんあん)」。京都散策の穴場スポットです。今回は、庭めぐりがぐっと楽しくなる、事前に仕込んでおきたい小ネタをご紹介。庭をつくった人物の想いやストーリーこそ、庭園めぐりを最大限に楽しむ術なのです!

行く前に知りたい!「無鄰菴」の物語と鑑賞ポイント

誰がつくったの?

「無鄰菴」は、江戸末期から明治・大正と、軍人・政治家として活躍し、内閣総理大臣や元老を務めた山縣有朋(やまがたありとも)の別荘のひとつです。山縣は茶人であり、相当な数寄者でもありました。その美意識は作庭にも注がれたようで、この「無鄰菴」だけでも出身地の山口、京都市中京区、そして現在地と、3度にわたりつくられています。

また「無鄰菴」、東京の私邸であった目白台の「椿山荘(ちんざんそう)」、晩年を過ごした神奈川県小田原市の「古稀庵(こきあん)」は、「山縣三名園」と称されています。「国軍の父」とも呼ばれた山縣が、いかに作庭好きだったかがわかりまます。

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上写真は、植治(うえじ)こと七代目小川治兵衛(おがわじへえ)による庭。構想や施工については山縣本人が指導していました。芝を用いた山間の渓流のような明るい雰囲気は、近代日本庭園の先駆けとされています。歩いても座って眺めてもよし。藪内家(やぶのうちけ)の燕庵(えんなん)を模した茶室、資料館として利用されている洋館と、見どころ満載です。

「無鄰菴」鑑賞ポイント!

近代日本庭園は、歩いて楽しむもの。琵琶湖疏水からの水が3段組の滝を落ち、池へと流れ込み、庭中を軽快にめぐる。その流れに沿って散策を楽しんだら、母屋の広縁に腰掛け、東山を背に林間の趣を実現した庭全体を眺めてみてください。瑞々しい緑の時季、東山の紅葉と一体化する晩秋、そして冬枯れの数か月さえも飽きることなく時間が過ぎていきます。四季を愛で庭づくりに情熱を注いだ主の粋を、じっくりと感じてみてください。

◆無鄰菴
住所 京都市左京区南禅寺草川町31番地
公式サイト

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