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2019.09.13

京都の老舗、美しい“掛け紙”6選。こんなにスペシャルだった!

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デザインやコピーの専門職が生まれる前は、店主が自社のイメージデザインや商品名を考えるのが当然でした。主は趣味などに励みセンスを磨き、交遊つきあいを広げて画家に作画を依頼することも。そんな古きよき時代をうかがい知れるものが、「掛け紙」。今回は、京都の名店に残る美しい掛け紙をご紹介します。

鍵善良房

掛け紙

干菓子「菊寿糖(きくじゅとう)」で知られる老舗菓子店。日本画家・近藤浩一路(こんどうこういちろ)の松の水墨画を松にかけて、お祝いの干菓子「老松(おいまつ)」の掛け紙に。

◆鍵善良房(かぎぜんよしふさ)
住所 京都府京都市東山区祇園町北側264

大極殿本舗 六角店

掛け紙

カステラに「春庭良(かすてら)」をあてるなど趣味あふれる和菓子店。四君子(しくんし)柄の掛け紙は、先代創案の宣伝文が入る。人気の、焼菓子、羊羹詰め合わせ。

◆大極殿本舗 六角店(だいごくでんほんぽ ろっかくみせ)
住所 京都府京都市中京区六角通高倉東入ル南側

御倉屋

掛け紙

茶席用生菓子店。初代と交流のあった画家堂本印象(どうもといんしょう)が店のために描き下ろした作品を贈答用の掛け紙に使用。黒糖風味の焼き菓子「旅奴(たびやっこ)」の袋も渋くて素敵。

◆御倉屋(みくらや)
住所 京都府京都市北区紫竹北大門町78

越後家多齢堂

掛け紙

江戸末期にポルトガルから伝来した製法を守るカステラ専門店。店の物語を汲んだ日本画家三輪晁勢(みわちょうせい)の作。木箱入りのカステラが大迫力!

◆越後家多齢堂(えちごやたれいどう)
住所 京都府京都市上京区今出川通千本東入ル

二條若狭屋

掛け紙

代表銘菓「不老泉(ふろうせん)」は3種の葛湯(くずゆ)が楽しめる。画は神坂雪佳(かみさかせっか)、書が中村不折(なかむらふせつ)の掛け紙と、小箱には徳力富吉郎(とくりきとみきちろう)の版画の、豪華なコラボ。

◆二條若狭屋(にじょうわかさや)
住所 京都府京都市中京区二条通小川東入ル西大黒町333-2

麩嘉 錦店

掛け紙

老舗生麩専門店。手摺り版画の贅沢な掛け紙。元絵は中村清兄(なかむらきよえ)が麩嘉本店で即興で描いた京の町。中には「麩嘉饅頭」がギュッ!

◆麩嘉 錦店(ふうか にしきみせ)
住所 京都府京都市中京区錦小路堺町角菊屋町534-1